キャンピングカーでもシートベルト着用は忘れずに。安全な旅行のために知っておきたいこと
さまざまなレジャーシーンで活躍するキャンピングカーですが、特殊な車両であるために気を付けなければならない点があります。
例えば、シートベルトについてです。
キャンピングカーには居住スペースが備わっており、通常の車両とは異なるタイプの座席があります。
このような座席でも走行中はシートベルトの着用が必要なのでしょうか。
また、移動中にキャンピングカーの居住スペースで過ごすことは許されるのでしょうか。
この記事では、キャンピングカーを利用する際に注意すべきポイントについてまとめています。
これらの知識を持たないことが道路交通法に違反する可能性もあるため、正しい知識を身につけて、安全にレジャーを楽しむための準備をしましょう。
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INDEX
キャンピングカーでもシートベルト着用は忘れずに
キャンピングカーでも、一般の車と同様に全席でシートベルトの着用が義務とされています。
以前は運転席と助手席のみに着用義務がありましたが、2008年の法改正で後部座席も含めて全席での着用が義務となりました。
キャンピングカーの場合、居住スペースの座席でも走行中はシートベルトを着用する必要があります。
もし、シートベルトのない座席がある場合、その座席は使用できません。
例えば、軽トラックの荷台部分に居住スペースを設置したカスタムタイプがあります。
このタイプの場合、居住スペース内に座席やシートベルトが備えられていても、乗車する場所は荷台です。
走行中に荷台で乗車することは違法であり、大変危険です。
このタイプの場合、走行中は助手席に座る必要があります。
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シートベルト未着用の罰則
走行中のシートベルト着用の義務を守らなかった場合、シートベルト装着義務違反(運転席・助手席)および後部座席シートベルト装着義務違反となります。
一般道での違反
運転席および助手席の場合、反則金はなく減点1となります。
後部座席の場合、反則金や減点はなく、警告を受けることとなります。
後部座席は罰則がないからといってシートベルトを着用しないということは避けましょう。自身の安全を確保するためにもシートベルトの着用が重要です。
高速道路での違反
運転席、助手席、および後部座席いずれの場合でも、反則金はなく減点1となります。
減点を受けると、免許更新時にゴールド免許の資格が剥奪されるため注意が必要です。
自動車保険でゴールド免許割引が適用されている場合、保険料が上昇することになります。
再びゴールド免許を取得するためには、5年間無事故および無違反であることが条件です。
横向き座席のシートベルトは?
キャンピングカーには、居住スペースの座席が横向きのタイプもあります。このようなケースについて解説します。
座席の向きに関わらず、着用は義務
2012年の法改正により、キャンピングカーの横向き座席についてもシートベルトの設置が義務化されました。
もともと横向き座席にシートベルトが備わっていない車両については、シートベルトを後付けすることが義務付けられています。
横向き座席は生産禁止
2017年に再び法改正が行われ、横向き座席を搭載したキャンピングカーの生産と登録が禁止されました。
シートベルトが設置されていても、横向きの座席は法的に認められていません。
ただし、法改正前に生産された車両や、ナンバープレートの種類によっては例外があります。
例えば、8ナンバープレートのキャンピングカーは現在も横向き座席を搭載して登録が可能です。
すでに所有している方や購入を検討中の方は、車両のナンバープレートや製造年を確認することが重要です。
走行中のベッド使用は?
ベッドが装備されているキャンピングカーでの走行中、ベッドを使用してよいのか解説します。
ベッドの使用は違反
先述の通り、走行中はシートベルトの装着が義務です。
ベッドで寝ている際にはシートベルトを装着することが不可能なため違反になります。
また、通常の座席で最大限までリクライニングしている状態でも法律に違反します。
これは、事故発生時にシートベルトが正常に機能しないためです。
シートベルトの着用だけでなく、シートベルトが正しく機能する状態であることも非常に重要です。
ベッド以外の使用も基本的には禁止
走行中はシートベルトを着用しているため、車内でできることに制限があります。
トイレやキッチンの利用はシートベルトを外すことを伴うため、禁止されています。
ただし、座席に着席したままでのテレビ鑑賞、冷蔵庫から飲み物を取る程度の行動は問題ありません。
キャンピングカーのほとんどの設備は、停車中に使用することを前提としています。
走行中の使用は避け、安全な場所に停車してから利用しましょう。
キャンピングカーの注意点
キャンピングカーにはさまざまな大きさやタイプがありますが、普通自動車免許で運転できるタイプも多数あります。
しかし、一般的な乗用車とは異なる点もあるため、注意が必要です。
荷物をしっかりと固定しておく
キャンピングカーを利用する際、キャンプや遠出などで荷物が多くなるでしょう。
これらの荷物を居住スペースに積む際には、ブレーキやカーブの際に動かないようにしっかりと固定する必要があります。
定員数に注意する
キャンピングカーを利用する際には、定員数を守ることが重要です。
定員数は、乗車定員と就寝定員が定められています。
乗車定員
一般の自動車と同様に、キャンピングカーにも乗車可能な人数が定められています。
広々とした居住スペースがあったとしても、乗車定員を超えて人を乗せることはできません。
特にカスタムされたキャンピングカーは、ベースとなる車両と異なる乗車定員を持つことがあるため、注意が必要です。
就寝定員
キャンピングカー内での就寝が可能な人数を指します。
この定員数は乗車定員数と同じか、それ以下であることが一般的です。
免許区分を確認する
普通自動車運転免許では運転できない大型のキャンピングカーが存在します。
また、免許取得年によっては、運転できる車両の総重量や最大積載量が異なります。
自身の免許の区分を確認しましょう。
車中泊ができる場所を確認する
キャンピングカーを停めて車中泊することができる場所は限られています。
一般的に利用できる場所はRVパークやオートキャンプ場です。
一方で、高速道路のSAやPA、道の駅では車中泊が禁止されていることが多いため、これらの場所では仮眠や休憩をする程度に留めましょう。
まとめ
車で移動する際、シートベルトの着用は全席で義務とされており、キャンピングカーでも同様です。
シートベルトの着用を怠ると違反となります。
また、ベッドなどでシートベルトを着用できない状態になることも禁止されています。
キャンピングカーの設備のほとんどは停車中に使用することを前提としているため、走行中には使用できません。
キャンピングカーを利用する際には、これらの注意点をしっかり押さえて、安全にレジャーを楽しみましょう。