車のメンテナンス方法とは?長く使うための基本項目一覧
愛車に長く乗りたいと思っている方は多いでしょう。
そのためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
メンテナンスには自分でできるものと業者に頼むものがあり、それぞれ一長一短あります。
この記事では、それぞれの項目に分けて、具体的なメンテナンス方法を解説します。
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INDEX
自分でできるメンテナンスと業者に頼むメンテナンス一覧
メンテナンスには自分でできるものとプロに頼まないとできない(知識や技術がないと難しい)ものに分かれます。
それぞれの項目は下記のとおりです。
【自分でできるメンテナンス】
- 洗車
- タイヤの空気圧チェック
- ウォッシャー液の補充
- ワイパーゴムの交換
- エアコンフィルターの交換
- 冷却水の交換
- ヘッドライトの交換
【プロに頼むメンテナンス】
- エンジンオイルの交換
- タイヤの交換
- バッテリーの効果
- エアクリーナーの交換
- ブレーキオイルの交換
- オイルフィルターの交換
自分でできる車のメンテナンス方法とその頻度
自分で車のメンテナンスを行う場合、どのような方法があるのか解説します。
また、メンテナンスの方法によって頻度が異なるため、その辺りも合わせて紹介します。
洗車|3週間〜1ヶ月に1回程度
車の使用頻度に関わらず、洗車は3週間~1ヵ月間隔に行うのがオススメです。
こまめに洗車をすることで、車に付着する汚れやゴミなどを早い段階から取り除けます。
車体が汚れたまま放置すると、汚れがこびりつき頑固な汚れになる可能性があります。
洗車をするときは、たっぷりのカーシャンプーで優しく洗うことが大切です。
洗い終わった後は泡をしっかり流し、クロスで拭きもれがないよう、しっかりと水分を拭き取って下さい。
また、洗う間隔が短すぎるのも問題です。
なぜなら、車体にあるコーティング剤の持ちが悪くなるからです。
洗いすぎず洗わなさすぎない、3週間〜1ヶ月に1回程度の洗車がベストと言えるでしょう。
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タイヤの空気圧チェック|1ヶ月に1回程度
タイヤの空気圧チェックは忘れないように行いましょう。
空気圧が低かったり高かったりすると、タイヤがバーストする危険性が高まり、カーブ時の安定性が低下します。
また、車両についている全てのタイヤの空気圧が不均衡だと、車体の振動や騒音にもつながり、快適な運転が難しくなります。
確認する頻度としては、1か月に1回程度がオススメです。
ガソリンスタンドやカーショップには空気充填機があるので、給油の前後で行うと良いでしょう。
場所によっては店員が代わりに行ってくれることもあります。
関連記事:車検に通るタイヤの溝は何mm?スリップサインについても紹介
ウォッシャー液の補充|1ヶ月に1回程度
ウィンドウォッシャー液は、走行中にフロントガラスの汚れを簡易的に落とせるので、想定外の泥はねや視界が悪いときに使用することが多いです。
しかし、日頃から確認をしておかないと、いざというときに利用できず事故につながる可能性があります。
そのため、1ヵ月に1回はウィンドウォッシャー液の確認と補充を行いましょう。
洗車のときに一緒に行えば忘れることがありません。
ウィンドウォッシャーは重要な装置なので、車検時のチェック項目にもあります。
常に動作しない場合、車検に通らない可能性もあるので、ウォッシャー液の補充時に動作点検もしておきましょう。
ワイパーゴムの交換|1年に1回程度
ワイパーゴムの摩耗が進むと、雨水など、視界を遮るものをきれいに拭き取れなくなり、事故につながる危険性があります。
使用頻度が少ない場合は1年に1回程度交換し、期間に関わらず定期的に状態を確認するのがオススメです。
ゴム交換の費用は1,000円程度、ワイパーブレードは2,000円程度で交換できます。
ワイパーブレードは摩耗するとガラス面に隙間ができてしまうので、2年に1度の交換がオススメです。
また、寒冷地では冬用のワイパーがあります。
夏用のワイパーでは雪を上手く取り除けません。
寒冷地に住んでいる方や、スキーやスノボなどのために雪山に行く場合は、冬用のワイパーを準備しておきましょう。
関連記事:車のワイパー交換を自分でする方法とは?交換方法や注意点も解説
エアコンフィルターの交換|1年に1回程度
使用頻度が高く、車内外の空気を取り込むため汚れやすいのがエアコンフィルターです。
空調の調節だけでなく、ほこりなど有害物質も取り除いてくれるので、定期的な交換が必要です。
汚れたまま放置すると、冷暖房の効きが悪くなるだけでなく、カビが発生し異臭がすることもあります。
交換頻度は1年に1回程で、水洗い可能なフィルターであれば定期的な洗浄により清潔に保つことができます。
関連記事:車のエアコンが臭いときの対策は?原因と対処法を徹底解説
冷却水の交換|2年に1回程度
エンジンのオーバーヒートや凍結を防ぐために使うのが冷却水です。
クーラントと呼ばれることもあり、赤や緑、ピンクなどで色付けされています。
色付けされている理由は、漏れてしまったときに「どこのパーツの液体か」を把握しやすくするためで、色による違いはメーカーの違いだけで効果に違いはありません。
冷却水の劣化が進んだり量が減ったりすると効果が落ちるので、半年に1回は確認し、2年に1度は交換しましょう。
関連記事:ガソリンスタンドでおすすめされる水抜き剤は意味ない?デメリットや使用法を解説!
ヘッドライトの交換
ヘッドライトの不良は事故だけでなく、道路交通法に違反することもあるため定期的に確認と交換が必要です。
現在はLEDライトが主流のため持ちが良く、切れる心配は少ないのですが、明かりが弱まっていたらすぐに交換しましょう。
ライト自体は15,000円ほどで手に入り、自分で取り換えることも可能です。
業者に依頼する場合は工賃が2,000円ほどかかり、ディーラーに依頼すると4,000円ほどの費用がかかります。
関連記事:車のヘッドライト交換は自分でできる?交換方法と交換費用を解説
プロに任せる車のメンテナンス項目とその頻度
プロに任せるべきメンテナンスを項目ごとに紹介します。
自分でするのとは違い、費用を負担して依頼をするので慎重に検討しましょう。
ここでは、依頼するかどうかの判断基準や頻度についても解説します。
エンジンオイルの交換|6ヶ月または走行距離5,000kmごとに1回程度
エンジンオイルが減ったり劣化したりすると、燃費の悪化やエンジンの焼き付けが起こり危険です。
また、使用頻度が高いため劣化しやすく、メンテナンスを怠ると故障する可能性が高まります。
交換する目安は半年ごと、もしくは長距離を運転している場合は5,000kmごとがベストです。
自分で交換することもできますが、工具の準備や廃オイルの処理など手間がかかるため、慣れない方は業者にお願いすると良いでしょう。
タイヤの交換|4〜5年または走行距離5,000km〜10,000kmごとに1回程度
自動車事故を未然に防ぐタイヤ周りのメンテナンスは、定期的に欠かさず行いましょう。
タイヤは運転の仕方や取り付け方で摩耗状況が変わってきます。
そのため、取り付けているタイヤを均等に消耗させるように、ローテーションを走行距離5,000km程度ごとに1回行う事が推奨されています。
タイヤの着脱には専用工具が必要となり、取り付ける位置の確認や知識も重要なため、よほどの車好き以外は業者に任せるのが得策です。
タイヤ交換の頻度は走行距離5,000~10,000kmまたは4~5年ですが、タイヤのグレードや使用状況によって異なるので、修理業者やディーラーなどに確認してもらいましょう。
バッテリー交換|2~4年に1回程度
バッテリーは、車を動かすために重要な役割を担っており、エアコンやウインカー、エンジンなどさまざまな箇所に電気を送っています。
「バッテリーが上がる」と言うように、過放電状態が続くとエンジンがかからなくなる可能性が高まり、充電不足や経年劣化でも同様のことが起こります。
また、夏場よりも冬場にバッテリーの状態が悪くなることが多いです。
交換の頻度は2~4年ですが、近年のバッテリーは性能が高いため劣化に気付きにくいこともあります。
そのため、定期的な確認をするとともに、冬になったら状態をみて、柔軟に対応した方が良いでしょう。
関連記事:軽自動車のバッテリー交換の目安はいつ?業者とセルフの相場も紹介
エアクリーナーの交換|2年または走行距離20,000kmごとに1回程度
エアクリーナーは、エンジン内に異物が入らないようにするフィルターのことを言います。
エンジンを快適に動かすために欠かせない部品で、ここに汚れが溜まると機能が落ちます。
日常の運転であればそこまで汚れることはないのですが、ホコリが立ちやすい砂利道や山道をよく通る場合は汚れやすいです。
交換の頻度は走行距離20,000kmもしくは2年ごとがベストですが、汚れやすい環境で運転をする場合は頻度を短くした方が良いでしょう。
ブレーキオイル交換|1〜2年に1回程度
ブレーキオイルは油圧ブレーキのためにあり、車の停車時などブレーキを利かせるときに働きます。
長い間ブレーキオイルを交換しないままでいると、熱や水が混入して劣化します。
熱や水が混ざることでブレーキオイルの性能が低下し、ブレーキの利きも悪くなるため、こまめな確認と交換が必要です。
2年に1度の交換がベストとされているので、車検のたびに交換すると覚えておくと、忘れる心配がありません。
オイルフィルターの交換|オイル交換2回ごとに1回
オイル内の汚れをろ過してくれるのがオイルフィルターです。
こちらはエンジンオイルを交換するときに一緒に替えれば手間が少なく、忘れることもありません。
目安はオイル交換の2回に1度で、定期的に交換することでエンジントラブルを事前に防げます。
交換方法にはさまざまな形式があり、車種によって合うフィルターが違うため、業者に依頼するのがオススメです。
車のメンテナンスを頼むならどこがいい?
車のメンテナンスを行ってくれるプロは大きく3つです。
- ディーラー
- 整備工場
- カー用品店
上記の特徴は下記の表をご覧ください。
ディーラー | 整備工場 | カー用品店 |
---|---|---|
・販売がメインのため、修理などのメンテナンスはアフターサービスとしているところが多い ・費用はかかるが信頼性は高い | ・工場によって修理に特化しているのか、メンテナンスに特化しているのかさまざま ・工場によって技術力に違いがある可能性がある | ・安価が売りだが、本業ではないため技術面が高くないところも |
車のメンテナンスはこれら以外にもガソリンスタンドでも行うことができます。
ガソリンスタンドもカー用品店と同じでメンテナンスをメイン業務としていないため、技術的な面はあまり高くないかもしれません。
しかし、安価なところが魅力と言えるでしょう。
技術面、費用、立地(自宅から遠いのか否か)など、何を重視するのかは人によって異なります。
さまざまなサイトを見たり、連絡したりして事前にピックアップしておくのもよいでしょう。
車のメンテナンスにかかる費用
ここでは、車のメンテナンスにかかる費用と項目、できるだけ安く抑えるコツを紹介します。
関連記事:車のランニングコスト(維持費)はいくら?費用相場やコストを抑える方法を紹介
プロに車のメンテナンスを頼む場合の費用
プロにメンテナンスを依頼する場合、工賃+パーツ代が発生することを覚えておきましょう。
パーツは使用する車種やグレードによって千差万別であるため、ここでは工賃のみの金額を紹介します。
まずオイル交換ですが、こちらは4,000円前後です。
2回に1度はオイルフィルターの交換が必要で、その際は1,000円程度増えて5,000円前後かかります。
バッテリー交換は金額が高く、18,000円前後です。
冷却水の交換は4,000円前後、ブレーキオイル交換は5,000円前後、タイヤ交換は1本につき9,000円前後の費用が発生します。
それぞれが積み重なると金額も多くなるため、交換時期が近付いたらまとまったお金を用意しておくようにしましょう。
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車のメンテナンス費用を安く抑えるためのコツ
車のメンテナンス費用を安くするには、セルフメンテナンスが1番です。
初めて車を購入した際など、慣れないときは簡単なワイパーの交換や各種液の補充など、手軽にできることからやってみましょう。
とくに洗車はやりやすいメンテナンスなので、積極的に取り組んで費用を浮かせることができます。
また、故障した後だと余分にお金がかかるので、予防するためにもこまめなメンテナンスが大切です。
自分でできないメンテナンスや丁寧な作業が必要な場合は、できるだけ費用の安い業者を探すのもよい選択でしょう。
しかしながら、安すぎて作業品質の悪い業者に当たらないよう気をつけなければなりません。
この辺りは事前のリサーチが重要なので、しっかり調べる必要があります。
良心的な価格でしっかりとした整備をしてくれる業者を見つけられれば、その後長く付き合っていくことができます。
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まとめ
車を安全に運転するには、こまめなメンテナンスが不可欠です。
メンテナンスは自分で出来る場合もあれば業者に依頼した方が良い場合もあり、状況に応じた対応をする必要があります。
セルフメンテナンスを積極的に行うか、安くて優良な業者を探すことで費用を抑えられます。