ディーラー車検の特徴とは?費用を抑えるポイントを解説

車検に出す先としてディーラーや中古車販売店、カー用品店、整備工場などさまざまです。

この記事では、その中でもディーラーの車検にはどのような特徴や魅力があるのか詳しく解説していきます。

ほかの車検との違いや費用を抑えるポイントなども紹介するため、車検の時期が近付いている人はぜひ参考にしてください。

関連記事:ディーラーの車検費用は高い?他の業者と比較して紹介します!

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ディーラー車検の概要

事故イメージ

一般的な販売店がさまざまなメーカー車を販売できるのに対し、ディーラーは特定メーカーと特約店契約を結んでいるため、販売対象車は1つのメーカーのみに限定されています。

その分、メーカー内であれば幅広い車種を取り揃えており、スタッフの専門知識も豊富なため、的確なアドバイスが受けられるのが魅力です。

欲しいモデルも手に入りやすいほか、メーカー保証などアフターフォローも充実しています。

このように、メーカー正規販売店で受ける車検がディーラー車検です。

車検も同様に、メーカーに特化した整備士が車を隅々までチェックしてくれるほか、部品も純正品を使用してくれるなど、手厚いサポートが受けられます。

ディーラー車検は販売店よりも整備の質が高く、何よりメーカーが実施してくれるという安心感が大きな魅力といえるでしょう。

実際に「株式会社ネクステージ」が実施した調査においても、回答者全体の半数がディーラー車検を選んだという結果が出ています。

関連記事:ディーラーの意味とは?販売店との違いや選ぶ際のポイントについて解説!

ディーラー車検のメリット

続いては、ディーラー車検のメリットを詳しく見ていきましょう。

純正部品を使用する

車検の際、部品が劣化している箇所は新品部品に交換されますが、ディーラーではメーカー純正部品に交換してくれます。

純正品はメーカーの品質テストや厳しい基準をクリアするなど、品質が担保されているため高い安心感があります。

一方、カー用品店や整備工場は社外品に交換することが多いです。

純正部品以外は価格が安価な分、質にバラつきがあるため、部品によっては車の性能を十分に発揮できないほか、不具合が出る恐れもあります。

メーカー保証がある

ディーラー車検では純正部品を使用するため、トラブル発生時には無償で修理や部品交換してもらえるメーカー保証の対象です。

そのため、車検後もより安心して乗車できるでしょう。

一方、社外品の場合は故障や不具合があっても保証を受けられず、修理・交換は自腹で済ませなければなりません。

質の高い整備を受けられる

ディーラー車検で特に魅力的な点は、整備品質の高さです。

ディーラー車検では「予防整備」と呼ばれる小まめな部品交換が実施されます。

例えばブレーキパッドやエンジンオイルの汚れが発覚した場合、次回車検時までにトラブルにつながる恐れがあれば積極的に部品交換をしてくれるでしょう。

また、コンピューターを用いた検査によって、目視では捉えられない不具合も積極的に探知してくれるほか、整備士もメーカー研修を受けたプロであるため、整備技術も高いです。

このようにディーラー車検は車検時だけでなく、車検後まで安心して車に乗れるよう整備と、細かな箇所まで抜かりなく点検してくれます。

ディーラーの整備士は、メーカー車に関する豊富な知識を持っているのが特徴です。

例えばメーカー車ならではの起きやすい不具合や癖にも精通しており、異変を敏感に察知し不具合を防ぐための対処方法を取ってくれます。

また、設備に関してもディーラーにはメーカー専用の点検器具・工具が完備されているため、自分の車に最適な点検をしてもらえるでしょう。

ディーラー車検のデメリット

ディーラー車検の主なデメリットとして、以下の2点が挙げられます。

  • 費用が高めである
  • 販売店の中では特に時間がかかる

費用が高めである

ディーラー車検は販売店の中で特に割高な傾向にあります。

カー用品店や整備工場と違い純正品部品を使うほか、予防整備やスタッフの整備技術などサービスの品質が高いため、高額になりがちです。

販売店の中では特に時間がかかる

車検にかかる時間は最短数十分で終わることもあれば1週間以上かかるなど、販売店や店舗の状況によって異なります。

さらにディーラーの場合、検査項目も多く整備も細部にわたって実施されるため、販売店の中では特に所要時間が長いです。

具体的な時間は店舗や混雑具合によって異なりますが、少なくとも1日以上、場合によっては1週間以上待たされることもあります。

一方、中古車販売店によっては1日車検や最短45分など短期間で終了するプランもあるため、時間を節約したい人はディーラー以外を利用するのがよいでしょう。

ディーラー車検の金額相場について

中古車の価格イメージ

ディーラー車検の相場は6〜10万円前後です。

車の状態によっては部品交換の必要性から、10万円を超えることもあります。

なお、車検にかかる費用は「法定費用」と「基本料」の2つであり、この内、法定費用は自賠責保険料や自動車重量税、印紙代などの税金のため、どこで依頼しても金額は変わりません。

一方、基本料は作業費や部品代、検査費、事務手数料など人件費が中心のため、業者によって費用が異なります。

ディーラー車検が割高になる理由は、基本料が高いためです。

例えばトヨタのディーラーに依頼した場合、車検費用は以下のようになります。

車種法定費用基本料
軽自動車25,940円39,600円
プリウス(1.5t 以下)34,450円48,400円
ヴィッツ・ヤリス・ライズ
(1.0~1.5t以下)
44,050円44,000円
WISH・VOXY(1.5t以下)44,050円48,400円
VELLFIRE(2.0t 以下)52,800円52,250円
車種合計
軽自動車65,540円
プリウス(1.5t 以下)82,850円
ヴィッツ・ヤリス・ライズ
(1.0~1.5t以下)
88,050円
WISH・VOXY(1.5t以下)92,450円
VELLFIRE(2.0t 以下)105,050円
※参照元:ネッツトヨタ北九州
※令和5年12月現在(税込)

一方、大手カー用品店であるイエローハットの車検費用は以下のようになります。

車種法定費用基本料
軽自動車25,740円34,246円
車両重量(1.0t~)35,650円34,246円
車両重量(1.5t~)43,850円34,246円
車両重量(2.0t~)52,050円34,246円
車種合計
軽自動車59,986円
車両重量(1.0t~)69,896円
車両重量(1.5t~)78,096円
車両重量(2.0t~)86,296円
※参照元:イエローハット大田千鳥
※令和5年12月現在(税込)

このように、イエローハットの基本料は同額のため、重い車ほど車検費用がお得です。

その他、車検専門店である「コバック」では簡単な整備に留める「スーパーテクノ車検」と高品質な整備が受けられる「スーパーセーフティー車検」の2つがあります。

ここでは「スーパーテクノ車検」の費用についてまとめました。

車種法定費用基本料(全国価格)
軽自動車25,740円14,300円
車両重量(1.0t~)35,650円14,300円
車両重量(1.5t~)43,850円14,300円
車両重量(2.0t~)52,050円14,300円
車種合計
軽自動車40,040円
車両重量(1.0t~)49,950円
車両重量(1.5t~)58,150円
車両重量(2.0t~)66,350円
※参照元:車検のコバック
※令和5年12月現在(税込)

このように、さまざまな業者を比較すれば、ディーラー車検の費用が高額であることが分かります。

ディーラーに車検の見積もりを依頼する際の手順

ディーラーや車検専門店、大手カー用品店、いずれに車検を依頼するか迷う時は、車検の見積もりを行いましょう。

ディーラーでも、無料で見積もりをしてくれる場合が多いですが、ディーラーによって対応は異なるので、事前に確認しておくと安心です。

ディーラーに車検の見積もりを依頼する際の手順は下記のとおりです。

  • 見積もりの依頼の連絡し、予約をする
  • 予約した日に車を持って行き、受付する
  • 受付後、見積もり完了まで待機し、結果を受け取る

見積もりには15分〜1時間程度を想定し、車検証を持参しましょう。

見積もりをしたからといって、必ずそこで車検を依頼する必要はありません。

内訳など気になる点を質問しておくと、他と比較した際に参考になります。

関連記事:車検の見積もりにかかる時間や車検の見積もりの必要性について解説

ディーラー車検の費用を抑える方法

ディーラー車検は割高ですが、品質の高さから安心して任せられるため、ディーラー車検を希望する人は多いでしょう。

続いては、割高なディーラー車検費用を安く抑えるコツを紹介します

余計な項目は省いてもらう

1つ目のコツは余計な項目は省いてもらうことです。

ディーラー車検は整備・点検のほかにも、洗車やコーティングなど手厚いサービスを実施してくれます。

もし、それらのサービスが不要な場合、省いてもらうようお願いしましょう。

ほかにも、次回車検時を見越した部品交換もディーラー車検ではよく行われますが、不要であれば断ることが可能です。

また、見積もりを作成してもらうと、費用の内訳が分かります。

どの項目が不要であるか確認した上で車検に出すと費用を大きく抑えられるでしょう。

3月・9月は特に値引きされやすい

2つ目のコツとして、車検の時期を3月・9月に合わせるのがおすすめです。

ディーラーにとって3月・9月は決算期であり、販売目標を達成するためセールを実施したり値引きに応じたりしてくれます。

車検も同様にこの時期を狙いましょう。
ディーラーにとって売上獲得につながるため、値引きにも応じやすいです。

まとめ

車修理のイメージ

ディーラー車検は予防整備やメーカー保証など、ほかの販売店よりも手厚いサポートを受けられる上、純正部品を使用してくれるなど高い安心感もあります。

ただしその分、費用は割高なのがネックであり、販売店の中では高額になりがちです。

そのため、ディーラー車検は品質や安心感を求める人には向いていますが、費用を抑えたい人はカー用品店や整備工場に依頼した方がよいでしょう。

なお、今回紹介したように、ディーラー車検でも費用を抑える方法はあるため、少しでも費用を抑えたい人はぜひ活用してみてください。

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