ジャパンモビリティショー2023|ソニーホンダモビリティ「アフィーラ」とかつてのソニーのEV[MJ]
2023年10月28日(土)から11月5日(日)まで、大阪では日本シリーズが行われ、最終日には37人ものファンが道頓堀川にダイブしたことがニュースになりました。
東京でこれと同じ日程で行われていたのが、東京モーターショーから生まれ変わったジャパンモビリティショー(一般公開)です。
こちらの熱気もすごいもので会期中、会場となった東京ビッグサイトを訪れた方は111万2000人にも及びました。
そのジャパンモビリティショーの会場で話題となった1台、ソニー・ホンダモビリティのアフィーラについて紹介します。
◯文:諸星 陽一
INDEX
ソニー・ホンダモビリティ アフィーラ
一般公開日はもちろん、プレスディですらなかなか近づくことができなかったのがソニー・ホンダモビリティのアフィーラです。
プレスディでも内装の撮影は限られた時間にしか許されず、撮影するには長時間の待機が必要であったため、内装関係は広報写真でご覧いただきます。
ソニー・ホンダモビリティ
ホンダとソニーが協業にて自動車作りをすると正式に発表したのは2022年3月のこと。
ソニー・ホンダモビリティという会社が設立されたのが2022年10月で、2023年1月にアメリカ・ラスベガスで開催されたCESではアフィーラのプロトタイプを発表しています。
じつはこの協業発表の前からソニーとホンダは協力関係にあって、ビジョンSというモデルを開発し2022年のCESに展示しています。
アフィーラ
アフィーラは2023年10月に日本で正式に発表されましたが、一般の方に公開されたのはこのジャパンモビリティショーが最初の場となりました。
デザイン
奇抜なデザインのコンセプトカーが多数展示されたジャパンモビリティショーにあって、アフィーラはシンプルな6ライトウインドウの4ドアセダンとなっています。
しかしながらボディは凹凸がほとんどないフラッシュサーフェスが効いたもの。
ドアのアウターハンドルは省略され、Bビラー部分にあるカメラによる顔認証でドアが開放する方式。
アウターミラーもカメラが担当しています。なにしろアフィーラには45個ものセンサーが装着され車外はもちろん、ドライバーもしっかりとセンシングしています。
駆動方式
駆動方式は4WDと発表されていますが、2モーターなのか4モーターなのかは不明。
バッテリーの容量やモーター出力も発表されていません。とはいえ2025年には先行して受注を開始、2026年にはデリバリーを開始しするということなので、順を追って詳細が発表されてくるのでしょう。
関連記事:ソニー・ホンダモビリティ、マイクロソフトと提携しAFEELAにAI搭載予定
ソニーが携わったクルマ
このアフィーラではソニーが自動車製造に関わってくるというニュースは世界中で注目を浴びました。
しかし、ソニーが自動車製造に関わるのはこのアフィーラが初めてではありません。
トヨタ pod
たとえば2001年の東京モーターショーにトヨタが出展した「pod」というコンセプトカーはトヨタとソニーが共同開発したモデルでした。
podはクルマが怒ったり、喜んだりという感情をもったモデルとして開発されていて、当時ソニーが作っていた犬型ロボット「AIBO」のクルマ版というような考えのモデルでした。
日産 プレーリー/ハイパーミニ
一方、日産もソニーと共同でクルマを作っています。
現在、車載用バッテリーの主流となっているリチウムイオン電池を最初に開発成功させたのはソニーで、これが1990年のこと。
1992年には日産はソニーと共同でクルマへの搭載について共同開発を行います。
1996年には世界初のリチウムイオン電池搭載EVである「プレーリージョイEV」を発売。
また、1997年の東京モーターショーにコンセプトカーとして展示、1999年に市販された軽自動車のEV「ハイパーミニ」に採用されたリチウムイオン電池もソニー製でした。
EVに欠かせないソニー
じつはソニーはEVの歴史のなかのポイント、ポイントで、ときおり登場する企業なのです。
今回のアフィーラについても、ソニーが協力するだけでなく、50対50の比率でホンダとソニーが出資し新会社を設立しています。
それだけに従来とは異なった動きや製品に期待が集まるのです。