車の油膜取りは家にあるもので可能!おすすめの代用品をご紹介
車に付着した油膜は、軽度であれば家にあるもので取り除けます。この記事では油膜取りにおすすめの代用品と使い方について詳しく紹介します。
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INDEX
車に付く油膜とは
はじめに、車に付着する油膜について解説します。
車の油膜は油分と水分が混ざったもの
車のフロントガラスなどに付く油膜は、油分と水分が混ざったものです。油分の主成分はシリコンであり、簡単には落とせません。
フロントガラスに油膜が付着すると視界が悪くなり、運転に支障をきたしやすくなります。
また、油膜が付いた状態だと、撥水コーティングを施してもすぐに落ちてしまうでしょう。
さらに、衝突回避支援システムのブレーキ制御にも悪影響を与えるといわれているため、早めに対処する必要があります。
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油膜が付く原因
油膜が生じる原因はさまざまです。
例えば、排気ガスに含まれる微量の油が長年かけて蓄積され、油膜になることがあります。油分や不純物を含んだ水たまりや雨の水を車体に浴びた場合も、油膜が発生しやすくなるでしょう。
ほかには、車体や窓などに施したコーティング剤が雨で溶け出し、劣化すると油膜として付着する場合があります。
こうした原因が積み重なることでフロントガラスに油膜ができ、運転に悪影響を及ぼすようになるため注意してください。
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油膜取りのために代用できるもの
ここからは、油膜を取り除くために使える日用品と使い方について紹介します。
食器用洗剤
食器用洗剤には食器に付着した油分を落とす成分が含まれているため、軽い油膜であれば落ちることがあります。
水分を含んだスポンジに洗剤を馴染ませ、油膜が付いた部分を拭いてみましょう。
全体を拭いた後、水で洗い流したら作業完了です。
ただし、フロントガラスの油膜を取り除く場合は、中性の食器用洗剤を使ってください。
酸性の洗剤はガラスとの相性が悪く、劣化の原因になります。
また、ワイパーに洗剤が付くとゴムが傷む原因になるため、ワイパーを上げた状態でガラスを拭くと良いでしょう。
烏龍茶
烏龍茶には、油分を分解する重合ポリフェノールという成分が含まれています。
一見すると汚れを落とすのには向いていないようですが、軽い油膜であれば烏龍茶でも対処できます。
まずは、ウエスなどの布に烏龍茶を染み込ませ、油膜が付着した部分を優しく拭きましょう。
全体を拭き、油膜が取れたら作業の完了です。
あくまでも軽い油膜への対処法なので、汚れがひどい場合は烏龍茶では落とせません。無理に擦ると傷の原因になるため、様子を見ながらお手入れをしてください。
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アルコール
手指用のアルコールも油膜を取り除くのに役立ちます。
水を含ませた布にアルコールを染み込ませ、油膜が付いた部分を拭いてください。アルコールのみだと油膜を落としきれない場合は、特殊断面のマイクロファイバークロスを使うと効果的です。
なお、引火の恐れがあるため、火の近くではアルコールを使わないようにしましょう。
また、太陽で車体が熱くなっていたり、炎天下だったりする場合はアルコールを使うことで色ムラやシミが生じる可能性がある点にも気を付けてください。車の状態や天候を確認したうえで、お手入れを行うことが大切です。
新聞紙
新聞紙に印字されたインクには、油分を分解する成分が含有されています。
また、新聞紙の表面に付いている繊維が細かな汚れを絡み取るため、軽度な油膜を落とすのに活用できるでしょう。
新聞紙を濡らし、軽く水気を絞ったら油膜が付着している部分を拭きます。
油膜が取れたら作業は完了です。なお、新聞を取っていない場合は、100円均一ショップやコンビニなどで手軽に手に入れられます。
重曹
油膜は酸性の汚れであるため、弱アルカリ性の重曹と合わせると成分が中和されて落としやすくなります。
まずは、100mlのお湯に重曹小さじ1を混ぜて溶かしましょう。重曹を溶かした水をスプレーボトルに入れ、油膜が付着した部分に吹きかけます。
重曹水を満遍なく吹きかけたら、スポンジやウエスなどを使って優しく拭いてください。
油膜がなかなか落ちない場合は、重曹水を含ませたキッチンペーパーを汚れた部分に被せて放置するのがおすすめです。しばらくすると油膜が浮き上がるため、汚れを拭き取りやすくなります。
乾拭きを忘れずに
どの方法を選んだとしても、お手入れの最後には必ず乾拭きをしてください。
水滴が残った状態のままだと、イオンデポジットや水アカが発生しやすくなります。
きちんと油膜を落とせたとしても、水アカで汚れてしまっては意味がありません。乾いた布で水気を拭き取り、綺麗に仕上げていきましょう。
油膜の予防策
最後に、油膜の予防策について解説します。
定期的に洗車を行う
定期的に洗車を行うと、油膜を防ぎやすくなります。
前述の通り、油膜は排気ガスに含まれる油分や雨水の油分、溶け出したコーティングの油分などが蓄積されることで発生するため、こまめに洗車をして油分を落とすことが大切です。
また、普段から洗車をしておけば、油膜ができたとしても軽い汚れで済みます。
軽度の油膜なら、専用のウォッシャーではなく台所用洗剤や烏龍茶など身近な代用品で対処可能です。
車全体を洗うのが難しい場合は、フロントガラスなど油膜が付着しやすい部分だけを洗うのでも問題はありません。
時間があるときに洗うことを意識してください。
撥水コーティングを施す
洗車をした後に撥水コーティングを施しておくと、油膜が付着しづらくなります。
コーティングには、雨だけでなく油分を弾く効果を期待できるため、日々のお手入れが楽になるでしょう。
自分で撥水コーティングをする場合は、シリコン系を避けるのがポイントです。
シリコンの撥水被膜はとても柔らかく、ワイパーを数回使っただけで表面が荒くなります。
そのまま紫外線や太陽の熱を受けてシリコンが変質硬化すると、シャンプーだけでは落とせない頑固な汚れになるため注意してください。
コーティングを選ぶときは、硬い撥水被膜が形成されるフッ素系の商品がおすすめです。安価なシリコン系と比べて高価にはなりますが、掃除の手間が軽くなるため、長い目で見ればコストパフォーマンスが高いといえます。
自分でコーティングをする時間がない場合は、プロに頼むのも1つの方法です。
自分で行うより費用はかかるものの、専門技術を備えたプロなら汚れや油膜が付きにくい状態にしてくれるでしょう。
直射日光を避けて駐車する
直射日光を受けて油分が変質硬化すると、簡単に除去できない油膜が発生してしまいます。
車を駐車するときは、カーポートや車庫など屋根のある場所を選び、なるべく直射日光を当てないようにしましょう。
直射日光を避けていれば油分の変質硬化を抑えられるため、シャンプーなどで簡単に汚れを落としやすくなります。
まとめ
油膜を放置していると、フロントガラスの視界が悪くなったり、衝突回避支援システムに悪影響を与えたり、さまざまな面で危険が伴う可能性があります。
油膜の付着に気付いたら、早めに対処することが大切です。軽度の油膜であれば台所用洗剤や烏龍茶など身近なもので対処できるため、しっかりお手入れしていきましょう。
また、定期的に洗車をしたり、撥水コーティングを施したりすれば、油膜が生じるのを防げるようになります。
適切な対処法を取り入れて、綺麗な状態をキープしましょう。