ワイパーのビビリを改善するには?原因と対策を解説!
車のワイパーを動かした時にワイパーが小刻みに揺れて音が発生することがあります。
このような音のことを「ビビリ」と呼びます。
このようなワイパーのビビリはなぜ発生してしまうのでしょうか。
この記事では、ビビリが発生する原因と対策やビビリを放置した場合に起こる影響について解説していきます。
関連記事:ワイパーのゴムだけ交換することはできる?交換手順や長持ちさせるコツを紹介
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ワイパーのビビリを放置するとどうなる?
ビビリを放置したままワイパーを使用し続けた場合、どのような問題が発生するのかについて解説していきます。
安全運転を妨げる
ワイパーは、雨の日にフロントガラスの水滴をきれいに拭き、運転中の視界を良好に保つ役割があります。
しかし、ビビリが発生している場合、フロントガラスの水滴の拭き取りにムラができ、運転中に前がぼやけて見えにくくなってしまいます。
また、ワイパーを動かすたびに異音がするため、運転に集中できなくなり、支障をきたします。
このように、ビビリを改善しないまま使用していると安全運転を妨げてしまい、交通事故につながる恐れがあります。
ワイパー周りの部品に影響が出る
ビビリが発生すると、ワイパーは正常な動きができなくなります。
正常でない動きを繰り返すと、ワイパー周りの部品にも負担がかかってしまいます。
例えば、ワイパーのゴムの劣化が原因でビビリが発生している場合、そのまま使用するとワイパーのアームや周辺の部品にも負担がかかり、故障する場合があります。
そうなると、ワイパーのゴムだけでなく周りの部品も交換が必要となり、修理費用がより高額になってしまいます。
ワイパー周辺の部品の寿命を縮めたり、ワイパー本体を故障させたりしないためにも、ビビリに気づいたタイミングで早めに対策しましょう。
ワイパーのビビリが発生する主な原因とは?
ビビリは主にワイパーかフロントガラスが原因となって発生します。
ここでは、それぞれのビビリが発生する原因について解説していきます。
ワイパーが原因の場合
ワイパーが原因でビビリが発生する場合の故障として、ワイパーのゴムの劣化、汚れの付着、取り付け不良の3つが挙げられます。
ワイパーのゴムは、雨風や紫外線に長期間さらされることで劣化していきます。
ワイパーのゴムが劣化すると、硬くなったり、変形やひび割れが生じたりします。
劣化した状態のゴムでは、ワイパーをスムーズに動かすことができず、ビビリが発生します。
また、ワイパーのゴムに汚れがついている場合もビビリの原因になります。
洗車をしばらくしていない場合や、長く同じゴムを使用している場合はゴムに汚れが蓄積され、ビビリが発生します。
ワイパーのゴムを交換して間もない時にビビリが発生する場合は、ゴムの劣化や汚れではなくワイパーの取り付け不良が原因で発生している可能性があります。
フロントガラスが原因の場合
フロントガラスに施してある撥水コーティングが原因でビビリが発生する場合があります。
撥水コーティングは、雨が粒状に流れるように弾く効果があります。
しかし、スタンダードタイプのワイパーは、フロントガラスに水気がある時になめらかに動く仕組みになっているため、フロントガラスに撥水コーティングを施していると、ゴムが引っかかってしまい、ビビリが発生してしまいます。
油膜・水アカもビビリの原因となるの?
フロントガラスに油膜や水アカが付着したまま、ワイパーを作動させるとビビリが発生することがあります。
油膜は、ルーフからフロントガラスへ流れ落ちたワックスの成分によって形成されます。
また、大気中の排出ガスの成分がフロントガラスに付着した場合も油膜が形成されます。
特に車通りの多い道路では多くの排出ガスが排出されるため、形成される油膜も多くなってしまいます。
フロントガラスに油膜が形成されている場合、夜間走行時に光が乱反射して前が見えにくくなります。
油膜はビビリの原因となるだけでなく、夜間の安全運転にも支障をきたすため、放置せずに、定期的にフロントガラスの油膜を拭き取りましょう。
また、水アカもビビリの原因となります。
ガラスに付着したホコリと雨が混ざり、乾燥することでフロントガラスの表面に水アカが残ります。
これを放置しておくと、水アカが取れにくくなるため、こまめに洗車しましょう。
ワイパーのビビリが発生した時の対策について
ここでは、ビビリが発生した時にどのような対策を取ればよいかを紹介します。
ゴムを掃除する
ワイパーのゴムの汚れが原因でビビリが発生していると考えられる場合は、ワイパーのゴムをきれいに掃除してみましょう。
濡れたタオルでやさしく拭くことで、蓄積されている汚れを取り除けます。
数回拭くだけでもビビリが改善される場合があるため、まずはゴムをきれいにしてみましょう。
ゴムを交換する
ワイパーのゴムを拭いてもビビリが改善されない場合は、亀裂やひび割れ、変形がないかを確認してみましょう。
ワイパーのゴムの交換目安は半年から1年程度です。
使用状況によって交換タイミングが異なるため、劣化具合を確認し、必要に応じて交換しましょう。
交換する時には、スタンダードなゴムだけでなく、グラファイトゴムや撥水ワイパーへの交換を検討してみましょう。
グラファイトゴムは、微粒子をコーティングすることで摩擦抵抗を小さくし、滑りやすくしたゴムです。
スタンダードなゴムは摩擦抵抗が大きくて滑りにくいため、フロントガラスに撥水コーティングが施してある場合、ビビリが発生する恐れがあります。
グラファイトゴムに交換することでビビリが改善される可能性があります。
撥水コーティングを利用する人は、グラファイトゴムへの交換も検討しましょう。
また、撥水ワイパーはビビリ対策とフロントガラスの撥水コーティングを同時に行うことができます。
撥水ワイパーは、ゴムに撥水成分が含まれており、擦るたびにフロントガラスに撥水コーティングができるものです。
フロントガラス全面に撥水加工を施すことはできませんが、ビビリ対策とフロントガラスの撥水コーティングを同時に行えます。
ビビリ止めを使用する
ビビリは発生しているが、ワイパーのゴムがあまり劣化しておらず交換するほどではない場合、ビビリ止めを使用することでビビリを改善できます。
ビビリ止めは、ワイパーのゴムに塗り込んで乾かすだけで摩擦抵抗を軽減し、ワイパーの動きをスムーズにできるものです。
カー用品店やインターネットでの購入が可能です。
再装着してみる
ワイパーのゴムを交換してから時間が経っていない場合は、ワイパーの取り付けが正しくできていない可能性があります。
ゴムがずれていたり、装着できていなかったりする場合にビビリが発生します。
ワイパーを一度外して、再装着してみましょう。
フロントガラスの対策
フロントガラスに油膜が形成されている場合、濡れたタオルなどで拭いても油膜は除去できません。
油膜をきれいに取り除く際は、油膜取り用のクリーナーを使用しましょう。
専用のクリーナーを使用することで、フロントガラスに付着した油膜をきれいに取り除き、ビビリや夜間の運転中に光の乱反射による視界不良を改善できます。
油膜取り用のクリーナーはカー用品店やインターネットで購入できます。
まとめ
ワイパーのビビリはゴムの劣化や汚れの付着、取り付け不良、フロントガラスに施している撥水コーティングなどが原因で発生します。
また、フロントガラスに付着した油膜や水アカもビビリの原因となります。
油膜は洗車の際に使用したワックスや大気中の排出ガスが原因で発生し、水アカはフロントガラスに付着したホコリと雨が混ざり、乾燥することで発生します。
ビビリが発生したままワイパーを使用すると事故の原因になったり、ワイパー周りの部品を故障させてしまったりなど、トラブル発生の火種となってしまいます。
ビビリが発生した際は原因をチェックし、早めに必要な対策をとりましょう。