青ナンバーの車とは?種類やその意味について解説
青ナンバーの車を見かけると「これはどういう意味があるのだろう?」と思う人も多いのではないでしょうか。
日本の道路上で見られるこの青いナンバープレートは、単なる色の違いではなく、通常のナンバーとは異なる意味を持っています。
そこで、この記事では青ナンバーの概要や、取得できる車種、さらには種類ごとの意味について詳しく解説しますので、ぜひご参考になさってください。
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INDEX
青ナンバーとは?
青ナンバーは、日本の自動車ナンバーのなかでも特別な位置にあるプレートです。まずは、青ナンバーの基本的な意味とその背景について説明します。
青ナンバーの概要
青ナンバーは、外交団用の車につけられるナンバープレートです。
外交特権を付与された車両に割り当てられ、一般の交通ルールから一定の免除を受けるという特徴があります。
たとえば、駐停車禁止区域での駐車や速度超過などの交通規則違反があった場合でも、通常の取り締まりの対象にはならないことがあります。
主に、外交官や領事館の車両にこのナンバーが発行され、国際的な外交活動を円滑に行うための特別措置として機能しています。
青ナンバーを取得できる車
青ナンバーを取得できる車両は、外交団用の車両に限定されています。
外交官や領事館の車両が含まれ、外交特権のもとで運用されることが一般的です。この特権により、青ナンバー車両は一般の交通規則違反に対しても免除されることが多く、通常の交通法規に縛られずに運行できます。
ただし、青ナンバー車両が重大な交通違反を犯したり、交通事故を引き起こしたりすると、場合によっては外交問題に発展する可能性もあるでしょう。このため、青ナンバー車両の運用には特別な注意が払われています。
青ナンバーの種類ごとの意味
青ナンバーには、種類ごとに異なる意味があります。
これらの青ナンバーの種類と、どのような車両や状況で使用されるのかを掘り下げていきましょう。
一般的な青ナンバー
一般的な青ナンバーは、外交官が使用する車両のナンバープレートです。これらのプレートは、青い背景に白い文字で「外」という文字が記されています。
青ナンバーは緑ナンバーと混同されますが、実際には全く異なるものです。
緑ナンバーは営業車に用いられ、タクシーや路線バス、宅配業者のトラックなどが使用しています。
信号機の青信号と同様に、緑ナンバーを青ナンバーと呼ぶことがありますが、これは慣習に基づくものであり、正確な表現ではありません。正確には、青ナンバーは緑ナンバーとは異なるカテゴリーに属します。
丸で囲まれた青ナンバー
丸で囲まれた青ナンバーは、日本国内で特命全権大使の車両にのみ使用されるナンバープレートです。
特命全権大使は、外交団でも最上級の階級に位置づけられており、このナンバーが付与されることは、大使の高い地位と重要な役割を表しているといえるでしょう。
これらのナンバープレートは、日本における外交関係の重要性を示す象徴的な存在であり、そのために珍重されています。
大使館や公館の前で見かけることがあっても、一般の道路で見る機会は稀でしょう。
「代」と入った青ナンバー
「代」と入った青ナンバーは、国や国際組織を代表する代表部の車両に特別に割り当てられるナンバープレートです。
これらの代表部は、外国に駐在する機関であり、国際的な関係を維持し、促進するための重要な役割を担っています。
「代」と入った青ナンバーが交付されるのは、欧州連合代表部やオレゴン州政府駐日代表部などです。
これらの代表部は、国際的な交流や協力の架け橋となり、外交政策の実行において中心的な役割を果たしています。
そのため、「代」と入った青ナンバーは、国際社会における役割と責任を象徴するマークといえるでしょう。
「領」と入った青ナンバー
「領」と入った青ナンバーは、領事団用の車両に特別に割り当てられるナンバープレートです。
領事は「通商促進・自国民保護のために、外国に設置される役職」を指し、領事団は国際関係において重要な役割を果たします。
領ナンバーは白地に青文字であり、他の青ナンバーとはカラーパターンが異なるのが特徴です。
このナンバープレートは、領事団が担う国際的な責任と権威のアイコンとなっており、国際社会における存在感を示す重要な要素といえるでしょう。
領事団の車両は、外交関係の維持や国際交流の促進において、不可欠な役割を担っています。
青ナンバー以外の特殊なナンバー
青ナンバーは日本の特殊なナンバープレートの一つですが、ほかにもさまざまな特殊なナンバーが存在します。ここでは、青ナンバー以外の特殊なナンバーをご紹介します。
自衛隊用
自衛隊用ナンバープレートは、自衛隊が所有する車両に特有の識別マークです。
これらのナンバープレートは、一般の車両とは異なる特別な規定に基づいています。
自衛隊に一般とは異なるナンバーが交付されているのは、自衛隊の車両は自衛隊法により道路運送車両法の一部規定から免除されており、そのため独自のナンバープレートが必要とされるためです。
自衛隊用ナンバープレートは、6桁の数字から成り立っており、前2桁の数字が陸海空自衛隊及び防衛装備庁を示し、後ろ4桁が車両の通し番号となっています。
駐留米軍私有車両用
駐留米軍私有車両用のナンバープレートは、一般のナンバープレートと似ていますが、ひらがな部分がローマ字に変更されている点が特徴的です。このローマ字は、それぞれ車両の種類を示しています。
さらに、日本国籍を持たない外国人が登録する車両には、ひらがなの「よ」が使われることがあります。これらのナンバープレートは、駐留米軍関連車両の識別に役立つでしょう。日本国内での特別な運用を示唆しています。
仮ナンバー
仮ナンバーは、車両が正式なナンバープレートを取得するまでの間、一時的に使用されるナンバープレートです。
これは新車や中古車が販売店から顧客へ配送される際や、車検などで一時的に公道を走行する必要がある場合に使用されており、使用期間には制限があります。
仮ナンバーは白地に黒字で記され、赤の斜線が入っているのが特徴です。このナンバープレートを使用することで、車両は一時的に公道を走行することが許可されます。
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皇室御料車用
皇室御料車用ナンバープレートは、日本の皇室が使用する車両に特別に割り当てられたナンバープレートです。
これらのナンバープレートは、皇室の尊厳と特別な地位を象徴しており、一般のナンバープレートとは異なる「皇」文字が入った円盤型のデザインが採用されています。
皇室御料車は主に公式の行事や儀式に使用され、その存在は日本の文化と伝統を象徴する重要な要素といえるでしょう。御料車用のナンバーは、日本の歴史と文化の一部として尊重されています。
まとめ
青ナンバーは外交団用で、外交特権を享受する車両に割り当てられているナンバープレートです。
これらの車両は、一定の交通ルールからの免除を受けることがあり、外交官や領事館の車両に使用されます。
また、青ナンバーには、一般的な青ナンバー、丸で囲まれた青ナンバー、代と入った青ナンバー、領と入った青ナンバーなど、複数の種類が存在し、それぞれ異なる意味を持っています。
一方、青ナンバー以外にも特殊なナンバープレートがあります。これらのナンバープレートは、それぞれの車両の役割や地位を示す重要な要素であり、日本の道路上での車両の特性を理解するうえで役立つでしょう。