バブリングとは何?仕組みや施工する注意点について解説

「バブリング」という言葉をご存知でしょうか。

スポーツカーなどでアクセルペダルから足を離したときに「バンバン」と聞こえる音のことをバブリングと呼びます。クラシックカーといった昔の車ではよく発生していたバブリングですが、現代の車では自然に発生しないため、ご存知ない方が多いのではないでしょうか。

しかし、実は現代の車でもあえてバブリングをする人もいるため、聞いたことがあるという人もいるかもしれません。

この記事では、バブリングの意味や仕組み、施工するメリットなどについて解説します。また、バブリング施工時の注意点についても解説するため、参考にしてください。

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バブリングとは

クラシックカーイメージ

バブリングとは、アクセルペダルから足を離したときに発生する「バンバン」や「バリバリ」といった大きな爆発音のことです。

バブリングは、コンピューターによる制御がないクラシックカーなどの昔の車ではよく発生していましたが、現代の車のエンジンではみられなくなりました。

しかし、「バンバン」「バリバリ」と大きな音によるサウンド演出を目的として、現代の車でもレーシングカーや高級スポーツカーなどがバブリングするように施工する人もいます。

また、バブリングはターボ車のラグ(ターボラグ)防止を目的として導入されたという歴史もあります。ターボラグとは、アクセルペダルから足を離したときに排気ガスの発生が止まり、タービンの回転が停止してしまい、再発進するときにスムーズに加速ができないことです。

バブリングの仕組み

エンジンイメージ

バブリングは、シリンダー内の混合気が完全に燃焼しきれずマフラーに排出され、排出された混合気がマフラーの熱で燃焼することで発生します。

現代の車はエンジンがコンピューターで制御されているため通常は不完全燃焼することがありませんが、逆にコンピューターを書き換えることでバブリングを発生させられます。

このようにわざとバブリングを発生させるシステムは、ミスファイヤリングシステムとも呼ばれます。

コンピューターを書き換えることでシリンダー内の燃料が燃焼できる時間が短くなり、燃焼し終わる前に排気工程に移行してしまうため、燃え切らなかった混合気が発生します。燃え切らなかった混合気を排気系のエキゾーストマニホールドという管内で燃焼させることで、破裂音が発生するという仕組みです。

バブリング施工のメリット

スポーツカーのイメージ

バブリング施工には、演出面のメリットや性能面のメリットがあります。ここでは、バブリング施工のメリットについて詳しく解説していきます。

迫力のあるサウンド演出ができる

バブリング施工をすることで、「バリバリ」や「バンバン」といった迫力のあるサウンド演出ができるようになります。

レーシングカーや高級スポーツカーのようなサウンドに変えられるのが魅力です。スポーツマフラーに交換するだけでは迫力のある音は出せないため、サウンド演出を求めてバブリング施工したいと思う人もいるでしょう。

目立つ

バブリング施工した車は、アクセルペダルを離すと「バンバン」や「バリバリ」といった爆発音が発生します。そのため、街中を走行していると周囲の注目を集めやすくなるでしょう。

ターボラグを防げる

バブリングは、ターボ車に発生するターボラグを防止する効果があります。

ターボ車は、排気ガスでタービンを回すことで出力をアップさせる仕組みです。アクセルを踏んでいるときは、排気ガスが発生することからタービンが高速で回転するものの、アクセルペダルを離すと排気ガスが発生しなくなるため、タービンの回転が低下してしまいます。

タービンの回転が停止した状態から再びアクセルを踏んでスピードを出すまでに時間がかかることをターボラグといいます。

バブリング施工をすれば、不完全燃焼の混合気が排気系のなかで燃焼するため、アクセルペダルから足を離してもタービンが回り続け、ターボラグを解消することが可能です。

バブリング施工の注意点

エンジンオイルのイメージ

バブリングは、迫力のあるサウンド演出ができたり、ターボラグを防げたりするメリットがある一方で、デメリットもあります。施工後に後悔することがないように、注意点を押さえておきましょう。

ここでは、バブリング施工の注意点を5つ紹介します。

車検に通らない可能性がある

バブリング施工をすると、車検に通らない可能性があります。

空ふかしでアクセルペダルを離すだけで爆発音が発生する仕様であったり、音が大きすぎたりする場合は、車検に通らない可能性が高いので注意しましょう。

バブリング施工したあとも、書き換えたコンピューターを戻すことで施工前の状態に戻せるため、車検に通らず車を運転できなくなる前に対策しましょう。

ピストン内部が損傷する

バブリングは不完全燃焼の混合気をエンジン内に吹き込むため、エンジン内のガソリンの濃度が濃い状態になっています。ガソリン濃度が高い混合気はエンジンオイルの濃度を下げてしまい、その結果、ピストンリングの潤滑性が低下し、摩擦力が大きくなります。

摩擦力が大きい状態でエンジンを動かし続けると、ピストン内部が損傷する可能性があるので注意が必要です。

触媒が損傷する

バブリングは通常発生しない二次燃焼を排気系で発生させているため、触媒に損傷を与える可能性があります。

触媒とは、マフラーの出口付近に配置されている筒のことです。排気ガスに含まれる有害な成分を分解し、大気汚染を防ぐ役割があります。

触媒は通常の使い方をしていれば壊れることは少ないものの、衝撃や大量の煙によって、損傷もしくは根詰まりを起こし、浄化機能が低下してしまいます。触媒は車検時にもチェックされ、損傷していると車検に通らない可能性があるので注意しましょう。

燃費が悪くなる

バブリング施工すると、燃費が悪くなる可能性があります。現代の車は無駄な燃料消費を防ぐために、アクセルペダルから足を離した状態で、エンジンの回転数が一定以上であれば自動的に燃料の供給が停止する仕組みとなっています。

しかし、バブリング施工をすると燃料カットを行わず不完全燃焼させるため、消費される燃料が多くなり、燃費が悪くなります

迷惑だと思われる

バブリング施工すると、アクセルペダルから足を離すたびに大きな音が発生します。車好きな人であればかっこいいと思う人もいるかもしれませんが、迷惑だと感じる人もいます。

近年では、ハイブリッド車や電気自動車などの走行音が静かな車も多く登場しているため、大きな音を出す車が悪目立ちしてしまう可能性も考えられます。最悪の場合、通報される可能性もあるので注意しましょう。

まとめ

排気管のイメージ

今回は、バブリングの仕組みやメリット、注意点について解説しました。

バブリングは、アクセルペダルから足を離したときに発生するバンバンやバリバリといった爆発音のことです。シリンダー内の混合気の一部を不完全燃焼させ、排気管の熱で燃焼させることで大きな音を発生させています。

迫力のあるサウンド演出ができたり、ターボラグを防げたりするメリットがあります。ただし、車検に通らなくなったり、排気系に損傷を与えたりする可能性があるので、こうした注意点を理解したうえで施工することが大切です。

周囲のことを考えながらバブリングの迫力を楽しみましょう。

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