日産パオの魅力やスペック、中古車を購入する際の注意点について紹介
日産パオは、1980年代後半に販売されたパイクカーです。
たった3ヶ月の限定販売であったことから流通量が少なく、街中で見かけることも少なくなりました。
しかし、レトロでかわいらしい雰囲気が魅力で、現在でも中古車市場で愛され続けています。
この記事では、日産パオの魅力やスペック、中古車として購入するときの注意点をご紹介します。
おしゃれでクラシカルな車を求めている人は、参考にしてください。
INDEX
日産パオとは?
日産が製造・販売していたパオは、1985年に開催した東京モーターショーで初めて披露されました。
初代マーチをベースとしたパイクカーとして「Be-1」のあとに販売されます。
パイクカーとは、レトロな雰囲気をまとった個性的なデザインの車のことです。
バブル景気に各自動車メーカーがパイクメーカーを開発し、販売しました。
しかし、バルブの崩壊後は各自動車メーカーの収益悪化による開発予算の削減に伴い、パイクカーの開発に積極的なメーカーは減少しました。
日産パオは、1989年の1月~4月の3ヶ月間に限定販売された車です。
短期間の販売でありながら最終的に約5万台を受注生産しました。
注文が多かったことから、受注した車をすべて納車するのに1年以上もかかっています。
日産パオは、1980年代後半の独特の乗り心地を味わえるのが魅力です。
性能やスペックは最近の車に比べると劣るものの、極端に乗り心地が悪いわけではありません。
エアコンも十分に利き、街乗りなら問題なく走行できることから、当時の状態がうまく生かされており、レトロカー好きにはたまらない車です。
中古車市場では現在も取引されており、塗装の塗り直しや部品交換などのメンテナンスが必要なものはあるものの、人気を集めています。
購入後にメンテナンスの手間がかかるとしても、今の車にはない独特のデザインに魅力を感じる人は多いでしょう。
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日産パオのデザイン
日産パオは、個性的でかわいらしい見た目が魅力です。
外装にも内装にも日産パオならではの魅力的なデザインが採用されています。
現代の車と異なる仕様が多く、レトロな雰囲気を十分に感じることができます。
個性的なデザインでありながらも、街中で悪目立ちすることなく、おしゃれなレトロカーとして男女ともに乗りやすい車といえます。
おしゃれでかわいい外観
ヘッドランプもテールランプも丸い形状で、日産パオのかわいらしさを引き立てています。
また、ウィンカーランプも丸く、かわいらしい頬のようなデザインです。
バンパーには鉄パイプを採用しており、ほかの車とは大きく異なる個性的なデザインに仕上げられています。
ホイールはフタのようなカバーがついており、かわいらしい印象です。
ボンネットは現代の車とは逆向きに開き、フロント側ではなく、運転席側からエンジンルームを覗き込めます。
バッグドアの開き方も個性的で、リアガラスと上下分割式で開く仕組みです。
下に開いたバックドアは、思わず座りたくなるようなかわいらしさを感じられます。
ほかにも、運転席横に手動で開く三角窓があり、開けて走行すると心地よい風を感じられるでしょう。
カラーは、くすみブルーやクリームイエローを採用しており、やわらかな雰囲気があります。
シンプルでレトロな内装
日産パオは、外観だけでなく、内装も魅力的です。スピードメーターは丸いデザインを採用しています。
ハンドルは細めでそのままでも十分かわいいデザインですが、かっこよさも感じられる別のクラシカルなハンドルにつけ替えることも可能です。
インパネは近代の車と大きく異なり、シンプルなデザインです。
カーナビもついておらず、エアコンスイッチやカセットオーディオなどの最低限の装備が搭載されています。
日産パオのスペック・価格・燃費
日産パオのスペックと価格をご紹介します。
日産パオのスペック
日産パオのスペックは以下のとおりです。
メーカー | 日産 |
車名 | 日産パオ |
ボディタイプ | ハッチバック |
ドア数 | 3 |
全長×全幅×全高(mm) | 3,740×1,570×1,475 |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | 3速ATまたは5速MT |
エンジン | 1.0L直列4気筒OHC |
全高が1,475mmと高さが低いことが分かります。
現代の軽自動車は前項が1,500mm以上ある車も多いため、軽自動車よりも少し低いです。
エンジンの性能は近代の車よりも劣るものの、当時のゆったりとした走りを堪能できます。
日産パオの価格
新車として販売されていた当時の日産パオは、約122万円~約135万円の価格でした。
現在は中古車として販売されており、価格は約42万円~約340万円のように幅広い値段で取引されています。
車の状態によって中古車価格が異なるものの、販売から30年以上経った現在でも、新車価格の倍以上の値段で取引されているケースもあり、中古車市場において高い人気があることが分かります。
販売から年数が経過していても、レトロでかわいいデザインに一目ぼれして購入したいと考える人も多いでしょう。
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日産パオの燃費
日産パオの燃費に関して、2WDで14.4km/L〜18.4km/Lとなります。
車体から非力なイメージがありますが、燃費は良い方です。
また「意外と長い距離を運転したとしても疲れづらい」といった口コミが目立ちます。
相当な遠出をしない限り、近隣の買い物やドライブであれば運転に支障がないと言えます。
日産パオの中古車を購入する際の注意点
日産パオは、中古車市場でも高い人気がある車です。
ただし、30年以上前に販売されていた車であるため、購入後に後悔しないように注意点を押さえておくことが大切です。
不具合の発生を考慮しておく
日産パオは30年以上前に限定販売されているため、中古車の年式が古く、走行距離によっては不具合が発生する可能性があります。
整備が行き届いている中古車の日産パオを選んだとしても、エンジンが停止したり、エアコンがつかなくなったりなどの不具合が発生する可能性があるため、考慮して購入することが大切です。
そのため、保証が手厚い販売店で購入したり、購入後のメンテナンス費用や修理費用を十分に確保したりなど、購入後の費用にも余裕を持っておきましょう。
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カーナビは別途購入が必要
日産パオにはカーナビがついていません。
外観だけでなく内装も現代の車とは異なり、仕様が古い部分が多くあります。
しかし、別途カーナビを購入して取り付けることが可能です。
ただし、パオはレトロな雰囲気が魅力のため、最新のカーナビなどを取り付けてしまうと、当時の雰囲気を壊してしまったり、レトロ感と最新機器が混ざった違和感のある内装になってしまったりする可能性があります。
カーナビの便利さを重視したいか、パオの雰囲気を大切にしたいかをよく考えてからカーナビを取り付けるか検討しましょう。
走行前にエンジンを暖める必要がある
日産パオに使用されているエンジンは、燃料供給装置にキャブレーターを採用しています。
そのため、車を走らせる前に30秒から1分程度エンジンを暖めることがおすすめです。
暖めてから走行することで、エンジンの力を最大限発揮できるうえに、エンジンへの負担を軽減できます。
まとめ
この記事では、日産パオの魅力やスペック、中古車として購入するときの注意点について解説しました。
日産パオは、30年以上前に限定販売されたパイクカーです。
3ヶ月間の受注販売で約5万台を受注し、当時から高い人気を誇っていました。
現在は、中古車市場で取引されていますが、当時の新車価格よりも高く取引されているケースもあり、今でも人気が高い車です。
外装も内装も最近の車とは異なるデザインが多く、個性的でクラシカルな雰囲気を堪能できます。
性能やスペックは最近の車に劣るものの、当時のゆったりとした走りや乗り心地を楽しめるのが大きな魅力です。
デザイン性も高く、外観に一目ぼれして購入する人も多いでしょう。
個性的な車がほしい人は日産パオの購入を検討してみてはいかがでしょうか。