ダイハツ ムーヴが生産終了。生産終了の理由や次期ムーヴの発売の行方は?
軽自動車国内トップシェアを誇るダイハツの人気の軽ハイトワゴン「ムーヴ」が、2023年6月下旬に生産を終了しました。
車内空間が広く、装備が充実していた「ムーヴ」は、日常使いだけでなく、カスタムカーのベース車両としても人気があった車種です。
日常的に使う人から車好きの人まで幅広く人気があった一台ですが、なぜ生産終了となったのでしょうか。
本記事では「ムーヴ」の生産終了の理由、「ムーブキャンバス」の生産終了の噂、そして次期ムーヴの発売の行方を解説します。
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INDEX
ムーヴは2023年6月末に生産終了
ムーヴは1995年に初代モデルが初登場し、6代目までモデルチェンジを繰り返してきた車種です。
そんな長年ユーザーから愛されてきたムーヴの特徴について紹介します。
ムーヴの特徴
ムーヴは、軽自動車の中でも使い勝手のよい広い車内空間が特徴です。
特に全高が日本人に合った高さである点が、視野が広く、ボディサイズ以上の開放感があると評価されていました。
また、天井が高いことにより高さのある荷物も楽に積める機能性と、女性にうれしい装備の充実さがムーヴの魅力です。
ムーヴのスペック
ムーヴのスペックは、以下のとおりです。
メーカー | ダイハツ |
車名 | ムーヴ |
ボディタイプ | 軽自動車 |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 3,395×1,475×1,630 |
車両重量(kg) | 820~890 |
総排気量(L) | 0.658 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 30 |
駆動方式 | 2WD/4WD |
トランスミッション | CVT |
カラー(全10種) | シャイニングホワイトパール ホワイト ファイアークオーツレッドメタリック スカイブルーメタリック ブライトシルバーメタリック プラムブラウンクリスタルマイカ レーザーブルークリスタルシャイン ライトローズマイカメタリック ダークエメラルドマイカ ブラックマイカメタリック |
ムーヴが生産終了となった理由
ムーヴが生産終了になった理由は、ダイハツが発売している一部の車種が海外向けの「車両の側面衝突試験の認証申請」において不正申請したこととされています。
2023年4月28日にダイハツは、販売している一部の車種の国土交通省が定めるポール側面衝突時の乗員保護試験において、「運転席側(右側)の試験データを、誤って助手席側(左側)のデータで提出してしまった」と内部通報があったことで、社内調査を実施した結果、不正が発覚したことを発表しました。
※引用元:側面衝突試験の認証申請における当社の不正行為について|ダイハツ工業株式会社
なぜこのような不正行為が起こったのかについては、明らかにされていません。
加えて、不正行為が確認されたモデルの中には、ムーヴは含まれていなかったとされています。
あくまで噂ですが、一部の製造ラインをすでに次期ムーヴの仕様に変更していたものの、今回の不正行為によりダイハツ自体のイメージが悪くなったため、製造ラインの都合による現行ムーヴの生産が継続できない状況と次期ムーヴの売上見込みが立たない状況に陥り、生産中止を余儀なくされたという声が多くあります。
ちなみに、ポール側面衝突時の乗員保護試験とは、ポールを電柱などに見立てて、試験車両の運転席側と助手席側を、一定の速度でそれぞれ1回ずつ当てて、車内に乗せた人形の衝突値などを測定する試験のことです。
試験で以下のような基準をクリアできないと、販売することはできません。
試験通過の基準値 |
衝突値が一定以下であること ドアが外れないこと 燃料漏れの量が一定以下であること |
新型ムーヴの発売の行方は?
次期新型ムーヴは、2023年5月中旬に価格帯が解禁され、7月には販売される予定でしたが、不正行為が明らかになった後、新型ムーヴの販売は停止となりました。
ただし、公式では発表されていないものの、一部の取材記事にて販売店員が「延期」と言及していることから「中止」ではなく「延期」が濃厚とされています。
なお、スケジュールは未定であり、2024年秋以降に販売されるという声もあります。
ムーヴキャンバスの生産中止は誤情報
ムーヴの生産終了の発表と同時期、丸みを帯びた曲線を基本にしたデザインと装備が女性に人気である「ムーヴキャンバス」も「生産中止」という情報が流れました。
しかし、これは誤情報で、ダイハツからは生産中止のアナウンスはされていません。
では、なぜこのような情報が流れたのでしょうか、ここでは、ムーヴキャンバスの生産中止という誤情報が出回った理由について見ていきましょう。
関連記事:ムーヴキャンバスの生産が中止されているといわれる理由について解説
理由1.生産工場が一時的に稼働停止した
生産中止の誤情報が流れた理由の一つとしては、世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスの影響で部品の供給が滞ったため、生産工場が一時的に稼働しなくなったことが考えられます。
理由2.モデルチェンジによって一時的に注文を停止した
2022年7月にグレードアップしたフルモデルチェンジのムーヴキャンバスが発売されたことに伴い、一時的に注文を停止したことも理由の一つとして考えられます。
おそらく希望のムーヴキャンバスを購入できない人が「ムーヴキャンバスの生産が終わってしまった」と発信してしまい、その内容が誤情報として拡散されたのかもしれません。
理由3.納車までに時間がかかっている
納車までに時間がかかっていることも、誤情報が出回った理由の一つと考えられます。
ダイハツに限らず国内の自動車業界では、新型コロナウイルス感染の影響のほか、数年前から半導体不足が問題となっています。
そのため、部品の入荷や物流の遅延で、どの自動車メーカーでも納期遅延が発生しているのです。
注文してから1ヵ月以降の出荷ならまだ早いですが、ムーヴキャンバスストライプなどは注文してから4ヵ月以上かかると見通されています。
この状況下での「遅延」を「生産終了」と勘違いした人の情報が、世間に出回った恐れがあると考えられます。
関連記事:車の納車について知っておくべきこととは?
安全性が高く快適な運転が魅力のムーヴキャンバス
ムーヴキャンバスは女性に人気の軽自動車で、ダイハツ独自の取り組みである「DNGA」を採用することで、軽自動車・小型車の走行性や安全性などの基本性能が向上しています。
さらに、ダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」やオートブレーキホールドを搭載することで、より安全性も高く快適な運転ができるようになっています。
「ムーヴ」は2023年6月下旬に生産を終了しましたが、生産中止の誤情報が出回った「ムーヴキャンバス」は、2024年5月現在も現役で生産されていますのでご安心ください。
まとめ
1995年に初代モデルが初登場して以来、人気を集めてきたダイハツのムーヴは、2023年6月下旬に生産を終了しました。
ムーヴの発売が終了となった理由は、ダイハツが販売している一部の車両における海外市場向けの「車両の側面衝突試験の認証申請」にて不正行為をしたことが原因とされています。
なぜこのような不正行為が起こったのかについては明らかになっていません。
ただ、公式では発表されていませんが、新型ムーヴの発売が濃厚とされています。
スケジュールは未定であるものの、今秋には発売されるのではないかという声もあるようです。
新型ムーヴの発売は非常に楽しみではありますが、中古車で良ければポチモのご利用はいかがでしょうか?
画像出典元:ダイハツ工業株式会社