マイカー共済のデメリットとは?仕組みや自動車保険との違いも解説

自動車事故による損害を補償する制度には、自動車保険のほかにマイカー共済があります
名前を聞いたことはあっても、詳しい内容までは知らないという人もいるでしょう。

この記事では、マイカー共済の仕組みや自動車保険との違いを解説します。

自動車の維持費は、家計の固定費として出費がかさむ項目の一つです。
加入している車の保険を見直し、より自分に合ったものを選ぶことで維持費の削減にもつながります。

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マイカー共済の仕組み

共済のしくみ

マイカー共済は、比較的掛け金が安い補償です。
ここでは、仕組みや機能について詳しく説明します。

共済の仕組み

共済とは特定のコミュニティ(地域・団体・職業など)に所属する組合員が、経済的に助け合う仕組みのことです。

助け合いが目的で利益を追求せず運営されているため、自動車保険と比べると掛け金が安価な傾向にあります。

共済に加入する際は、出資金を納めて組合員になる必要があります。
出資金の額は運営する組織によって異なりますが、1,000~1万円が相場です。

自動車事故が起きた際は、全組合員が出し合った掛け金が共済金として支払われます。

マイカー共済は、組合員が起こしてしまった自動車事故に対して共済金で補償する制度なのです。

なお、自動車事故に備える共済のほかにも、病気・死亡・火災などに備える共済もあります。

加入の申し込み方法は、必要書類の郵送・担当窓口での申し込み・Webでの申し込みなど運営元によって異なるため、入りたい共済がある場合は事前に確認しましょう。

機能は自動車保険と同じ

自動車を所有する上で加入が義務づけられている自賠責保険は補償範囲が最低限であるため、差額を補てんするために任意保険に加入するケースが多いです。

任意保険として加入できる制度には、自動車保険やマイカー共済などがあります
どちらも加入するかどうかは個人で判断できます。

自動車保険とマイカー共済ともに以下の項目に対して損害補償をしており、適用範囲に大きな違いはありません。

「相手側への補償」
・対人賠償
・対物賠償

「自分側への補償」
・人身損害補償
・車両損害

対人・対物補償が無制限である共済もあり、補償内容は大手保険会社と大差ないといえるでしょう。

サポート体制

事故時のサポート体制も24時間・365日の場合が多いです。
事故後に自動車を修理する際も、会員価格で利用できる工場を案内してもらえます

また、自動車保険と同様に自動車を購入したディーラーや馴染みの整備工場の利用が可能です。

急なバッテリー上がりやパンク・燃料切れ・レッカー搬送などさまざまなトラブルへの対処方法も充実しており、いつでも安心して車を走行させられるでしょう。

関連記事:カーリース(車のサブスク)でも任意保険はつけるのがおすすめ!その必要性を詳しく解説

マイカー共済のデメリット

デメリット

補償内容に関しては自動車保険と大きな差はないものの、マイカー共済にはいくつかデメリットがあります。

以下でマイカー共済のデメリットについて詳しく解説します。

プランが少ない

マイカー共済は自動車保険と比べるとプランの種類が少ない点がデメリットです。
セット化されたパターンも多く選択肢が限られています。

カスタマイズしづらいことから、不要な補償まで付いてくることもあります。
そのため、場合によっては自動車保険の方がお得になるケースもあるでしょう。

等級の互換性がない場合がある

等級とは、自動車の事故歴により保険料が決定され、高いほど割引かれる制度です。無事故を継続していると等級が上がり、事故を起こすと下がります。

マイカー共済でも等級制度が採用されていますが、ほかの共済や自動車保険から切り替える際に引き継げないケースがあります。

大規模の組合や保険会社であれば互換可能な場合もありますが、保険を切り替える際は事前に確認を取った方がよいでしょう。

補償が受けられないケースもある

マイカー共済には、運営している組合が破綻した際の救済措置がありません

自動車保険の場合では保険会社が経営破綻しても、「損害保険契約者保護機構」によって保険金のうち定められた割合が保証されています。

マイカー共済には、運営元が経営破綻した際に補償が受けられなかったり掛け金が戻ってこなかったりするリスクがあることを認識しておきましょう。

関連記事:車をぶつけた際の対処法とは?保険や修理費用についても解説

マイカー共済と自動車保険の相違点

相違点

マイカー共済と自動車保険は、どちらも自動車の任意保険であり基本的な機能は同じです。
一方、運営目的や補償内容などには相違点もあります。

運営目的の違い

自動車保険は保険会社が「保険」という商品を提供して利益を出すことが目的です。
一方、共済の目的は組合員同士がお互いに助け合うことであり、非営利の組織が運営しており目的が異なります。

なお、準拠する法律も異なります
自動車保険は保険業法に従っていますが、マイカー共済の場合は運営元によりさまざまです。

例えば、「こくみん共済COOP」の場合は消費生活協同組合法に準拠しています。

補償やサポート内容の違い

マイカー共済の補償内容はセット化されているものが多いです。
一方、自動車保険はサポート内容を細かく選択できるものが多いです。

必要な補償のみ選べる自動車保険の方が自由度は高いといえるでしょう。

なお、プランの自由度は異なるものの、マイカー共済の補償内容が劣っているわけではありません。

必要な補償がわからない場合、セット化されたプランから選ぶ方がわかりやすいと感じる人もいるでしょう。

等級制度の違い

自動車保険の等級は基本的に20等級までですが、一部の共済では22等級まで細かくわけられている場合があります。

実際に「こくみん共済COOP」のマイカー共済は、最大22等級を採用しています。
22等級まであると、等級が下がっても割引率は大きく下がらない点がメリットです

なお、仮にマイカー共済最大の22等級から引き継ぎ可能な自動車保険に切り替えた場合、最大の20等級で契約されます。

なお、等級はあくまでも保険料や掛け金が割引・割増になる制度です。
保険会社や共済組合の基準により割引率は異なるため、等級の数字よりも割引率を重視した方がよいでしょう。

マイカー共済を選ぶ理由

魅力

自動車の任意保険としてマイカー共済を選択した方がよい理由を解説します。
任意保険をどうするか悩んでいる人は参考にしてください。

掛け金が抑えられる

マイカー共済の大きな魅力は、月々の掛け金が比較的安価な点です。
決算後に余剰分が割戻金として戻ってくる場合もあります。

しかし、等級・プラン・補償内容・各種割引などによっては、自動車保険に比べてマイカー共済の方が高くなるケースもあるため注意が必要です。

一度自分で必要な保障内容を考えた上で見積もりを出すと、適した保険を選択できるでしょう。

強引な勧誘がない

共済は利益を求めていないため、強引に勧誘されることはほとんどありません

車の保険を検討している人のなかには、保険会社の積極的なアプローチが苦手な人もいるでしょう。
売り込みが煩わしいと感じる人には、マイカー共済が適している可能性があります。

まとめ

マイカー共済とは自動車事故に関する補償をするためのもので、機能に関しては自動車保険と大きな違いはありません。

共済は、同じ団体に所属する組合員同士が相互に助け合う仕組みです。
マイカー共済の魅力は、非営利で運営されていることから自動車保険よりも掛け金が安価な傾向にある点です。

一方で、補償が受けられない場合があることや補償内容がカスタマイズしにくいなどのデメリットもあります。

任意の自動車保険を検討する際は、掛け金・保険料の安さだけではなく、自分が必要な補償内容がそろっているかを確認することが大切です。

現在契約中の自動車保険の保険料が高くて悩んでいる人や契約期満了日が迫っている人などは、マイカー共済も選択肢の一つとして検討することをおすすめします。

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