残クレで買った車を乗り換えるタイミングはいつがベスト?
「残クレってどういう仕組みなの?」「普通のローンと何が違うの?」など、車の購入を検討する際にこのような疑問を感じたことがある人もいるでしょう。
残クレとは残価設定型クレジットのことで、車購入におけるローンの一種ですが、車の利用がない人や日常的によく利用するものもではないことから、残クレの仕組みについてきちんと理解していない人もいるでしょう。
この記事では、残クレの概要から得するタイミング、乗り換える方法や手続きについて解説をします。
車の購入時に残クレの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:残クレとは?仕組みや注意点について初心者向けにわかりやすく解説!
INDEX
残クレとは?
残クレとは「残価設定クレジット」の略称で、車購入時におけるローンの一種です。
残価とは「残存価格」のことで、車の場合には数年後に売却した際の予想される下取り価格のことを指します。
つまり、残クレでの購入は新車価格から残価を差し引いた分の金額に対して、ローンを組むという仕組みです。
例えば、新車の価格が300万円で残価が100万円であった場合、差し引いた200万円(別途金利の支払いも必要)に対して月々ローンの支払いをするということです。
残クレを利用することで、頭金がなくても新車に乗ることができ、月々の支払いが軽減しやすくなるメリットがあります。
また、車を乗り換えられるタイミングも比較的得やすいため、日常的に車を利用する人はメリットを感じられることでしょう。
関連記事:残クレの仕組みは?お得なシステムなのか?利用の流れを解説!
残クレで買った車を乗り換えるベストタイミング
残クレの場合、3年未満などできるだけ短期間での乗り換えが適しています。
これは期間が短いほど金利が低いため、借り入れの負担が小さくなるためです。
また、新車購入から短期間で乗り換えることで、走行距離を抑えられることで下取り価格も高くなるため、売却時にローンの残額を上回る可能性が高いことも理由として挙げられます。
その他、一般的に車検は2年に1回行わなければなりませんが、新車の場合は購入から3年後であることから、車検前に乗り換えをすれば車検費用を支払わずに済むため、お得に感じられるでしょう。
関連記事:いま車の買い替えするのはもったいない?買い替えでおさえるべきポイントを紹介
関連記事:apollostation card(アポロステーションカード)の年会費はいくら?出光カードからどう変わった?
残クレで買った車を乗り換える方法
残クレで買った車を乗り換える際には、現在の車を返却・売却する必要があります。
ここでは、残クレで買った車を乗り換える方法について紹介します。
ディーラーに返却
残クレで車を購入した場合、使用者は購入者ですが所有者は自動車販売店や信販会社の名義になっていることが大半です。
残クレは乗り換えを前提としているため、ローンの支払いが完済する前にディーラーから新車への乗り換えについて打診されるのが一般的ですが、「違うメーカーの車に乗りたい」「乗り換えは不要になった」などの事情を抱えている人もいることでしょう。
その場合には、走行距離や車に傷がないかなどの査定を受け、ディーラーに車の返却を行います。
ディーラーに売却
乗り換える車が現在のメーカーと同じであれば、ディーラーに売却する方法もおすすめです。
乗っていた車の査定から新車の商談までワンストップで行えるため、買い取り業者を探す手間も省けるためスムーズに乗り換えることができるでしょう。
また、ユーザー情報も保管・管理されているため、一から手続きを行わずに済む他、信頼できるスタッフに任せることができることも魅力の一つです。
買い取り業者に売却
車をより高額で売却したい人は、買い取り業者への依頼を検討するとよいでしょう。
その際、一括査定を利用することで複数の買い取り業者の見積もり価格を効率よく集めることができるため、買い取り価格の比較もしやすいです。
先にも触れたように、残クレで購入した車の所有権は自動車販売店や信販会社の名義になっているため、本来であれば勝手に売却することはできませんが、買い取り業者ではこうした事務手続きも代行してもらえるため問題ありません。
ディーラーに売却するよりも手間はかかるデメリットはありますが、少しでも得をしたい人は買い取り業者への売却も視野に入れてみましょう。
残クレの注意点
残クレ設定時の価格と、実際に下取りをした際の価格に差額が生じるとその分支払いが発生してしまうため注意しましょう。
例えば車の傷やへこみなどをそのままにしていると、下取り価格が低下する可能性があります。
その結果残クレ設定時よりも買取価格が下回り、せっかく月々の支払いを軽減させたのにプラスで支払いが発生してしまうかもしれません。
こうならないように、できるだけ車を汚したり傷つけたりしないように注意を払うことが大切です。
タバコのにおいがシートなどに染み付いている場合なども、査定額に影響が出ると考えて良いでしょう。
残クレで買った車を乗り換えない場合は?
残クレで買った車を乗り換えない場合、主に「車に乗ること自体をやめる」と「そのまま乗り続ける」の2パータンに分かれます。
「車が不要になった」「高齢で免許を返納する予定」などの理由から車に乗ること自体をやめる場合、ローンを完済していれば車を返却・売却して完了です。
返却・売却する際に、走行距離や車体の損傷によって残価よりも価値が下がっていた場合には、残価に対して不足している分の支払いが発生するため注意が必要です。
一方で、残クレで購入した車が気に入り、乗り換えをせずにそのまま乗り続けるという選択をする人もいることでしょう。
ここでは、乗り換えをせずに乗り続ける場合の必要な手続きについて解説していきます。
残価の支払い
残クレで購入した車に乗り続ける場合、ローンの支払いが終わっているからといってそのまま乗り続けられるわけではありません。
残クレでの支払いが完了しているのはローン分のみであって残価分の支払いはされていないため、乗り続ける選択をする場合には残価の支払いが必要になります。
残価の支払いは一括払い以外に分割払いもできます。
その際には再度ローン契約を締結することになりますが、残クレ契約時に支払いの遅滞が発生していたり、複数のローンを組んでいたりすると審査に通らない可能性もあるため注意しましょう。
また、再度ローンを組む場合には金利が高くなる可能性もあるため、支払い総額が膨らんでしまうこともあります。
その他にも残クレでの購入において3年未満での乗り換えであれば、車検費用の支払いを回避できますが、乗り続ける場合には車検費用も発生します。
残価にもよりますが、車検費用も決して安価なものではないため、費用が発生することを加味した上で乗り続けるか検討するようにしましょう。
関連記事:車のローン返済期間は何年がおすすめ?判断基準や注意点を押さえよう
所有権の解除手続き
残クレで車を購入した場合の多くは、自動車販売店や信販会社が車の所有者となっています。
そのため、残クレで購入した車を乗り換えずにそのまま使用を続ける場合には、所有権の解除(所有権留保解除)の手続きが必要になります。
この手続きをするためにはローンを完済している必要があり、返済が完了していないと実施できないため注意しましょう。
所有権解除の方法は会社によって異なりますが、基本的にローン完済後に所有者となっている会社に連絡を行い、所有権解除の依頼を行います。
車両情報や完済状況をはじめとする必要な情報を伝えて必要書類を用意して郵送をすると、所有権解除の書類が送られてきます。
手間はかかりますが、こちらの手続きを行わないといつまでも自身に所有権がない状態が続いてしまうため、忘れずに実施するようにしましょう。
まとめ
残クレは、残価設定クレジットのことで、車購入におけるローンの一種です。
数年後に乗り換えることを前提としており、その際の売却価格が残価として設定されるため、購入者は総額から残価を差し引いた分をローンとして支払いすれば車を購入できます。
残クレのメリットは、頭金を用意できなくても新車購入ができ、乗り換えるタイミングによっては車検をはじめとする維持費も軽減できるため、お得に車に乗り続けることが可能です。
また、残クレで購入した車を乗り換えず、そのまま乗り続けるという選択もできますが、その際には残価の支払いや所有権解除の手続きしなければならないため注意が必要です。
月々の支払い額の設定や乗り換えのタイミングを計画的に行うことでお得に車に乗れるため、車購入を考えている人は残クレの利用もぜひ検討してみてください。