自社ローンは怖い？自社ローンについて徹底解説!

車の購入代金を支払う方法としては、金融機関が提供するマイカーローンやクレジットカードでの支払い、現金での一括払いなどがありますが、自社ローンと呼ばれる支払い方法もあります。

同じローンであるマイカーローンについては知っていても、自社ローンについてはよく知らないという人もいるでしょう。

この記事では、自社ローンの概要とメリット、利用する際の注意点について解説します。

関連記事：中古車のローン審査とは？ローンの種類や通るポイントを解説

関連記事：オートローンとは？審査に通過するためのポイントを紹介！

自社ローンとは？

ここでは、自社ローンの概要や審査基準について解説します。

自社ローンの概要

自社ローンとは、金融機関ではなく自動車販売店が取り扱っているローンのことです。
自動車販売店が車の購入代金を立て替え、車の購入者は自動車販売店に対して分割で支払いを行います。

マイカーローンはお金の貸し付けのため金利が発生しますが、自社ローンはお金の貸し付けではなく自動車販売店が購入代金を立て替える仕組みであるため金利は発生しません。

しかし、代わりに販売手数料や保証料として、車両価格の10～20%程度の料金がローンに上乗せされるケースが多いです。

審査基準

自社ローンの審査では、今後の支払い能力があるかという点が重視されます。

自社ローンは、現在の勤務先や勤続年数、年収などが主な審査基準です。

他にも自動車販売店によって細かい審査基準は異なりますが、購入前に面談を行う店舗もあり、自動車販売店との信頼関係が大切になる場合もあります。

関連記事：車のローンが通るか調べる方法や審査基準について紹介します！

なぜ自社ローンは怖いイメージがあるのか？

車の支払い方法で悩んでいる人の中には「自社ローンは怖い」というイメージを持っている人もいるでしょう。
ここでは、自社ローンが怖いイメージを持たれやすい理由を解説します。

手数料が高い

自社ローンでは金利は発生しませんが、車両価格に保証金や販売手数料が上乗せされる仕組みです。

そのため、支払い総額が想定以上に高くなる可能性があります。
金利がない・自社ローンで車を安価に購入できると考えていた人は、実際の価格を見て購入代金が割高であると感じやすいでしょう。

完済するまで売却できない

自社ローンで車を購入した場合、ローンを完済するまでは自動車販売店が車の所有者です。

そのため乗っている車を売却して新しい車に乗り換えたい場合でも、ローンの途中で売却することができません。

どうしても売却したい場合は、ローンの残金を一括払いで完済する必要があります。
ローンを完済するまでは車を売却できず、気軽に乗り換えができないという点で自社ローンは怖いと感じる人がいるでしょう。

支払いが遅れた場合に車を差し押さえられる可能性がある

自社ローンは車を担保にしている場合が多いです。

そのため数日支払いが遅れた場合でも督促の電話がかかってきたり、メールが送信されたりする場合があります。
支払いの遅延日数が長くなると、強制的に車を差し押さえられたり、ローンの残金の一括返済を迫られたりする場合もあるため、怖いと感じる人もいるでしょう。

新車や高級車は購入できない

自社ローンは中古車販売店が取り扱っていることが多いです。新車や高級車などの販売価格は、一般的な中古車に比べて金額が大きく、購入者の支払いが滞ると販売店のリスクが高くなり、大きなトラブルにも発展しやすいでしょう。

そのため自社ローンで購入できる車は限られ、安価な中古車しか選べない可能性もあるでしょう。

中古車の中には整備が不十分な車や走行距離が長い車などもあり、その後のメンテナンスにコストがかかることもあります。

このようなことから、車を長期的に使用する予定の人には、自社ローンは怖いと感じられる可能性があるでしょう。

関連記事：車のローンの平均年数はどのくらい？返済額や購入の流れも紹介

自社ローンにはメリットもある

自社ローンは怖いというイメージを持たれている一方で、メリットもあります。
車の支払い方法を検討する際は、イメージだけで判断するのではなくそれぞれのメリットについても把握しておくことが大切です。

ここでは、自社ローンで車を購入するメリットについて解説します。

審査が通りやすい

自社ローンのメリットは、マイカーローンと比べて審査が通りやすいことです。

マイカーローンを組む際には、事前に金融機関や信販会社の審査を通過しなければなりません。
他での借り入れ状況や返済状況、過去のローンやクレジットカードの支払い履歴などがチェックされ、支払いの遅延があった場合は審査が通らないこともあります。

一方、自社ローンは自動車販売店ごとに審査が行われますが、一般的に金融機関や信販会社の審査ほど厳しくありません。

他にローンを組んでいる人や借り入れがある人、マイカーローンの審査で通らなかった人でも自社ローンの審査は通る可能性があるでしょう。

納車がスピーディー

マイカーローンは審査が厳しい上に結果が出るのに時間がかかるため、その分納車が遅くなります。
自社ローンは審査結果が出るのが早く、スムーズに進めば即日納車ができる場合もあります。

関連記事：中古車のローンは何年がよい？毎月の負担を減らすコツを紹介

自社ローンに向いている人とは？

車の購入代金の支払い方法はいくつか選択肢があります。
自分が自社ローンで支払いを行うのに向いているのかどうか気になる人もいるでしょう。

ここでは、車の購入代金を自社ローンで支払うのが向いている人の特徴を紹介します。

すぐに車が必要な人

一般的に自社ローンはマイカーローンより審査にかかる時間が短いため、手続きがスピーディーに進み、納車までの日数が短いです。
引っ越しや転勤などの事情で早めに車が必要で、一括払いができない人は自社ローンが向いているといえるでしょう。

マイカーローンの審査に通らない人

過去にローンやクレジットカードなどの支払いの滞納があったり複数の借り入れがあったりする人、または債務整理や自己破産をしている人はマイカーローンの審査に通るのが難しい場合があります。

自社ローンは、自動車販売店ごとに審査基準が異なり、マイカーローンよりも審査が厳しくないケースが多いです。そのため、マイカーローンの審査に通らなかった人でも自社ローンの審査には通る可能性があり、向いているといえるでしょう。

関連記事：中古車でもマイカーローンを利用できるのか？ローンの基礎やメリットとデメリットを解説

自社ローンの注意点

ここでは、車の購入代金の支払い方法として自社ローンを選ぶ際の注意点について解説します。

分割回数が少ない

自社ローンはマイカーローンと比べて、分割払いの支払い回数が少ない場合があります。

マイカーローンの支払い回数は、一般的に36～60回までで、120回払いに対応しているケースもありますが、自社ローンは12～36回払いまでしか選べない場合が多いです。

そのため、月々のローンの支払い額が想定より高くなる可能性があるでしょう。
毎月の支払いプランに無理がないか、購入の際には事前に販売店に確認した方がよいでしょう。

支払い総額が高くなる

自社ローンは金利がつかない代わりに、車両価格に保証料や販売手数料が上乗せされます。
そのため、支払い総額がマイカーローンより割高になる可能性もあるでしょう。

購入代金を抑えるために自社ローンを選んだにも関わらず、支払い総額が他の支払い方法より高いと損をしていることになります。
自社ローンを利用する際は、販売手数料や保証料を踏まえた支払い総額を自動車販売店に確認することが大切です。

保証人が必要な場合がある

自社ローンはマイカーローンより審査が通りやすい分、両親や兄弟などの保証人を立てる必要があるケースが多いです。

中には保証人が不要の自社ローンもありますが、保証人を立てない場合は保証会社をつけなければなりません。

保証会社をつける場合、保証会社に対して別途手数料を支払う必要があり、想定外の支払いが生じる可能性もあるため注意しましょう。

関連記事：新車や中古車を購入する際に知っておくべきマイカーローンの金利相場について

まとめ

この記事では、自社ローンの概要や仕組み、メリット、利用の際の注意点について解説しました。

自社ローンは審査が通りやすいためマイカーローンの審査が通りにくい人でも車を購入できる可能性があり、手続きがスムーズである点が魅力です。

車を購入する際は最初から自社ローンに決めるのではなく、一括購入や他のローンも検討して支払い総額の事前確認を行った上で利用した方がよいでしょう。