中古車の車検はどうしたらよいの?購入前に知っておくべきこととは?

中古車として販売されている車には、車検あり・車検なしと分かれています
中には、車検なしと知らずに車を購入してしまい、すぐに乗れなかった経験がある人もいるのではないでしょうか。

本記事では、車検の概要や費用、車検あり・なしの中古車選びのポイントを解説していきます。

そもそも車検とは?

車検とは「自動車検査登録制度」の略語です。
日本では、ミニカーや小型特殊自動車を除く車や、排気量250ccを超える自動二輪車が、国の定めた保安基準に適合しているかを確認するため、国土交通省が一定期間ごとに検査を行います。

車検は、道路運送車両法に基づき

  • 新規車検
  • 継続車検
  • 構造等変更車検

の3種類があります。

新車の場合は、公道を走るために、新規車検をクリアする必要があります。
一方、中古車の検査は継続車検といいます。
しかし、中古車でも一時抹消中の車をあらためて使用する場合は、新規車検を通さなければなりません。

中古車の車検は何年ごと?

製造後1年未満の場合を除き、すべての中古車は、2年ごとに車検を受けなければなりません
新車の場合は、初回は3年後、2回目以降は2年ごととなります。

中古車を買う前に車検について確認すべきことは?

ボンネット

ここでは中古車を購入する際に確認しておくべきことを紹介します。

車検有効期限を確認する

まず車検有効期限を確認しましょう。

中古車には、車検付きで販売されている車も多くあります。
それぞれの車検有効期限は、2年近く先のものから1ヶ月先のものまでさまざまです。

欲しい車の車検有効期限が1年半先と2ヶ月先では、家計の支出計画も大きく変わってきます。

初年度登録から何年経過した車か確認をする

車は新規登録から13年経過すると、重量税や自動車税が増額する「重課対象」となります。(18年以上経過するとさらに重課されます。)

年式が古い車の車両価格は安いですが、購入後の税金は高くなる可能性があるので、注意が必要ですね。

「車検あり」「車検なし」「車検整備付き」とは?

中古車購入の際には、車検の表示を確認しましょう。

表示の種類は、3種類です。

  • 車検あり
  • 車検なし
  • 車検整備付き

ここでは、それぞれの意味やメリット・デメリットなどを紹介します。

車検あり中古車

車検ありの車とは、車検有効期限が残っている車を指します。
中古の乗用車や軽自動車の車検有効期限は2年のため、1年ほど経過した車は車検ありとなります。

車検あり中古車のメリット

車検費用を別途支払う必要がありません。
また、車検ありの車は購入後、早ければ数日で乗ることも可能です。

車検あり中古車のデメリット

「車検あり」といっても、車検有効期限は車により異なるため、購入して数ヶ月で車検が切れる場合もあります

車検なし中古車

車検なしの中古車は、車検が切れている状態の中古車を指します。
そのため、購入してもすぐに公道を走れません。

車検なし中古車のメリット

車検なしの車は、車両価格が車検ありの車に比べて安価になる傾向があります。
「現状渡し」で購入し、陸運局で自ら手続きをすれば費用を抑えることも可能です。

車検なし中古車のデメリット

一般的に、車検なしの中古車は購入後に車検を通します。
購入先によっては、車検を実施してくれますが、自ら車検を通す場合は時間と手間がかかります。

車検整備付きの中古車

車検整備付きとは、販売時点では車検が切れている状態です。
販売価格に車検基本料が含まれており、車検を通した後に納車される中古車を指します。

整備車検付き中古車のメリット

整備車検付きの車は購入先が車検を通してくれるため、購入後、自分で車検を行う必要がありません。
また、中古車は車検有効期限が2年間となるため、次回車検の費用確保に余裕を持てます。

整備車検付き中古車のデメリット

車の販売価格に車検整備費用が含まれているため、購入時に支払う費用は割高になります。

車検にはいくら必要?

一般的な車検費用は「法定費用」と「車検基本料」の2つに分けられます。
また、車検点検項目以外に不具合があった場合は、整備費用や交換部品代が別途加算されます。

ここでは、自動車重量税、自賠責保険、検査手数料と車検基本料について解説していきます。

自動車重量税

自動車重量税は、車の重量や経過年数、エコカー減税対象の有無などによって決められる税金です。
重量500kg単位で3,000kgまでの税額が決められており、エコカー減税による減免措置の有無や経過年数によって税額が異なります。
また、車検時に2年分を納税します。

自賠責保険

自賠責保険とは、加入が義務付けられている保険です。
車だけでなく、車検のないバイクや原付でも加入が義務付けられています。
普通車の場合、継続車検(24ヶ月)で20,010円、軽自動車で19,730円です。

検査手数料

検査手数料は、車検を受けるための印紙と証紙代の手数料です。
中古車の継続検査の場合、小型自動車は2,100円、普通自動車は2,200円、軽自動車は1,800円が必要です。

車検基本料

これらの法定費用に加えて、車検基本料が必要です。
車検基本料金はディーラーや整備工場、車検専門店などによって価格が異なります。

車検はどこにお願いすればよい?

車検を依頼する業者には、ディーラーやガソリンスタンド、整備工場、車検専門店などがあります。
ここでは、それぞれの特徴について紹介します。

ディーラー

ディーラーは、自社ブランドの車に特化しているため、確かな品質での車検を受けられます。
費用は高めですが、点検の安心感を求める人におすすめです。

ガソリンスタンド

給油場所としてのイメージが強いですが、車検を受け付けているガソリンスタンドもあります。
料金も比較的安く、割引などのキャンペーンを実施している場合もあります。

安さを重視する人にとっては、魅力的でしょう。

整備工場

整備工場は、車検料金もディーラーに比べると安く、メーカーを問わず修理対応してくれるところが多いです。
「整備はしっかり見てほしいけれど、少しでも安く抑えたい」という人には整備工場がおすすめです。

車検専門店

車検専門店は、車検完了までの時間が短いことが魅力です。
余計な費用をかけずに、車検を通したい人におすすめです。

まとめ

本記事では、中古車の車検の概要や、車検あり・なし・車検整備付きの中古車のメリットやデメリット、車検を受けられる業者について解説しました。

中古車は、「車検あり」「車検なし」「車検整備付き」によって車体価格が大きく変動します。

購入後すぐに乗れる車か、とにかく価格を抑えた車を探すのかによって、見るべきポイントは変わってきます。
また、車検切れの中古車を車検を出す場合はどの業者を選ぶのかも、予算にかかわる重要なポイントになります

購入後に後悔しないためにも、中古車を選ぶ際は、車検の有無をよく確認しておきましょう。

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

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