サイドブレーキランプが消えない!車のトラブルについて知ろう

駐車をする際など、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)をかけるとメーター内にあるランプが点灯します。

このランプには、サイドブレーキがかかっているかどうかの状態を示す役割の他に、重要な意味があります。

このページでは、サイドブレーキランプの意味とランプが消えないときの対処法を解説します。

知らないまま運転をしていると事故につながる可能性があるため、正しい知識を身につけましょう。

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サイドブレーキランプとは

サイドブレーキの概要とランプの意味について説明します。

サイドブレーキの概要

サイドブレーキは、駐車時に車が静止している状態を保つ役割があります。

車のブレーキには「パーキングブレーキ」「フットブレーキ」「サイドブレーキ」の大きく3種類があり、サイドブレーキはパーキングブレーキに含まれます。

というのも、これまでは運転席の横(サイド)にレバー型の引き上げるタイプが多かったため「パーキングブレーキ」ではなく「サイドブレーキ」と呼ばれていたのです。
手で引くことから「ハンドブレーキ」とも呼ばれていました。

近年では電動式やフットペダル式なども多く登場するようになったため「パーキングブレーキ」と呼ばれるようになりました。

また、サイドブレーキはフットブレーキが効かない際の「エマージェンシーブレーキ(緊急ブレーキ)」の役割も担います。

現代の主流なパーキングブレーキには以下のタイプがあります

  • ペダルタイプ:フットブレーキペダルの左側に設置されたペダルを踏むことで作動し、再度踏むことで解除されます。また、コンソール近くにあるレバーを引いて解除するタイプもあります。
  • スイッチタイプ(電子タイプ): ボタンやスイッチを操作してブレーキをかけ、解除は再度スイッチを操作するか、アクセルを踏むことで自動的に解除されることがあります。

サイドブレーキランプは警告灯

サイドブレーキをかけると赤く点灯する「!」マークは、ブレーキ警告灯です。

一部の車種には、パーキングブレーキが作動中であることを示す「P」マークの警告灯と「!」マークのブレーキ警告灯の両方が備わっているものもあります。

走行中はサイドブレーキを作動させないため、「!」マークは消えている状態が正常です。

走行中でも「!」マークが消えない場合は、ブレーキに関する何らかの不具合が発生していることを示しています。サイドブレーキの作動状態を示すだけでなく、重要な警告の役割も果たしています。

ブレーキ警告灯が消えない原因

ブレーキ警告灯が消えない原因は、以下のようなことが考えられます。

サイドブレーキがかかった状態で走行している

走行中に「!」マークの警告灯が消えない場合に一番多い原因は、サイドブレーキの解除を忘れていることです。

発進時にサイドブレーキを解除し忘れていると、警告灯は点いたままになります。

数km程度であれば、速やかにサイドブレーキを解除すれば問題ありません。

しかし、10km以上走行しても警告灯が消えない場合は、ブレーキに不具合が起きている可能性があるため、点検が必要です

ブレーキオイルの量が不足している

ブレーキオイルの量が不足している場合、センサーが検知し警告灯が点灯します。

ブレーキは油圧を利用して作動するため、ブレーキオイルが不足すると正常に動作しません

不足の原因としては、ブレーキオイルのタンクやホース、パイプなどの損傷による漏れだけでなく、経年的な使用による減少が考えられるでしょう。

また、油圧が異常な場合も警告灯が点灯します。
そのため、定期的なメンテナンスを心掛け、ブレーキオイルが減少している場合は補充しましょう

ブレーキオイルの交換は通常2年に1度のペースを推奨されており、車検時に行うことが一般的です。

オイルを補充したにもかかわらず警告灯が点いている場合は、オイル漏れの可能性があるため、専門家による点検が必要です。

関連記事:エンジンのオイル交換は1万キロで大丈夫?適切なエンジンオイルの交換時期を解説

ABS装置が故障している

ABSとは、アンチロックブレーキシステムの略称で、急ブレーキの際にタイヤの回転が止まることを防ぐシステムです。

急ブレーキ時にタイヤの回転が止まってしまうと、ハンドル操作が効きにくくなり、車を思い通りに動かすのが難しくなります。

ABSは急ブレーキの状態でもハンドル操作が効くようにし、障害物を回避し事故のリスクを減少させます。

このABS装置が故障すると、ABSの警告灯とともにブレーキ警告灯が点灯することがあります。

関連記事:ABSとは?概要や作動シーン、ABSランプが点灯した場合の対処法について紹介

ブレーキアシスト装置が故障している

ブレーキアシスト装置は、ブレーキの踏み込み具合をコンピュータが検知して、ブレーキの作動力を増加させるサポート機能です。

このブレーキアシスト装置に不具合が発生していることで、ブレーキ警告灯が点灯している可能性があります。

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サイドブレーキをかけたまま走るリスク

サイドブレーキランプが消えないときに一番多い原因として、サイドブレーキをかけたままの状態であることが考えられます。

サイドブレーキをかけたまま走ると、べーパーロック現象が起こるリスクがあります。

べーパーロック現象とは、ブレーキオイル内に気泡が発生して、ブレーキペダルを踏んでも油圧が十分に伝わらず、ブレーキが効きにくくなる現象です。
べーパーの語源は英語の「Vapor」で、蒸気や気泡を指します。

サイドブレーキをかけたまま走行を続けると、ブレーキに負担がかかり高温になり、オイルが沸騰して気泡が発生します。

オイル内に気泡が存在すると、ブレーキペダルを踏んだ際の力を気泡が吸収してしまい、正常な油圧が確保できずにブレーキが効きにくくなります。

べーパーロック現象は、ブレーキだけでなく、エンジン内など液体が使用されている他の箇所でも発生する可能性があり、その場合アイドリング不調などの問題を引き起こすことがあるです。

サイドブレーキランプが点灯し続けている場合、速やかにサイドブレーキを解除し、ブレーキオイルの冷却を促すために安全な場所で車を停めることが重要です。

適切な冷却を行わないと、べーパーロック現象が発生し、ブレーキ性能に影響を及ぼす可能性があります。

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サイドブレーキランプが点くトラブルの対応策

ブレーキ警告灯が点灯し続ける場合の対処法について説明します。

サイドブレーキを確認する

ブレーキ警告灯が消えないときは、サイドブレーキがかかっているかを最初に確認しましょう。

特にレバーやペダルタイプの場合、レバーやペダルの踏み具合でブレーキがかかる強さを調節できるようになっています。

その場合、解除されているように見えても完全に戻りきらずに少しだけブレーキが効いていることがあります。

何度かサイドブレーキを操作して、完全に解除されたことを確認しましょう。

ブレーキオイルの量をチェックする

ブレーキオイルの不足が検知されると警告灯が点灯します。

エンジンルーム内のブレーキオイルタンクのオイルが適量かチェックします。

ブレーキオイルのタンクはキャップ部分にBRAKE(ブレーキ)と書かれていることが多いです。

オイルの量が目盛りの最大値と最小値の間であれば問題ありません。少ない場合は補充をします。

自分でメンテナンスすることが不安な人はカーショップなどに依頼しましょう。

関連記事:エンジンオイル交換を自分で行った時の廃油処理の方法を解説

専門店で点検を受ける

上記を確認しても警告灯が消えないときは、自動車整備工場やディーラーなどの専門店で点検を受けてください。

警告灯が点灯し続ける原因としては、ブレーキパッドの消耗、ブレーキ関連部品の破損、センサーやECUなどの電子部品の故障などが考えられます。この場合、専門家による診断が必要です。

また、ブレーキ関係の故障が疑われるため自走は控え、お店に行く前に問い合わせをして指示を仰ぎましょう。

まとめ

サイドブレーキをかけると、メーター内の警告灯が点灯し、解除すると消えます。通

常、この警告灯はあまり意識されず、サイドブレーキが作動中かどうかを確認するためのものです。

しかし、これは非常に重要な警告灯であることを再認識する必要があります。

車の動作には赤い警告灯が示す箇所が関係しています。特にブレーキは車の運転において重要な機構です。
事故を未然に防ぐために、正しい知識を持って定期的なメンテナンスを心掛けましょう。

この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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