クラウンがパトカーに採用されている理由は?パトカーの種類も併せて紹介

パトカーには、クラウンが採用されているケースが多いです。

クラウンがパトカーに採用されやすい理由を詳しく知らない人もいるでしょう。

ここでは、パトカーにクラウンが選ばれやすい理由や、パトカーの種類について解説します。

関連記事:【2023年秋】新型クラウン スポーツのスペックを解説!

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クラウンがパトカーに採用されている理由

パトカー

車がパトカーに採用されるためには、厳しい採用条件をクリアする必要があり、その採用条件をクリアしているのがクラウンだといわれています。

ここでは、パトカーの採用基準やパトカーに採用されているクラウンの特徴について紹介します。

パトカーの採用基準は?

パトカーには、警察庁が厳格に定めている基準というものがあります

採用基準にはいくつか項目がありますが、主な基準は以下のとおりです。

  • 車体はセダン型で4ドア(例外あり)
  • 乗車定員は、5名
  • 排気量は、2500㏄以上
  • トランクルームの容量は450L以上で床面がフラットな状態(例外あり)
  • サスペンションは、常にトランクルームに約60㎏の積載と、昇降機構付きの蛍光灯を搭載した状態で、約20万㎞走行できる構造
  • シート表皮は撥水性に優れている
  • 昇降機の搭載ができるだけのルーフ
  • エンジンの回転数を手動または自動で上げ、維持できる

上記以外にも複数の採用基準があり、すべてを満たすのは大変であることがわかります。

パトカー(無線警ら車)に必要な装備

パトカーには、警察が非常時にも即対応できるようなパトカー特有の装備も求められます

パトカーに必要な装備は主に以下のとおりです。

  • 赤色灯を搭載する昇降機
  • 速度の取り締まりのためのストップメーター
  • 赤色灯やサイレンの作動に必要なサイレンアンプ
  • ペダルを踏むことでサイレンが作動する足踏み式サイレンスイッチ
  • 運転席と助手席用のルームミラー
  • 防犯板
  • 警棒を収納するスペース
  • 消火器
  • ドライブレコーダー

車は、警察庁の基準を満たして装備も万全にした状態で、さらに競争入札に参加し、入札が決定してはじめてパトカーとして導入されます。

クラウンとは?パトカー専用のグレードがある!

クラウンは、トヨタ自動車から1955年に発売された車です。

日本を代表する自動車ブランドから発売されている高級セダンとして認知され、発売当初から現在まで高い人気を誇ります。

伝統的なセダンとして有名なクラウンは、パトカー専用のグレードをラインナップしています。

パトカーとしての採用基準や必要な装備をすべて満たし、さらにはコストの削減にも力を入れて作られているのが特徴です。

パトカーは、基本的に全国で必要とする分を警察庁が一括で購入する仕組みとなっています。

そのため、市販されているクラウンと比べると低価格に設定されており、警察庁もクラウンをパトカーとして導入しやすいという背景があります。

関連記事:パトカーはなぜ白黒のデザイン?パトカーに関するさまざまな豆知識を紹介

パトカーの種類を紹介

パトカーは街中でも見かける機会が多いです。実は、パトカーにはいくつか種類があります。

用途によって区分される種類として挙げられるのが、無線警ら車、小型警ら車、交通取締用四輪車などです。

ここでは、パトカーの種類について詳しく紹介します。

無線警ら車

一般的にイメージされやすいパトカーが無線警ら車です。

セダンタイプの車に、白黒のツートンカラーと赤色灯を装着しているのが特徴です。

クラウンのほかにも、スバルが製造・販売するレガシィが採用されている場合もあります。

無線警ら車には、運転者と無線担当者の2人1組で乗車していることが多く、街中をパトロールし、事件が発生した際に、いち早く現場に駆けつけるために使用されます。

また、無線警ら車は、容疑者を乗せることを想定して、後部座席のドアは内側から開けられないようになっているのも特徴です。

小型警ら車

無線警ら車の小型版で、一般的にミニパトといわれているのが小型警ら車です。

無線警ら車と同様、白黒のカラーリングに赤色灯が装備されています。

街中のパトロールや、事件が発生した際に現場に駆けつける以外にも、駐車違反や交通違反の取り締まりでも使用されているのが特徴です。

交通取締用四輪車

交通取締四輪車は、高速での追跡ができるスペックを持っている高性能パトカーです。

無線警ら車と同じカラーリングのタイプと、カラーリングされていない覆面車両があり、主にクラウンが使用されています。

交通違反の取り締まりに使用されますが、多くはスピード違反の取り締まりです。

交通取締用四輪車は、高速道路交通警察隊や交通機動隊に所属している警察官が乗車しています。

事故処理用パトカー

交通事故が起きた際の路上の残骸・ゴミの処理、道路の封鎖・規制などの交通整理を行うのが事故処理用パトカーです。

使用する車は、ハイエースやキャラバンなどのバンタイプが一般的で、シートベルトの未着用、飲酒運転などの取り締まりを行う場合もあります。

警護用パトカー

警護用パトカーは、天皇陛下や総理大臣、各国の政府関係者などの要人の警護を行う際に使用する車です。

基本的に黒塗りで、クラウンを中心にレクサスなどの各自動車メーカーの高級車が採用されています。

捜査用パトカー

捜査用パトカーは犯罪捜査に使用する車で、クラウンを中心にセレナやエルグランドなどのミニバンも使用されています。

交通の取り締まりには使用せず、一般車との見分けにくいため、捜査用パトカーと気づかない人も多いでしょう。

犯人を追跡する際に使用する赤色灯は、手動で天井に取り付けるスタイルとなっているのが特徴的です。

関連記事:【2024年発売】新型クラウン エステート(CROWN ESTATE)のスペックを解説!

クラウン以外のパトカーに採用されている車

パトカーには、警察庁が購入する国有パトカーと、各都道府県にある警察署の予算で購入するパトカーがあります。

これまで採用されている車は主に以下のとおりです。

  • 無線警ら車:パッソ、セドリックセダン、ディアマンテ、レガシィ、カムリ
  • 小型警ら車:パッソ、ソリオ、スイフト、アトレー
  • 交通取締用四輪車:GT-R、インプレッサWRX、フェアレディZ NISMO、NSX
  • 事故処理用パトカー:ハイエース、キャラバン
  • 警護用パトカー:レクサス、メルセデスベンツ
  • 捜査用パトカー:セレナ、エルグランド

海外のパトカーに採用されている車

海外のパトカー

日本国内のパトカーはクラウンが採用されているケースが多いですが、海外のパトカーは国によってさまざまです。

ここでは、海外のパトカーに採用されている車を紹介します。

韓国のパトカー

韓国の警察は、日本の警察と組織体が似ているのが特徴です。

パトカーの色は、青・白・黄色で構成されています。

また、パトカーには韓国の自動車メーカーヒュンダイが製造・販売するソナタが採用されていることが多いです。

アメリカのパトカー

アメリカは、各自治体で独自の警察を持っていることから、車もさまざまなタイプが使用されています。

その中でも多くのシェアを誇っているのが、クラウンビクトリアの「ポリスインターセプター」というグレードです。

トーラスやエクスプローラーをベースとしているのが現行モデルで、ニューヨーク市やFBIでは、ダッジ社のチャージャーが使用されています。

オーストラリアのパトカー

オーストラリアは、国家レベルの警察と地方警察に分けられているのが特徴です。

パトカーの種類もさまざまありますが、フォードが製造・販売していたファルコンとホールデンが製造・販売していたコモドアの欧州メーカー車が主に使用されています。

しかし、各メーカーの工場はすでに閉鎖されているため、オーストラリアのパトカーは、今後新しいタイプに変わっていく可能性もあるでしょう。

イタリアのパトカー

イタリアには、国家警察を中心に、地方警察、自治体警察などがあります。

国家警察は、ランボルギーニ社から車を寄贈されており、主にランボルギーニが使用されています。

また、各警察では、フィアットが製造・販売するパンダやすでに販売が終了されているプントなどの小型車が使用されているのが特徴です。

まとめ

日本のパトカーに採用される基準は厳しく、その厳しい基準を満たすのがクラウンだといわれています。

クラウンは、パトカー専用のグレードを用意しているのも特徴です。

また、日本のパトカーの種類は豊富で、用途によって区分されます。

海外にもさまざまな車のパトカーがあり、私たちの暮らしを守るために日々活躍していることがわかります。

街中でパトカーを見かけた際は、どの車が使用されているのか確認してみてはいかがでしょうか。

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