自動車の登場はいつ頃?日本における自動車の歴史についても解説

自動車は現代人の生活に欠かせない乗り物です。

自動車に乗ることにより移動が簡単になったり重い荷物を持ち運べたりなど、さまざまなメリットが得られます。

現代人の生活に欠かせない自動車ですが、どのような歴史があるのかをご存知でしょうか。

今回の記事では、世界における自動車の歴史と国内における自動車の歴史、さらに今後の日本車の展望などを解説します。

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自動車が誕生した歴史について

まずは自動車が誕生した歴史を以下で詳しく解説します。

自動車の誕生

交通手段として馬車が一般的だった1769年頃、蒸気を動力にする自動車がフランスで発明されました。

現代のように人が移動する目的ではなく、大砲運搬といった軍事目的で開発された物です。

車体が大きくかつ重たかったことから、10km/h以下のスピードしか出なかったといわれています。

電気自動車の登場

電気自動車に対して「近年普及している新しい自動車」という印象を持つ人もいるでしょう。

実は電気自動車の歴史は、ガソリンエンジン車よりも古いです。

1777年に電池自動車が発明されています。
その後1823年にモーター自動車1873年には電気4輪トラックが発明されていることから、電気自動車は歴史ある車だということがわかるでしょう。

ガソリン自動車の登場

蒸気自動車と電気自動車が普及し始めた頃、ドイツで世界初のガソリン自動車が登場します。

1885年に技術者のゴットリープ・ダイムラーが4ストロークエンジンを開発し、1886年に4輪のガソリン車を開発しました。

なお同じくドイツの技術者である、カール・ベンツによってガソリンエンジンを搭載した三輪車が完成・販売されたのも1886年です。

量産化されたガソリン自動車

1900年代に入ったばかりの頃は、まだ蒸気自動車が主流でした。

1908年アメリカのフォードモーターがT型フォードを開発したことにより、流れが変わったとされています。

それまで一部の資産家しか購入できなかった自動車ですが、流れ作業で大量生産できるようになったT型フォードの登場により、資産家以外の人たちにも普及し始めました

関連記事:ハイブリッド車は何年乗れる?ガソリン車との違いやバッテリーの寿命を解説

日本における自動車の歴史

ここからは日本における自動車の歴史を見ていきましょう。

国産自動車の誕生

1898年海外から自動車が初めて日本に持ち込まれました

その後、1904年岡山市で電機工場を経営していた山羽虎夫が、山羽式蒸気自動車という自動車を完成させます。

ただし、山羽式蒸気自動車は欠陥があったことから普及しませんでした。

後の1907年に国産初のガソリン自動車がオートモービル商会によって製造されます。

国産自動車の量産

1917年に三菱造船が「三菱A型」という乗用車の製作を開始します。

1919年に国内初の量産乗用車となり22台が製作されましたが、商業的には成功しませんでした。

その後1925年に白楊社が「オートモ号」の生産を始め、200台以上製造したことが国内での自動車生産の本格的な幕開けとなりました。

しかしGMとフォードのノックダウン生産が始まると、すぐに市場を奪われてしまい白楊社は解散となります。

なおノックダウン生産とは、製造国が製品を販売する現地に部品を送り、現地で組み立てて販売する方式のことです。

その後、しばらく経過した1932年にダットサン商会(後の日産自動車)、1933年に豊田自動織機製作所自動車部(後のトヨタ自動車)が誕生します。

戦時中という時代背景もあり、両社ともトラックの製造が主でした。

戦後の国産自動車の動向

1945年に第二次世界大戦が終了してから1949年まで、日本は国産自動車の製造を禁止されてしまいます。

その後しばらくは海外メーカーのノックダウン生産が主となります。

日産自動車はオースチン、いすゞ自動車はヒルマン、日野自動車はルノーと提携しました。

なおトヨタ自動車は独自開発に取り組み、1955年に国産乗用車「トヨペット・クラウン」を発表しています。

軽4輪車の登場

戦前からバイクの後ろに荷台をくっつけたような3輪車は存在していましたが、軽4輪車の登場は戦後になります。

1954年に大衆車開発を加速させるための優遇措置として、軽自動車の排気量規格が360ccに定められたことにより軽4輪車の開発が加速します。

1955年にスズキから発売された「スズライト」は初の量産軽乗用車です。

その後1958年には有名な「スバル360」が発売されます。

自動車に関する問題が起きる1970~80年

自動車の普及はよい影響だけでなく悪影響も及ぼします。
交通事故の死亡者増加排出ガスによる大気汚染、オイルショックによる燃料価格の高騰などです。

なおオイルショックによって消費者の低燃費化志向につながり、低燃費に優れた日本車がアメリカ市場で販売を拡大していきますが、日本車が売れすぎてしまったことにより「日米貿易摩擦」という問題も発生しました。

今後の日本車はどう変化していく?

では今後の日本車はどう変化していくのでしょうか。

近年の自動車を取り巻く環境は「100年に1度の大変革期といわれています。

「CASE」と呼ばれる新しい領域での技術革新が進んでいます。
なおCASEは以下の頭文字を取った言葉です。

  • Connceted(コネクテッド)
  • Autonomous/Automated(自動運転)
  • Shared&Service(シェアリング)
  • Electric(電動化)

今後の日本車の変化について以下で解説します。

環境対策

「脱炭素社会」「ゼロエミッション」「カーボンニュートラル」などのワードを聞いたことがある人もいるでしょう。

EUがガソリン車の販売を禁止するという動きが大きな話題になりました。

一方で、簡単にEV(電気自動車)への切り替えは進むのでしょうか。

日本以外の一部の国ではEVのシェアは高まっているものの、全ての車を一気にEVへと転換するのは現実問題として困難な状況だといえます。

実際、2023年3月にEUはガソリン車の販売禁止の方針を撤回し、条件付きで認めるとしています。

バッテリーを製造するのに必要な材料の確保、大量の電気を確保するエネルギー政策、従来の自動車産業の保護など、いくつもの課題を解決しない限りEVの普及は進んでいかないでしょう。

EV以外の次世代車の可能性

次世代車と呼ばれている自動車は、EVだけではありません。

EV以外の次世代車が普及する可能性も考えられるでしょう。

トヨタ・ホンダ・日産は早くからFCV(燃料電池車)の開発に取り組んでおり、中でもトヨタとホンダは製品化まで実現しています。

水素のメリットと可能性

FCVは水素を酸素と化学反応させて発電した電気で走行するため、水しか排出しません

また車に水素を充填する作業も比較的短い時間で完了します。

加えて、静音性の高さもメリットの一つです。

閑静な住宅街を走行しても、近隣住民に迷惑をかける可能性は低いといえるでしょう。

日本の次世代カーはさまざまな動力が混在する可能性がある

こういった状況下では、日本でも純粋なガソリン車が減少していく可能性は高いといえるでしょう。

一方で、EV・FCVいずれにしても、インフラの整備と車両の販売価格が下がらないことには普及していかないともいえます。

日本の次世代カーとしてはEVの一極集中とはならず、ハイブリッド車・EV・FCVなどが少しずつ普及していく可能性があるといえるでしょう。

関連記事:電気自動車が日本で普及しない理由や今後の展望とは?

まとめ

自動車の歴史は世界的に見ると、1700年代までさかのぼります。

日本では1898年に自動車が初めて国内に持ち込まれたことをきっかけに、自動車開発が進んでいきます。

なお近年は、ガソリン車に取って代わる存在としてEVやFCVなどが注目されていますが、ガソリン車のように普及していくためには、インフラの整備や価格低下などの課題を解決しなければなりません。

今後の自動車業界の動向にぜひ注目してください。

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