自転車で横断歩道を渡ってもよい?自転車のルールと併せて紹介

身近な移動手段である自転車に関して「自転車で横断歩道を渡っても大丈夫?」「歩道を走行しても大丈夫?」など、ふとした瞬間に疑問を感じることもあるでしょう。実際、横断歩道の渡り方や歩道での走行など、自転車の交通ルールを守れていない人も多いです。

自転車で交通ルールに違反した場合、違反の内容によっては罰則を受けることもあります。さらには歩行者との接触により、相手が怪我をするケースなども考えると「知らなかった」では済みません。

そこでこの記事では、自転車で横断歩道を渡る際のルールや運転時の注意点について解説します。また自転車を利用するメリットも紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。

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自転車で横断歩道を渡る際は注意が必要

自転車を押して横断歩道を渡る男性

自転車に乗って横断歩道を渡ることは、道路交通法で禁止されている行為ではありません。近くに自動車横断帯のない横断歩道を自転車で渡る場合、歩行者の通行を妨げるおそれがなければ自転車に乗った状態で渡ることが可能です。

横断歩道に歩行者がいる場合は、自転車から降りて渡らなければなりません。そもそも横断歩道は、道路交通法で「歩行者の横断の用に供するための場所」と規定されています。

自転車は軽車両に分類される「車の仲間」ということを意識し、自転車で横断歩道を渡る際は、歩行者優先の前提を頭に入れつつ十分注意して渡るようにしましょう。

自転車の定義

爽やかな天気の中の自転車

自転車の定義を詳しく知っているという人は少ないでしょう。自転車は「ペダルまたはハンド・クランクを用いて人の力で運転する2輪以上の車」と定義されています。また内閣府令によって「普通自転車」の基準は以下のように定められています。

【車体の大きさ】
・長さ190cm以内、幅60cm以内

【車体の構造】
・4輪以下であること
・側車をつけていないこと(補助輪は除く)
・運転者以外の乗車装置を備えていないこと(幼児用乗車装置を除く)
・ブレーキが、走行中容易に操作できる位置にあること
・歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと

「ノーブレーキピストバイク」と呼ばれる競技用の自転車が公道での走行を禁止されているのは、ブレーキなどの保安部品が付いていないためです。

多くの人が安全に自転車に乗れるよう、こういった細かい基準が設けられていることを覚えておきましょう。

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自転車に乗る際に守るべきルール

「じてんしゃ」と書かれた自転車横断帯

運転免許不要で乗ることができる自転車ですが、守るべきルールは数多く存在します。ここでは、自転車に乗る際に守るべきルールについて解説します。

原則車道を走る

「歩道」はその名の通り歩行者用の道のため、軽車両扱いの自転車は原則車道を走らなければなりません。また車道を走る際は、自動車の向きと同じ左側通行をする必要があります。右側を逆走しないよう注意しましょう。

なお原則自転車は歩道を走行できないものの、13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者が乗る場合、もしくは道路標識で自転車の走行が許可されている場合などは、歩道を走行できるという例外もあります。

交差点でのルールを守る

自転車は原則車道を通行する必要があることから、交差点では自動車用の信号機に従いましょう。一方で「歩行者・自転車専用」と表示された信号機がある場合は、そちらの信号機に従います。

なお前述したように自転車で横断歩道を渡る際は、歩行者の妨げにならないよう注意して渡る必要があります。状況によっては自転車から降りて渡らなければなりません

このような自転車の交差点でのルールは把握していない人も多いため、これを機に意識するようにしましょう。

関連記事:コリジョンコース現象はありえない?いえ、事故対策が必要です。

飲酒運転をしない

飲酒運転の禁止と聞くと、自動車やバイクの運転をイメージする人が多いかもしれませんが、軽車両扱いとなる自転車においても同様に禁止されています。

自転車で飲酒運転をした場合の罰則は重たいです。違反した場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

そして万が一事故を起こしてしまった場合、飲酒運転をしていると過失割合が大きくなるとされています。飲酒後は自転車に乗らず、公共交通機関やタクシーなどを利用しましょう。

関連記事:酒気帯び運転で後日呼び出し?応じない場合はどうなるか解説

夜間はライトを点灯させる

夜間自転車に乗る際は、ライトを点灯させなければなりません。夜間にライトをつけることは、走行中の道がよく見えることで事故を起こしにくくなるだけでなく、遠くからこちらの存在を確認してもらえるという側面もあります

夜間の無灯火での自転車走行は、道路交通法違反になる点を押さえておきましょう。また身の安全を考えたときに、非常に危険な行為といえます。

なお自転車のライトには、走行することで点灯するタイプ以外に充電式の物もあります。備え付けのライトが切れた場合は、運転せずに押して歩くようにしましょう。

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ヘルメットを着用する

2023年4月1日から、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務化されました。あくまで努力義務であるため、必ず着用が必要というわけではありません。しかし、ヘルメットを着用することで、万が一の事故の場合に怪我を大きく軽減してくれます。

自転車のヘルメットと聞くと、スポーツ競技で使用されるような流線形のタイプがイメージされがちです。しかし近年では、日常でも違和感なく使えるデザインのヘルメットも登場しています。購入の際はさまざまな種類の中から、お気に入りのデザインを探してみるとよいでしょう。

自転車に乗るメリットとは

自転車に乗る笑顔の女性

ここまで、自転車を運転する際に守るべきルールや注意点について解説しました。ここでは、自転車に乗る代表的なメリットについて紹介します。

経済的に優れている

近年は電動自転車も増えてきましたが、一般的な自転車は燃料を必要としない経済的に優れている乗り物です。自動車や公共交通機関を使う代わりに自転車を使うことで、ガソリン代や交通費を節約できます。また自転車は一部の有料駐輪場を除けば、無料で停められる場所も多いです。

健康促進につながる

運動の一環としても、自転車はおすすめできる乗り物です。適度な運動は、心血管機能の向上や筋力の維持・強化、肥満予防などの効果が見込めるとされています。

運動不足と感じているものの「ランニングをするのは難しい」という人でも、自転車であればハードルが低く始めやすいでしょう。また自転車で走ることにより、気分転換やストレス解消につながる可能性もあります。

渋滞を回避できる

自転車のメリットとして、交通渋滞の影響を受けにくいことも挙げられます。特に渋滞が発生しやすい都市部や繁華街などでの近距離移動では、自動車よりも早く目的地に到着できるケースが多いです。

自分の所有する自転車でなくても、都市部ではレンタルサイクルが利用できる場所も多いため、移動手段の候補として考えてみるとよいでしょう。

環境に優しい

基本的に自転車の動力は人力のため、二酸化炭素などの有害な排出物を出すことはありません。環境に負荷をかけない点も、自転車を利用するメリットといえるでしょう。

街の探索をしやすい

自転車に乗ることで、ゆっくりと街の様子を探索できます。自動車とは一味違った観光・探索をしてみたい人は、自転車を活用してみるのもよいでしょう。

まとめ

良い笑顔でバイクに乗る男の子

自転車は軽車両扱いされる乗り物であるため、運転する際はさまざまな交通ルールが適用されます。なお自転車に乗ったまま横断歩道を渡ることを罰する法律がない一方で、歩行者の妨げになってはいけないことから、状況によっては自転車から降りて横断歩道を渡る必要があります。

また自転車を運転する際は「夜間のライト点灯」「飲酒運転の禁止」「原則車道を走る」などのルールを意識しましょう。

細かいルールはありますが、正しく安全に乗ることができれば自転車は便利な移動手段です。ルールを守った上で、安全に運転するよう心がけましょう。

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