ビッグホーンは昭和のSUV!歴史や魅力を解説します
いすゞ自動車が製造・販売していたビッグホーンは、日本のSUV市場における先駆車といえる車です。
「ビッグホーンはどんな車だったの?」「ビッグホーンの魅力は?」と昭和の代表的なSUVが気になる人もいるでしょう。
この記事では、ビッグホーンの魅力や歴史を徹底解説します。
販売されていた21年間、改良やモデルチェンジを重ねながらビッグホーンは進化してきました。
初代ビッグホーンから国内生産終了までの歴史とともに、現在のいすゞ自動車の活動についても紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
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INDEX
ビッグホーンはどのような車?
いすゞ自動車で製造・販売していたビッグホーンは、悪路でも力強く走行できる4WD車です。
1981年9月に誕生し、2002年まで販売していた歴史を持ちます。
2023年5月現在は生産終了となり、ビッグホーンは中古車市場でしか購入できません。
初代ビッグホーンは、ピックアップトラックのシャーシに乗用車の構成部品を使用していました。
当時、シャーシとは車の骨格を意味しており、現在では足回りの構成部品を表します。
ビッグホーンは現代のSUVの先駆けとなった車で、一般的な乗用車よりも頑丈な足回りや大型のタイヤ・ホイール、4WDのパワーもあり悪路での走行も物怖じすることなく運転が可能です。
車両のバランスが良いことからコーナリングもストレスなく走行でき、大型車ですが街乗りでも走行しやすいです。
ビッグホーンの歴史
いすゞ自動車で製造・販売していたビッグホーンには、21年間の歴史があります。
続いては、1981年に販売された初代「ロデオビッグホーン」から、2002年まで販売された2代目「ビッグホーン」までの歴史を詳しく紹介します。
1981年9月 | ・初代「ロデオビッグホーン」発売 ・4ナンバーのみ登録可能 |
1984年1月 | ・「ビッグホーン」に名称変更 ・5ナンバー登録が可能なワゴンが追加 ・C223型ディーゼルターボエンジン搭載車が追加 |
1985年6月 | ・ロングホイールベース仕様車に4ドア車が追加 ・パワーステアリングが装備 ・ガソリンエンジンが4ZC1型に置換 ・全車5MTに変更 |
1987年1月 | ・マイナーチェンジ ・フロントデザイン変更 |
1987年10月 | 2.8L直4ディーゼルターボエンジン搭載の「イルムシャー」を発表 |
1988年11月 | 2.6L直4ガソリンNAエンジン搭載の「イルムシャーG」を追加 |
1991年12月 | ・フルモデルチェンジ ・2代目「ビッグホーン」販売 ・車両が大きくなり全車3ナンバーサイズ ・メタルトップの5ドア・ロングホイールベース仕様のみ設定 ・3ドア、ショートホイールベースとソフトトップ仕様の廃止 |
1992年9月 | 3ドア・ショートボディ仕様が追加 |
1992年~1993年 | 日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞を受賞 |
1993年9月 | マイナーチェンジ |
1995年6月 | ・マイナーチェンジ ・内外装デザインを一新 ・一部グレードにフルタイム4WDを設定 |
1996年7月 | ABSと運転席SRSエアバッグシステムが標準化 |
1998年2月 | ・マイナーチェンジ ・ディーゼルエンジン:コモンレール式4JX1型2,999cc直噴4DOHCへ換装 ・ガソリンエンジン:6VE1型3,494cc・V6DOHCに一新 |
2001年 | ・ガソリンエンジン用ECUの高性能化 ・ディーゼルエンジン排出ガスのクリーン化達成 |
2002年 | 国内生産・販売中止 |
いすゞ自動車で製造・販売していたビッグホーンは。発売当初のトランスミッションは4MTのみ組み合わせられる車両でした。
さらに全車商用4ナンバー登録ということもあり、「仕事用の車」と位置づけられていました。
その後、1984年から5ナンバー登録できるワゴンが追加されるなど、一般向けのSUVとして認知されるようになります。
1991年にはフルモデルチェンジを経て、3ナンバーサイズへと車両が大きくなりました。
さらに、1992~1993年にかけての第13回日本カー・オブ・ザ・イヤーの特別賞を受賞し、2000年には生産累計台数100万台達成記念の特別仕様車も設定されています。
1981年の発売から時代の流れとともに変化してきたビッグホーンは、2002年に国内の生産・販売が中止され、21年間の歴史に幕を下ろしました。
ビッグホーンの魅力とは
ビッグホーンの魅力はデザインや走行性能・車内空間など、どこを見ても優れていることです。
続いては、ビッグホーンの魅力について以下の項目に分けて解説します。
・高い走行性能
・デザイン
・充実の車内空間
高い走行性能
ビッグホーンは発売当初からパートタイム4WD設定のため街乗りでは2WD、悪路では4WDと路面状況によって駆動輪を変えられる特徴があり、環境に応じて高い走行性能を発揮できます。
特に、車両重量比率にこだわって設計されており、走行中のバランス感覚に優れています。
山道や凹凸の激しい道でも、バランスを崩すことなく安定した走行が可能です。
車両重量比率のこだわりは、コーナリングの曲がりやすさにも表れています。
デザイン
ビッグホーンは機能的なデザインに優れており、特にスポーツカーのようなシンプルなステアリングホイールが魅力です。
さらに、スポーツカーで人気だったレカロ社製バケットシートも搭載されています。
ビッグホーンは内外装どちらも余計な装備を採用することなく、機能性に特化したデザイン性を体現している車です。
充実の車内空間
その他の魅力として充実した車内空間が挙げられます。
ビッグホーンは1991年のフルモデルチェンジを経てサイズ大きくなり、全車3ナンバー登録へと変更されました。
荷物を多く積み込める車内空間は街乗りや長距離など、どちらの使用用途でも大活躍します。
例えばショッピング後の荷物や、アウトドア・レジャーなどの遊び道具を積み込んでも社内にゆとりがあり、快適にドライブが可能です。
使用する道具が多いような趣味を楽しんでいる人でも、ビッグホーンなら安心して荷物を積み込めます。
いすゞの現在の活動
現在のいすゞ自動車は、国内と海外の両面で車の製造・販売を行っています。
国内ではトラックやバスなどの商用車を販売し、海外では乗用車も販売中です。
特にいすゞのピックアップトラックは、道路が舗装されていない地域が多い東南アジアで人気を博しています。
26ヶ国に関連会社を展開し、その多くがトラックを製造・販売していますが、タイや中国、ヨーロッパの一部には乗用車を生産する工場があります。
また、いすゞは世界でもトップレベルのディーゼルエンジン技術を持つことで有名です。
国内や海外で製造・販売する商材を使い分けることで、各国で愛用され続けています。
まとめ
今回は、いすゞ自動車が製造・販売していたビッグホーンの歴史や魅力を紹介しました。
発売当初は4ナンバーのみの登録など、商用車として一般ユーザーから敬遠されていました。
しかし、フルモデルチェンジや改良を重ねることで、多くのユーザーから支持される便利な車に進化しています。
2002年には国内での生産・販売を中止していますが、海外では現在も多くの人気を集めており、悪路の多い国では「頑丈な車を製造するメーカー」として認知されています。
ビッグホーンは日本のSUVにおける先駆車として、これからも魅力を語り継がれることでしょう。