ガソリン価格の推移や決め方、今後の動きについて解説!
ガソリン価格が高騰することで出費が増えて生活に大きな負担がかかります。
どこまで値上がりするのか、いつ価格が下がるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ガソリン価格の推移や決め方、今後の動きについて解説するとともに、お得に給油するポイントについても解説していきます。
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INDEX
ガソリン価格の推移

現在のガソリン価格を見るだけでは、高いのか安いのかの判断ができません。
ここでは、過去5年のガソリン価格の推移を表にまとめて解説していきます。
最近5年のガソリン価格
過去5年間のガソリン価格の推移は以下の通りです。
ハイオク看板価格(円/L) レギュラー看板価格(円/L) | |
2018年4月 | 149 138 |
2019年4月 | 152.6 141.8 |
2020年4月 | 133.6 122.6 |
2021年4月 | 155.3 144.4 |
2022年4月 | 176.7 165.8 |
※参考元:e燃費│最近5年間のレギュラー価格
ハイオクとレギュラーどちらの価格も2020年に大きく下がっていることが分かります。
その後、2021年から再び高騰しています。
2020年にガソリン価格が大幅に下がった理由
2020年にガソリン価格が大きく下がった理由として、新型コロナウイルスの流行による原油の需要低下が挙げられます。
新型コロナウイルスが世界的に流行し、外出の機会が減りました。それに伴い、車を運転する機会も減ってしまいました。運転の機会が減少すれば、その分ガソリンの消費がされません。
そのため、原油の需要が低下し、ガソリン価格も大きく低下しました。
その後、コロナウイルスの感染拡大がおさまり始めた2021年から原油の需要が高くなり、ガソリン価格が再び高騰しています。
また、2021年にアメリカで起きたハリケーンによる石油施設被害の復旧の遅れもガソリン価格が高騰した原因の一つといわれています。
ガソリンの価格が決まる要因

ガソリンの価格は主に、税金と原油価格によって決まっています。
ここでは、それぞれの内容について解説していきます。
4つの税金
ガソリンスタンドで掲示されている1リットルあたりのガソリン価格には、ガソリンの本体価格以外に4つの税金が含まれています。4つの税金とは、「石油税」「ガソリン税(本則税率)」「ガソリン税(暫定税率)」「消費税」です。
たとえば、1リットルあたりのガソリン価格が150円の場合、ガソリン本体の価格以外に以下のように各税金の金額も含まれています。
- ガソリン本体価格:約82円
- 石油税:約3円
- ガソリン税(本則税率):約28.7円
- ガソリン税(暫定税率):約25.1円
- 消費税:10%
このように、ガソリン価格の約55%が本体価格で、残りの約45%は税金です。
これらの税金は、基本的には変動しません。
原油価格
ガソリンの価格は、ガソリンの原油価格(本体価格)の変動によって左右されます。
ガソリンの原料である原油は、原油輸出国から輸入しています。
そのため、原油価格は原油輸出国の情勢に大きく影響されるのが特徴です。
原油の需要が高まればガソリン価格が高騰し、原油の需要が低下すればガソリン価格も低下します。
そのため、原油価格が低下するタイミングで輸入すれば、ガソリンの価格も安くなるという仕組みです。
ただし、ガソリンは原油を輸入したあとに国内で精油して作られるため、輸入から販売までに約1ヶ月間かかります。
ハイオクとレギュラーの価格が違う理由

ガソリンには、ハイオクとレギュラーの2種類あり、1リットルあたりの価格はレギュラーよりもハイオクのほうが約10円高く設定されています。
ハイオクとレギュラーの価格が異なる理由は、オクタン価が異なるためです。オクタン価とは、ガソリンの異常燃焼の起こしにくさを表す値のこと。
オクタン価が高いほど、異常燃焼を起こしにくくなります。
ハイオクとレギュラーのオクタン価は、ハイオクが96以上、レギュラーは89以上です。
ハイオクには、オクタン価を高くするために多くの添加物が加えられています。
また、添加物が多い分、燃えカスも多く発生するため、燃えカスを洗浄するための洗浄剤も加えられています。
これらが、レギュラーの価格よりもハイオクの価格のほうが高く設定されている理由です。
ガソリン価格は今後どうなる?

経済産業省はガソリン価格の高騰を受け、2022年1月から「燃料油価格激変緩和対策」を実施しています。
燃料油価格激変緩和対策は、原油価格の高騰により、コロナ禍からの経済回復が妨げられることを防ぐとともに、原油価格の変動による家計への影響を最小限にすることを目的として実施されている対策です。
燃料油価格激変緩和対策では、石油精製業者や石油輸入業者などの原油元売り業者に原油価格に応じて補助金が支給されます。これにより、ガソリン価格の値上がりを抑制することが可能です。
ただし、ガソリン価格を下げるための対策ではないことを覚えておきましょう。
ガソリンをお得に給油するには?

現在、ガソリンの価格が高騰しているため、少しでもお得に給油したいと考える人もいでしょう。
ここでは、ガソリンをお得に給油するためのポイントについて解説していきます。
給油する場所を考える
給油する場所を考えることがお得に給油できるポイントです。
給油に行く際もガソリンを消費するため、給油する際は目的地へ行く途中のガソリンスタンドや帰宅経路にあるガソリンスタンドなどをうまく活用しましょう。
これにより、無駄なガソリンの消費を防止することが可能です。
また価格が安いガソリンスタンドを探すことも大切ですが、ガソリンスタンドの場所が遠ければ到着するまでにその分のガソリンを消費するため、ガソリン代の節約効果が薄れる可能性があります。
給油する量を考える
ガソリンの量を満タンにしないこともお得に給油できます。
車の燃費は車両重量が重いほど悪くなります。
そのため、ガソリンを満タンにすることで車両重量が重くなり燃費も悪くなります。
ガソリンを給油する際は、ガソリンの量を満タンにせず、こまめに給油するようにしましょう。
現金以外の決済方法を利用する
ガソリンスタンドでは、現金以外にさまざまな決済方法が利用できます。
たとえば、クレジットカードやキーホルダー型の決済ツール、スマホ決済などの利用です。
現金以外の決済方法を利用することで、店舗によってはポイント還元や割引の適用などもあるため、お得に給油できます。
店舗によってポイント還元率や割引率などが異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
キャンペーンを活用する
ガソリンスタンドによっては、定期的に割引キャンペーンを行っています。
キャンペーンの情報は各ガソリンスタンドの公式サイトやSNSで確認することができます。
近くのガソリンスタンドやいつも利用するガソリンスタンドなどのキャンペーン情報をこまめにチェックして、節約のチャンスを逃さないようにしましょう。
まとめ

今回はガゾリン価格の推移や決まり方、節約する方法について解説しました。
ガソリン価格は、本体価格と税金によって決められています。
ガソリン価格が変動するのは、原油価格(本体価格)の影響によるものです。
原油価格は、原油の需要が高まれば価格も高くなり、需要が低下すれば価格も低下します。
2020年にガソリン価格が低下した原因は、新型コロナウイルスの流行により、原油の需要が低下したためです。
その後、原油の需要が高くなり、ガソリン価格が高くなっています。
経済産業省はガソリン価格の高騰を受け、原油元売り業者に補助金を支給する対策を取っているため、今後のガソリン価格は抑えられる可能性があります。
また、給油するときには、現金以外の決済方法やキャンペーンなどをうまく活用してお得に給油し、家計への負担を少しでも抑えましょう。