グレア現象(蒸発現象)とは?雨の夜に人が消える理由を解説

雨の日の運転では、視界が悪くなったり、ハイドロプレーニング現象などを引き起こしたりと晴れの日よりも運転に際し注意が必要です。

さらに夜の暗い時間帯では、対向車のライトが眩しくて、一瞬さらに視界が悪くなり、歩行者が見えなくなって怖い思いをした経験のある方もいらっしゃるでしょう。

今回は、そんな雨の日の夜に起こる「グレア現象(蒸発現象)」について解説しますので、ぜひ最後まで読んでご参考になさってください。

このような現象があるということを知っておくだけでも対策に役立ちます。

関連記事:ハイドロプレーニング現象って何だっけ?原理から対策まで解説

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運転時に起こるグレア現象

グレア現象

グレア現象とは、自分の車と対向車のヘッドライトの光が重なる部分が交錯し合って、目の前(自分の車と対向車の間のもの)が見えにくくなる現象のことで、歩行者に気づかないまま走行し事故につながる恐れがあります。

雨が強く降っている時には、路面が濡れている部分が乱反射してしまい、グレア現象がより起こりやすくなります。

また、歩行者だけでなく自転車や道路標識などでも起こる可能性があります。

暗い所と明るい所の明るさの差や、視線の方向、光の角度、個々の目の良さなどにより影響を受けるものなので、実は「雨の日の夜」に限った話ではなく、トンネルを抜けた時や、日中の太陽の光などでも起こる可能性があります。

関連記事:免許証を取るときの視力の条件は?合格できるコツや練習があるって本当?

グレア現象への対策

グレア現象は物理的な現象であり、完全になくすことはできないため、「グレア現象というものがある、ということを知っておく」ことがまず最初の対策となります。

グレア現象のことをわかった上で、発生の確率を下げるには、次のことに注意してください。

  • フロントガラスの油膜除去
  • ワイパーのゴムの交換
  • ハイビームではなくロービームを使用する
  • 雨が降っている時は、運転速度を落として走行する
  • 対向車を見つけたら減速する
  • 運転中に疲労を感じたら、休憩を取る

フロントガラスの油膜除去

洗車を行なっていないと、フロントガラスには油膜が貼った状態になります。

これでは雨の日の運転に支障をきたすので、グレア現象も起こりやすくなりますし、そもそもの視界が悪くなります。

定期的な洗車を心がけましょう。

pit in plus carwash
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ワイパーのゴムの交換

上記の「フロントガラスの油膜」と通雨ずるところがありますが、ワイパーゴムの劣化により水捌けが悪くなることでも視界性能が下がります。

こちらも「グレア現象のため」というよりは日頃のメンテナンスの一環として行うべきことではあります。

関連記事:ワイパーのゴムだけ交換することはできる?交換手順や長持ちさせるコツを紹介

ハイビームではなくロービームを使用する

車のライトは、走行時はハイビーム、すれ違いの時はロービームを使用することが正確なルールです。

つまり、対向車がいない時には基本的にはハイビームを使うことが原則であり、対向車を発見したときにロービームに切り替えるという運用を行わなければなりません。

グレア現象のためというより、安全のための法律です。

とはいえ、多くの道路では対向車がいるのが普通なので、交通量の少ない道以外は常にロービームという方も多いでしょう。

近年は運転支援機能の一環として、ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれる車も存在します。
レーダーやカメラで対向車を検知し次第すぐにロービームに切り替えるという機能です。

運転支援機能を過信することはよくないですが、効率的に使うと安全性が上がります。

関連記事:ハイビームはいつ使う?使用する重要性や注意点についても解説!

雨が降っている時は、運転速度を落として走行する

グレア現象は、暗い夜の雨の日によく起こります。

雨の日は、より一層注意深く運転する必要があります。

こちらもグレア現象のため、というよりは、雨の日はタイヤがスリップしたり、ハイドロプレーニング現象が起こりやすくなるために注意するべきことです。

関連記事:梅雨時の上手な過ごし方 メンテ&洗車からドラテクまで

対向車を見つけたら減速する

広い道ならそこまで気を付ける必要もないかもしれませんし、急な減速の方が危ないケースも多いのですが、狭い道で対向車を見つけたら減速したほうが良いでしょう。

こちらもグレア現象のためというより単純に衝突防止のため、という意味合いが強いのですが、離合やすれ違い時には、なるべく早く減速を開始して安全運転に努めましょう。

また、狭い道だと自分の車の照射範囲と対向車の照射範囲が重なる部分が広くなるため、グレア現象も起こりやすくなります。

運転中に疲労を感じたら、休憩を取る

疲労が蓄積していると、注意力が散漫になり反応が遅れてしまいます。

結果として、ブレーキやハンドル操作が遅れ、事故につながるケースも多くあります。

疲労を感じたら無理せず車を停めて休憩をしましょう。
もちろん安全な所に駐車しないといけないので、高速道路上のサービスエリアやパーキングエリアには早め早めに入ることが重要です。

1回通り過ごして次のPAで停めようなどと思っていると、サービスエリアもパーキングエリアもなかなか見つからないという事態に陥りかねません。

こちらもグレア現象のためではなく安全運転のために行うものですね。

そもそもグレアとは

グレア現象 (2)

「グレア」という単語自体は聞いたことのある方も多いでしょう。

スマホのフィルムに「アンチグレア」のものを使用している方も散見されますし、さらさらしていて操作性も良くなります。

グレアとは、簡単に言うと強い光が目の網膜に直接入ることにより、視界が妨げられたり、一時的に視力が低下したりする現象です。

大きく分けるとグレアには、次の2種類があります。

  • 妨害グレア :強い光が視野内に入ることにより、視界がぼやけて見えにくくなる
  • 不快グレア :強い光が視野に入らずとも、視界にちらつきやまぶしさを感じてしまう

妨害グレア

グレア現象で言うところのグレアはこちらですね。

そもそもの視力が一時的に下がってしまい、人が消えて見えなくなるなどの現象が起こります。

「妨害」というと人為的なもののように聞こえますが、あくまで自然な現象です。

不快グレア

パッシングをされた時などに、ちょっと気になることがある方もいらっしゃるかもしれません。

頭ではわかっていてもなんかちらついて不快感を覚えるなどの現象がこちらに当たります。

こちらも防ぎようがないと言えるでしょう。

関連記事:蛙化現象とは?ドライブデートでの実例や対策を紹介

まとめ

グレア現象は、誰にでも起こりうる現象です。日頃から、グレア現象を防ぐための対策を心がけましょう。

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