車検シールの貼り付け位置はどこ?貼り付け方法や再発行の流れについても紹介!

車検に通過した車には、自動車検査証とあわせて車検シールが交付されます。
車検シールを前面ガラスに貼り付ける必要があることは知っていても、貼り付ける位置についてはしっかりと把握していない人も多いのではないでしょうか。

「前面に貼っておけばどこでもいいんじゃないの?」と任意の場所へ貼ってしまうのは、違反のため罰則を課せられてしまいます。

そこで、この記事では、車検シールの概要や貼り付ける位置、再発行の手順などについて解説していきます。

関連記事:車検シールの見方とは?車検シールで確認できることについても解説

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車検シールとは

車検シール (1)

そもそも車検シールは、どのような意味を持っているのでしょうか。

ここでは概要や役割について詳しく解説していきます。

車検シールについて

車検シールは正式名称を「検査標章」といい、保安基準に適合した車であることを示すものです。

車検シールには、自動車検査証の有効期間が満了する時期が記載されており、次回の車検までの期限を確認できます。
このシールは道路運送車両法によって貼り付けが定められているものです。貼り付けしていない車を公道で運行することはできません。貼り付けをせずに公道を運行した場合、50万円以下の罰金が科せられるため、必ず貼り付けましょう。

また、車検シールを破損や紛失してしまった場合は、法令違反にならないよう再発行の申請が必要です。

普通自動車と軽自動車でデザインが異なる

車検シールは、普通自動車と軽自動車とでデザインが異なります。
普通自動車用は青と白の背景に黒字で表示され、軽自動車用は黄の背景に黒字で表示されます。

何年の何月まで自動車検査証が有効なのかが、表と裏に記載されているため、車両の内外から確認できるのが特徴です。

点検整備済ステッカーについて

前面ガラスには、車検シールのほかに点検整備済ステッカーが貼り付けられている場合もあります。

点検整備済ステッカーは、ダイヤルステッカーともよばれ、法定点検を受けたことを示すものです。
前面ガラスの左上部に貼られていることが多く、次回の点検時期が記載されています。

法定点検は義務付けられているもので、普通自動車であれば1年に1回点検整備を受けることが必須です。しかし、点検整備済ステッカーの貼り付けは定められておらず、表示がなくても罰則の対象にはなりません。

点検整備済ステッカーと車検シールとは別のものになるため、混同しないよう認識しておきましょう。

車検シールの貼り付け位置

車検シールは任意の場所に貼ってよいわけではなく、国土交通省によって貼り付け位置が定められています。ここでは、車検シールの貼り付け位置について解説していきます。

車検シールはどの位置に貼り付けるのか?

車検シールは、車の前方から確認しやすいように、前面ガラス上部に内側から貼り付けます。
貼り付け位置には以下の3パターンがあります。

ルームミラーがある場合、前面ガラス上部の中央に貼り付ける。
ルームミラーがない場合、運転席から最も遠い位置に貼り付ける。右ハンドル車であれば前面ガラスの左上部
前面ガラス上部に色が付いている場合、外側から見やすい位置まで下げて貼り付ける。

また、車検が必要なバイクの場合は、ナンバープレートに車検シールを貼り付けます。

貼り付け位置の変更が検討されている

国土交通省は、車検の受け忘れや車検切れ状態で運行している車が少なからずあることから、車検シールの貼り付け位置の見直しを発表しています。

無車検運行防止対策の一環として意見公募を行い、前方から見やすい位置かつ運転者が確認しやすい位置への貼り付けを検討中です。

貼り付け位置は前面ガラスの運転席側上部、車両中心からできる限り遠い位置としており、これまでよりも運転者が車検の有効期限を確認しやすくなります。

当初は2023年1月に施行予定とされていました。
しかし、2023年2月現在、未だに施行されておらず、貼り付け位置は変わっていません。
延期となり、2023年7月3日以降に施行予定とのことですが、車検シールを貼り付ける際は最新の情報を確認しましょう。

関連記事:車検シールの位置は7月3日以降に変更予定

車検シールの貼り付け方法

車検シールの貼り付けに失敗してしまうと粘着力が弱まってしまいます。
そうなった場合、再発行をしなければならない可能性があるため、慎重に貼る必要があります。

ここでは、車検シールの貼り付け方法について解説していきます。

車検シールの貼り付け方法

2023年1月よりシールの台紙の大きさがはがきサイズに変更され、以前よりも貼りやすく改善されました。

車検シールは表面と裏面の2枚あり、貼り合わせて1枚にまとめる必要があります。
透明シールの文字は触れると不明瞭になることがあるため、貼り合わせるまで取り扱いには注意しましょう。
2枚の車検シールを1枚に貼り合わせる手順は、台紙の裏面に記載されています。

1枚にまとめたシールを前面ガラスの所定の位置へ貼り付けて完了です。

また、前面ガラスに貼り付ける際は、貼り付ける場所に埃や汚れがついていると粘着力が弱まるため、拭き取っておきましょう。

きれいにはがす方法

車検シールは、次回の車検まではがれないように粘着力が強くなっているため、はがしにくい場合があります。

うまくはがれない場合は、中性洗剤などを吹きかけて水分を含ませることがおすすめです。
しばらく経つと、粘着部分がふやけてはがしやすくなります。その後に、ヘラやスクレーパーなどを用いて前面ガラスを傷つけないよう慎重にはがしましょう。

はがした際に、糊や貼り付け跡が残っている場合は、ウェットティッシュやアルコールを塗布して拭き取るとよいでしょう。

車検シールの再発行方法

車検シールを破損や紛失してしまった場合は再発行申請が必要です。ここでは、再発行申請する方法や場所、申請に必要なものについて解説していきます。

再発行する方法について

車検シール再発行の手続きは各種書類に必要事項を記入し、手数料とあわせて申請窓口へ提出が必要です。
手続きはその場で行われて、即日で発行されます。
車検シールを再発行した場合は、自動車検査証も新しく発行されるでしょう。

また、車検シールが貼り付けられていない車は公道を走れないため、早めに再発行申請をすることが大切です。

再発行申請する場所

再発行申請する窓口は、普通自動車と軽自動車で異なります。
普通自動車は、運輸局または運輸支局で再発行の申請をしてください。

軽自動車の場合は、軽自動車検査協会での再発行になります。
また、管轄地でなくても申請できるため、最寄りの窓口で手続きすることが可能です。

再発行申請に必要なもの

車検シールの再発行申請には、以下の書類が必要になるためあらかじめ確認しておきましょう。

  • 自動車検査証
  • 車検シール(紛失していない場合)または理由書(紛失の場合)
  • 検査標章再交付申請書(OCR第3号様式)
  • 申請手数料(印紙代が必要)
  • 使用者の直筆署名または印鑑
  • 委任状(代理人が申請するとき)

車検シールの再発行の申請の際には、車を持って行く必要はありません。
自動車検査証はコピーではなく原本が必要です。

車検シールは一部でも残っていれば申請時に提出し、なければ理由書を記入します。
検査標章再交付申請書は申請先の窓口や運輸局または軽自動車検査協会のウェブサイトから入手することが可能です。

また普通自動車の申請時は、手数料納付書に登録印紙を貼り付けて提出します。委任状は本人が申請する場合は必要ありません。

まとめ

この記事では、車検シールの概要や貼り付け位置、車検シールの再発行の方法について解説しました。

車検シールは保安基準に適合していることを証明するもので、車に貼り付けることが義務付けられています。任意の場所に貼ってよいわけではなく、法令により定められた位置に貼り付けなければなりません。

なお、車検シールを貼り付けずに公道を運行した場合は法令違反となり、50万円以下の罰金を科せられるため、注意が必要です。車検シールを破損したり紛失したりした場合は、再発行の手続きを行う必要があります。

この記事を参考に、車検シールの貼り方やはがし方、再発行の仕方について確認しておきましょう。

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