カーリース返却時は残価によるトラブルが多い!カーリース返却時によくあるトラブルとは?
カーリースは月額性で車が乗れる便利なサービスですが、「契約満了時に高額な費用を請求された」「走行距離制限により思うような運転ができない」といったトラブルが多くみられます。
トラブルが発生する原因として、契約内容について理解せずに契約を結んでしまうケースがほとんどです。
この記事では、残価によるトラブルや、その他のよくあるトラブルについて解説します。
事前にカーリースのトラブルについて理解することで、リスクを回避できるでしょう。
関連記事:カーリースは実際どうなの?カーリースを利用する際は失敗例も把握しておこう!
INDEX
カーリース返却時によくあるトラブル
カーリースは、月々に定額料金を支払うことで車を利用できます。
定額料金の算出方法については、実際の車両価格からカーリース返却時の車の価値を想定する残価を差し引きすることで算出するのが一般的です。
月々に支払う料金が抑えられるため、車を購入した場合よりも手軽に車を利用できます。
しかし、残価の仕組みを知らないで契約してしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性があるでしょう。
ここでは、返却時にどのようなトラブルがあるのか事例を紹介します。
走行距離オーバーで超過分が請求される
大半のリース会社では、車の価値を残すためにも走行距離を制限するところが多いです。
距離制限としては月に500㎞、長距離でも月に2,000㎞など、月あるいは年間で走行距離制限を設定します。
走行距離を気にせずに契約し走行距離をオーバーしてしまうと、契約満了時に超過分を費用として請求される場合があるでしょう。
返却時に残価による追加費用が発生する
カーリースは契約満了時の車の価値を想定して車両本体価格から差し引きすることで月額料金を算出しますが、返却時に想定した車の価値、すなわち「残価」より価値が低くなってしまうとその差額分を請求されるケースがあります。
月々1万円からの支払いでカーリースができると謳っている会社もありますが、残価を高く設定することで、月々の支払いを抑える仕組みになっているのが大半です。
そのため、返却時に高い差額分を請求されるトラブルも発生しています。
後ほど解説しますが、契約方式により差額分を支払わなくてよい契約もあるため、契約内容を事前によく確認してください。
事故による損傷の修理代が発生する
カーリース利用中に事故が発生した場合、事故による損傷の修理代はカーリースの契約者が負担します。
全損してしまった場合は強制解約となり、違約金を一括で請求されるケースも少なくありません。
もし車両を擦った場合は5〜10万円程度、エンジンの修理が必要な場合は数十万円程度の費用がかかります。
関連記事:リース車がボロボロに!返却は必須?どんな対処が必要なのか解説
カーリース返却時のトラブルを回避するには?
トラブルを回避するには、車の扱いに日頃から気を付けたり、契約内容をよく確認したりすることが大切です。
以下の要点を抑えることで、トラブル回避につながるでしょう。
綺麗な状態を維持しながら乗る
車に傷や凹み、汚れ、匂いがひどい場合は、原状回復費用を求められる場合があります。
車の原状回復は義務付けられているため、車の状態によっては高額な費用を請求されるケースも少なくありません。
車を利用する際は日頃から丁寧に扱うことを心掛け、できるだけ契約時と同じぐらいの綺麗な状態を保つことで、修理費用の請求は避けられるでしょう。
走行距離に注意する
大半のリース会社では月や年間で走行距離制限を設けているため、走行距離を超過してしまうと超過分の料金を請求される場合があります。
日頃車を利用する人は、走行距離に注意して利用するようにしましょう。
カーリースのプランによっては走行距離が無制限になるプランもあるため、自分のライフスタイルに合わせたプランを契約しましょう。
クローズエンド方式で契約する
契約方式にはオープンエンド方式とクローズエンド方式があります。
オープンエンド方式は月々の料金を抑えられる分、残価を公開しているため、車の返却時に残価を下回る場合は差額を請求されるケースがあるでしょう。
クローズエンド方式は設定している残価を契約者に公開しない分、車の返却時には残価精算が発生しないという利点があります。
残価精算が心配な方は、クローズエンド方式を選ぶことで安心して利用できます。
任意保険に加入する
基本的に修理費用は契約者本人が負担するため、リース専用の任意保険に加入しておくことで突発的なトラブルを回避できます。
通常の任意保険の場合、違約金や解約金の補償が十分ではない可能性があるため、リース専用の任意保険に加入するのをおすすめします。
関連記事:「カーリースはデメリットだらけ」は本当?そう言われる理由や向いてる人・向いてない人を解説
カーリースの車は返却必須?
基本的にカーリースの利用により手にした車は返却しなければなりません。
その理由として、車の所有権は契約者ではなく、あくまでリース会社であるためです。
カーリースは月額料金を支払い契約期間内に利用したい車の使用権を得るという仕組みのため、契約期間が終了すれば所有者に車を返却するのは当然のことでしょう。
ただし、リース会社や契約方法によっては返却以外にも選択肢があります。
再度リース契約を結ぶ
契約満了時に再度リース契約を結ぶことで、期間を延長することが可能です。
再リースであれば月額料金を引き続き支払うことで、乗り続けられます。
再リースする場合には、車の残価を再度設定するのが基本です。
走行距離が伸びる、新車ではなくなることで、残価が低く設定される場合もあるでしょう。
ただし、再リースの契約期間が満了したときには、車の返却を求められるため注意してください。
リース車を買取する
リース会社によっては、カーリースで乗り慣れた車を買取することも可能です。
契約時に設定した残価を一括で支払うことで買取できます。
しかし、残価を一括で支払えば買取ができるわけではなく、所有権の変更手続きや手続きにかかる費用など、残価支払い以外でかかる費用が発生します。
場合によっては、同じ車種を中古で購入する方が価格が抑えられることも少なくないため、慎重に検討する必要があるでしょう。
関連記事:リース車がボロボロに!返却は必須?どんな対処が必要なのか解説
トラブルばかりじゃない!カーリースの魅力
走行距離制限や原状回復費用の請求など、カーリースにはさまざまな制限があり、利用を躊躇する人もいるでしょう。
しかし、カーリースには多くの魅力があります。
ここでは、カーリースの魅力について見ていきましょう。
初期費用がかからない
カーリースの魅力は何といっても初期費用がかからないところでしょう。
車の購入には頭金や税金などまとまったお金が必要になりますが、カーリースの月額料金には保険代や税金なども含まれているため、初期費用を抑えることが可能です。
また、プランによってはメンテナンス費用や車検代もまとめて月額料金に含められるプランもあるため、突発的な出費も気にせずに済むのも利点です。
豊富な車種から選べる
リース会社によっては、車種の取り扱いが豊富なところもあります。
そのため、さまざまな車のメーカーの車種やグレードの比較が可能です。
プロのフラットな目線によるアドバイスを貰えるため、自分好みの車を見つけられるでしょう。
わざわざディーラーを巡る必要がないのが魅力です。
リース会社では現行モデルの新車を用意しているため、中古車のような故障の不安もありません。
購入した車と同じようにメーカー保証が付いているのも利点です。
ライフスタイルに合わせた契約期間を決められる
カーリースの契約期間は、自身のライフスタイルに合わせて決められます。
たとえば、子供の送り迎えで使う場合は、子供の送り迎えが必要な年数に合わせた契約が可能です。
契約満了時には返却するだけでよいため、手間もかかりません。
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まとめ
この記事では、カーリース返却時によくあるトラブルについて解説しました。
走行距離のオーバーや残価精算による差額分の費用の請求、修理費用の発生といったトラブルが起こりやすいため、しっかり契約内容を理解しておく必要があるでしょう。
日頃から車を綺麗な状態で使うことや、残価精算が発生しない契約方式を結ぶこと、リース専用の任意保険に加入することも、トラブルを回避できるポイントです。
カーリースは魅力も多々ありますので、ご検討されている方は契約内容や保険をしっかり確認しご自身のカーライフに合った契約を行いましょう。