自動車の修理はどこに依頼すべき?3つの依頼先とそれぞれの特徴を解説
自動車を所有していると、何らかの理由により修理が必要になるケースがあります。
修理が必要な部分や故障の度合いにより、どこに修理を依頼するべきかが変わってくる可能性もあります。
この記事では、自動車に修理が必要になった際の依頼先について詳しく解説します。
記事で紹介する依頼先は「ディーラー」「整備工場」「カー用品店」の3つです。
修理が必要な状況が発生したときは慌てることなく、状況に応じて適切な場所に依頼するようにしましょう。
INDEX
自動車の修理費用や修理時間はどのくらいかかる?
自動車を5年、10年と長い期間所有していると、事故にあったり、自動車に傷がついてしまったりするケースも珍しくありません。
また、外からは見えない内部で、何らかの不具合が生じてしまうこともあるでしょう。
不具合の種類や程度によって、どのような修理が必要になるかは異なります。
ここでは、自動車の修理内容ごとに、修理費用や修理時間がどのくらいかかるかについて解説します。
ボディの傷・へこみの修理
ボディの傷・へこみが生じた場合の修理費用は、基本的には修理部分の大きさによって異なります。
直径10cm程度のへこみや傷であれば3万円程度が相場といわれています。
また、部位によっても修理費が変化します。たとえばトランクは修理の難易度が高いため、相場が高い傾向にあります。凹みの大きさにもよりますが5万円以上を想定しておくとよいでしょう。
修理時間も程度によって異なります。
小さな傷・へこみであれば即日修理可能ですが、大きめの傷・へこみになると、5日程度はかかると考えておきましょう。
エアコンの修理
長年自動車に乗っていると、エアコンが不具合を起こすことがあります。
エアコンガスの補充だけで済む場合は、1万円程度の費用と1時間程度の時間があれば修理は完了します。
しかし、内部の配管などまで修理が必要な場合は、一般的に2万円~5万円程度の費用と3日程度の時間を要することもあります。
ブレーキの修理
ブレーキの不具合には、さまざまな原因が考えられます。修理にかかる費用や時間は、ブレーキのどの部分が不具合を起こしているかにより、大きく変わります。
一般的な相場としては、5万円程度を見込んでおけば大抵の修理はできるでしょう。
ブレーキの修理はオイル交換などもあるため、そうなると工賃含めて4,000円程度の費用で収まります。
修理期間については、早い場合は即日で終わりますが、場合によっては1週間程度かかることもあります。
ブレーキは運転に直結する大事なパーツです。
運転中の不具合を起こさないためにも、ブレーキパッド、ブレーキオイル、ブレーキディスクといった消耗品については、定期的に交換しましょう。
エンジンの修理
エンジンは、自動車の心臓ともいわれる重要な部分であるため、修理費用や修理時間も比較的かかります。
自動車の種類や不具合の程度によっても異なりますが、エンジンを一から組み上げ直すオーバーホールでは、50万円~100万円程度の費用が相場です。
また、期間についても、10日~1ヵ月程度という長い期間を要するケースもあります。
それぞれの修理に共通する事項として、必要な部品の在庫があれば修理は即日など比較的早くに完了しますが、在庫がない場合は取り寄せ期間を含めた修理期間を見る必要があります。
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自動車の修理はどこで依頼できる?
依頼できる場所は大きく「ディーラー」「整備工場」「カー用品店」の3つに分けることができます。
それぞれの特徴をまずはみていきましょう。
ディーラー
ディーラーは自動車の販売がメイン業務となっていることが多く、修理を専門で行っているわけではありません。
しかし特定のメーカーに特化した自動車の修理に長けており、丁寧な仕上がりが期待できます。
整備工場
整備工場は、自動車の修理・整備に特化しているという特徴があります。
メーカーを問わず、幅広い車種の修理に対応可能な整備工場も多いです。修理を直接請け負ってくれるケースが多いため、中間手数料がなくディーラー修理よりも安くなる傾向があります。
カー用品店
カー用品店は街中に数多く店舗を構えおり、比較的気軽に行きやすい特徴があります。
カー用品店も修理を専門で行っているわけではありませんが、メーカーを問わず幅広いラインナップから修理に使う部品を選べるため、安価になる傾向があります。
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それぞれのメリット・デメリットとは?
車の修理を行う場合、3つの選択肢があります。
実際修理を頼む場面になったとして、どこを選べばよいのか悩んでしまうかもしれません。
この章ではそれぞれのメリット・デメリットを挙げています。
自分のニーズにあった修理場所はどこなのか、今のうちに吟味して決めておくのも良いかもしれません。
ディーラーのメリット
メリットとして最初に挙げるのは、保証期間内であれば無料修理が可能という点です。,
新車を購入した場合、基本的にはメーカー保証や店舗保証がついています。
修理すべきところがある場合、まずはディーラーに保証の範囲内かどうか聞いてみましょう。
ディーラーでの修理においては、純正パーツが使用されるため、品質面での安心感も十分に得られるはずです。そして修理作業を行う整備士もメーカーの自動車を熟知しているため、クオリティの高い仕上がりが期待できます。
また、ディーラーは、顧客情報をしっかりと管理していることが多く、サービス面でのクオリティが高い特徴もあります。これまでの整備記録について把握していたり、顧客の日程に合わせて予定を組んでくれたりと、親切・丁寧な対応も期待できます。
ディーラーのデメリット
一方、他に比べて費用が高額になることが多い傾向にあります。
修理に使用するパーツに純正品を使用するという点や、サービス面などにかかる人件費が高い点などが原因です。
ディーラーのメイン業務は販売であるため修理工場を持っていない場合もあり、修理期間が長くなるケースも想定されます。
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整備工場のメリット
メリットは、安価な割に質の高い修理が受けられる点です。
整備工場の業務は自動車の修理・整備に特化していることから、整備士の技術力が高いことも多く、さまざまな修理を請け負ってもらえます。
ディーラーとは異なり、自動車のメーカーや車種を問わずに修理が可能である点も特徴です。
修理を直接工場で請け負ってもらえることで、中間手数料を取られず、修理費も比較的安価に設定されています。
使用する部品も、正規品だけではなく互換品・中古品などを使用できる点も安価になる要因です。
整備工場のデメリット
整備工場によって、修理の質が大きく異なる点に注意しましょう。
ディーラーのようにある程度画一されたルールがあるわけではないため、信用できる工場を探さなければなりません。工場によっては、ガラス修理・板金修理といった得意分野・不得意分野があるため、できるだけ対象の修理箇所を得意とした工場に依頼することも重要です。
補足として、整備工場などにおいて純正品以外の部品を使い修理を行うと、カーディーラーでの保証が受けられなくなる場合があるため、注意しましょう。
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カー用品店のメリット
メリットは、他の2つに比べて安価になるケースが多い点です。
軽微な修理依頼の場合は、最もコスパの良い選択肢といえるでしょう。
自動車のメーカーなども限定されておらず、使用する部品も幅広い互換品から選択できる点も安価になる要因です。街中に数多く店舗がある点もうれしいメリットといえます。
カー用品店のデメリット
カー用品店ではエンジンやフレームの不具合といったものに対する、大掛かりな修理ができないケースがあります。
比較的軽微な修理のみしか行わないという店も多く、事前に修理可能かを確認しておくとよいでしょう。
また、カー用品店は整備・修理が専門ではありません。
ディーラーや整備工場に比べると整備士の技術が劣る場合もあります。店舗ごとに修理の方法にバラつきがあるケースも想定されます。
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まとめ
記事で紹介したように、自動車の修理が必要になった場合は、「ディーラー」「整備工場」「カー用品店」という大きく3つの依頼先があります。
高価格と引き換えに安心して整備を任せられるディーラー、価格と品質のバランスが良い整備工場、安価で手軽さが売りのカー用品店、というそれぞれの特徴があります。自動車の状況や必要な修理の度合いによっても、ベストな依頼先の選択は変わります。
まずはディーラーに、保証対象の修理かどうか確認することをおすすめします。
保証対象外の場合は、他で修理する場合の価格と比較するなど、状況に合ったより良い選択肢を取るようにしましょう。