車検に必要な時間はどれくらい?時間を短縮するポイントを紹介

一般的な乗用車であれば、新車購入の初回車検を除いて、2年ごとに必ず車検を受けなければなりません。

車検と聞くと身構えてしまい、「スケジュールは大丈夫だろうか」「時間があんまりないんだけどなあ」と億劫になる方もいらっしゃるでしょう。

車検はさまざまな業者に依頼することができますが、車検完了までの所要時間が異なるため注意が必要です。

そこで今回は、車検が完了するまでのおおよそ目安となる所要時間を、業種別に紹介します。

さらに、車検完了までの所要時間を短縮できるポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

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車検を依頼する業者によって所要時間が変わる

ジャンピングスタート

車検を依頼できる業者

まずは車検をすることができる業者をお伝えします。

  • 自動車ディーラー
  • 自動車整備工場
  • 中古車販売店
  • カー用品店
  • ガソリンスタンド
  • 車検専門店

以上のお店などが車検の対応が可能です。

基本的に車検をお願いできる業者は、「認証工場」または「指定工場」の看板を掲げています。

関連記事:中古車購入後の車検はいつどこで受ける?車検について要点整理

認証工場

「認証工場」は自店舗にて、定められた保安基準をクリアするための整備を行うことはできますが、保安基準に適合しているか否かの検査を行うことは認められていません。

認証工場で行うことは認められていないので、保安基準に適合しているかの検査のため、一般的に車検場と呼ばれる各地域の自動車検査登録事務所や、運輸支局に車を運ぶ必要があり、追加で時間がかかります。

指定工場

「指定工場」では、保安基準をクリアするための整備および保安基準に適合しているかの検査を自店舗で行うことが可能です。

認証工場の中でも、設備、技術、管理組織があり、自動車の検査のため設備を有し、自動車検査員を選任して運輸局長が指定自動車整備事業としています。

その指定を受けているため、自店舗で車検を行うことができ、時間が認証工場よりも短くすることができます。

車検の所要時間

修理、故障、メンテナンス

ここでは、各事業所の車検の時間の目安を紹介します。

自動車ディーラー

自動車ディーラーに車検を依頼した場合のおおよその所要時間は2〜3日であり、今回紹介する業者の中では特に所要時間が長い業者となります。

自動車ディーラーはメーカーの信頼の高さを売りにしているのが特徴です。
検査や整備の質にこだわり、体制づくりや細やかなサポートも行うため、1台あたりの所要時間は長めに取られています。

また、車検時に部品を交換しなければいけない場合、基本的にメーカー指定の純正部品を使用するので、安心感があります。
安心ではありますが、車検時に店舗に在庫がない場合、純正部品を取り寄せる時間が発生する可能性もあります。

なお、自動車ディーラーの多くは「指定工場」として車検業務を行っています。

自動車整備工場

自動車整備工場に車検を依頼した場合、おおよその所要時間は1〜3日です。

各自動車整備工場の規模の違いや混雑状況、整備士の人数によって順番待ちになるケースがあります。

また、自動車整備工場には「認証工場」または「指定工場」の看板を掲げている店舗があり、この違いも車検の平均所要時間に影響を与える要因の1つです。

中古車販売店

中古車販売店に車検を依頼した場合、車検が1日で終わることもあります。

中には、1時間程度で車検を完了できるように体制を整えている店舗もあります。

「指定工場」の看板を掲げている店舗は少なく「認証工場」の看板を掲げている店舗が多いので、判断基準の一つになるでしょう。

カー用品店

カー用品店に車検を依頼した場合も、おおよその所要時間は1日です。

「指定工場」の看板を掲げているカー用品店の中には「〇分車検」など短時間で車検完了を謳っている店舗もあります。

「認証工場」の看板を掲げているカー用品店であれば、1日以上かかるケースもあります。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドに車検を依頼した場合の所要時間は、店舗によって差が大きいので、時間が知りたければあらかじめ問い合わせる必要があります。

「指定工場」の看板を掲げているガソリンスタンドであれば、3〜4時間程度で車検が完了する一方、タイミングによっては3〜4日程度かかるケースもあります。

また、中には車検の受付を行っていない店舗や、車検に関する整備・検査一式を自動車整備工場などへ任せている店舗もあるため注意が必要です。

店舗数が多い分、設備や人員状況によって、どうしても差が出てしまうのでしょう。

車検専門店

車検専門店へ車検を依頼した場合、1〜2時間で済むケースが多いです。

基本的に車検専門店は、保安基準をクリアするための最低限の整備のみを行っています。

また、車検に特化した体制を取っているため、所要時間が短いです。

車検の手順を6つに分けて紹介

点検イメージ

車検の手順は業者ごとに若干の違いはあるものの、基本的にどこの業者でも大まかな流れは変わりません。

続いては、一般的な車検の手順を見ていきましょう。

手順1.予約

基本的に車検は予約優先で行っています。

そのため、予約をしていない人が店舗へ足を運んでも、希望通りに作業を進めてもらえるケースは少ないのです。
多くの場合、車検の予約を取って、改めて店舗へ足を運ぶ必要があります。

二度手間にならないためにも、あらかじめ車検の予約を行いましょう。

また、自動車ディーラーや自動車整備工場など、車検完了までに数日かかる業者へ依頼する場合、代車が必要であれば予約時に併せて伝える必要があります。

関連記事:車検の当日持ち込みは可能?当日車検のメリット・デメリットを紹介

手順2.見積もり

重量税や自賠責保険料などの法定費用は、業者を問わず同一です。

しかし、車検関連の整備費用や手数料だけでなく、部品交換の必要性に対する考え方は業者によって違いがあります。

例えば、車検時に部品がさほど傷んでいなくても、半年ほどで交換が必要になりそうな場合、一緒に交換をおすすめする業者もあれば、改めて交換するよう促す店舗などさまざまです。

見積もりの際に、車検時に交換しなければいけない部品以外に関しては、相談できるケースが多いため、自分の希望を伝えるようにしましょう。

手順3.整備作業

点検中、別途整備が必要な箇所が見つかるケースもあります。

その場合、整備作業を行います。
整備内容や業者によって、かかる時間や費用は全く異なるため日頃のメンテナンスが必要です。

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手順4.検査

国が定めた保安基準に適合しているか否かを確認します。

「認証工場」の看板を掲げている店舗では、一般的に各地域の運輸支局や自動車検査登録事務所へ車を運んで検査を実施します。

「指定工場」の看板を掲げている店舗は自社で検査を行います。

そこが所要時間に差が出るポイントの一つなので、あらかじめ確認をしておくことをおすすめします。

手順5.車検証交付

検査で保安基準に適合していることが認められた車に、車検満了日が更新された車検証が交付されれば車検は完了です。

車検証の交付は、各地域の運輸支局や自動車検査登録事務所などで行われます。

各地域の運輸支局や自動車検査登録事務所へ車を運びこんで検査を受ける「認証工場」の場合、検査終了後に、車検証の交付を受けられます。

自社で検査を実施できる「指定工場」では、車検証の代わりになる「保安基準適合標章」や検査に合格した旨を証明する「保安基準適合証」を発行します。

後日、各地域の陸運支局や自動車検査登録事務所にて車検証の交付が可能です。

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24ヶ月点検

車検に似たものとして24ヶ月点検があります。

24ヶ月点検と車検の違い

24ヶ月点検も車検も、どちらも車を点検することなので、違いはよくわからないという方も多いでしょう。

両者の違いは「検査の目的」です。

車検は、公道を走るための安全性、環境面が保安基準に適しているかを検査します。

一方24ヶ月点検は、車の性能を維持し、不備や故障を未然に防ぐために行われます。

両方「2年に一回」のものとして、同時に行われることがほとんどですが、目的が違うのです。

24ヶ月点検は法律で義務付けられている

24ヶ月点検は、法定点検と呼ばれていることもあり、法律で義務付けられています。

しかし、24ヶ月点検を受けなかったとしても、車検のように罰則は発生しません。

罰則はありませんが、車の些細な不備が重大な事故につながる可能性もありますので受けるようにしましょう。

検査内容

24ヶ月点検はブレーキ関連やエンジン関連、足回り関連の項目など、全57項目の点検を行います。

1年間の走行距離が5,000km以下かつ前回の該当項目を点検している場合に限って、18項目を除外することが可能です。

車検の所要時間が長くなってしまう理由とは

車検イメージ

車検の所要時間が長くなってしまう理由として、主に以下が挙げられます。

  • 点検項目が多い
  • 時期によって車検を受けたい人が多い
  • 交換部品の在庫がない

24ヶ月点検には57項目もの多岐にわたる項目があり、車検に時間がかかってしまいます。

また、1人の整備士が何台も同時に車検作業を行うのではなく、1台ずつ丁寧に行わなければなりません。

そのため、順番待ちや時期によっては車検を受けたい人が殺到していることもあります。
その場合、さらに時間がかかってしまうでしょう。

また、交換しなければいけない部品の在庫がない場合、部品を取り寄せる時間が発生します。

車検完了までの所要時間を短縮させる方法

最後に、車検完了までの所要時間を短縮させる方法を見ていきましょう。

主な方法は以下の通りです。

  • 見積もりを早めに受ける
  • 定期的に点検する
  • 車検の予約日を考慮する

車検の見積もりを早めに受けておけば、車検に合わせて交換が必要な部品を手配してもらえます。
そうすれば、部品の入荷を待つ必要がなくなり車検時間の短縮が可能です。

また、日頃から点検を実施しておくと、車検時の追加修理や整備作業を減らせて、所要時間短縮につながります。

なお、車検の予約が集中しそうな日を避けて予約するのがおすすめです。

ちなみに「認証工場」の看板を掲げている店舗へ車検を依頼する場合、土日祝日は各地域の運輸支局や自動車検査登録事務所は休日となり検査を受けることができませんので注意が必要です。

車検を依頼する店舗によって予約日を考慮することも大切です。

まとめ

車検をお願いできる業者は自動車ディーラー、自動車整備工場、中古車販売店、カー用品店、ガソリンスタンド、車検専門店などが挙げられます。

各業者によって平均所要時間が異なるだけでなく、「指定工場」「認証工場」の違いによっても差が出るため確認するようにしましょう。

一般的な車検の手順は、以下の通りです。

  1. 予約
  2. 見積もり
  3. 整備作業
  4. 検査
  5. 車検証交付

車検に時間がかかってしまう理由として、点検項目が多いことや車検を受けたい人の多さ、交換部品の在庫の有無が挙げられます。

車検完了までの所要時間を短縮したい場合、見積もりを早めに受けるだけでなく定期的な点検も大切です。
また、車検の予約日も考慮するようにしましょう。

この記事を書いた人

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カーナレッジ編集部

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