車検証の電子化にともない値上げ?値下げじゃないの!?
2020年に、車検証がICチップ付きのタイプになることが明らかになりました。
2023年1月の電子化に向けて、国土交通省内で色々な整備が進んでいることと考えられます。
そんな中、2022年10月28日、国土交通省は「道路運送車両法関係手数料令の一部を改正する政令」を発表。
電子化に伴い、軽自動車検査協会に収める料金が値上がりすることが明らかになりました。
先日、走行距離課税も話題になりましたが、連続する値上げにまた波乱が起こりそうです。
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INDEX
車検証とは
本題に入る前に車検証とは何かおさらいしてみましょう。
車検証とは、自動車が保安基準に適合していることを証明する書類です。
車検対象自動車に交付され、その自動車に関する情報が細かく記載されています。
具体的には以下のような情報が記載されています。
- ナンバープレート
- 車体番号
- 初回登録年月
- 自動車の種類
- 用途
- 自家用・事業用の別
- 車体の形状
- 車名
- 乗車定員
- 長さ・幅・高さ
- 所有者の氏名・住所
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車検証が電子化するとどうなる?
現在、さまざまなものが電子化しているため、すぐにメリットやデメリットがいくつか思いつく方も多いでしょう。
一般的に電子化というと、管理がシステム化することにより、コストが下がる、業務上のミスが減るなどのメリットが考えられます。
また、車検証の電子化では、
- 車検の時間が短縮できる
- 車検切れ対策ができる
- 自動車整備業者にとっては車検証の受け取りの手間を削減できる
- オンラインで車検証の更新ができる
というメリットもあります。
専用アプリも開発されており、
- 車検証の有効期間のお知らせ
- リコール情報のお知らせ
- 車検証の情報をデータで出力
などの機能が一例として搭載されています。
現在の車検証はA4サイズの紙ですが、電子化されるとA6サイズ(縦105mm、横177.8mm)のICチップ入りの厚紙になるようです。
「電波が届かなくてスマホが使えない」ということがあっても、
- 使用者の氏名
- 自動車の登録番号
- 車両番号
- 車台番号
- 型式
などの情報は表記されており、オフラインでも最低限の情報はわかるようになっています。
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何が値上がりするのか
「車検証なんてそんなに触らないからピンと来ない」という方も多いでしょう。
一例として、
- 車検証を紛失・き損したなどの理由で再発行する際の手数料(300円から350円に引き上げ)
- 新たに自動車の使用を始めるときの新規検査の手数料
(小型二輪自動車は1,100円から1,400円、軽自動車は1,200円から1,500円に引き上げ) - 継続車検の手数料
(小型二輪自動車は1,000円から1,200円、軽自動車は1,200円から1,400円に引き上げ)
が挙げられます。
確かに頻繁に行うものではありませんし、数百円の値上げですが、電子化することによりなぜ値上がりするのでしょうか?
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なぜ値上げするのか
国土交通省の今回の「道路運送車両法関係手数料令の一部を改正する政令」の報道発表資料の、案文・理由や新旧対照条文によると
自動車検査証の電子化等に伴い、自動車の新規検査等の申請をする者が納める手数料の額を改定する必要
報道発表資料:「道路運送車両法関係手数料令の一部を改正する政令」を閣議決定 – 国土交通省
があるからである
とのことです。
「改定する必要があるから改定しました」とだけ言われても…という感じです。
具体的には、
「電子化するにあたり、経費やシステム整備費などのコストがかかったため、実費を勘案して設定することとなりました」
新車・中古車の自動車総合情報サイト【carview!】
ということらしいです。
つまりは電子化の初期コストがかかったためということになるでしょう。
しかし、電子化にあたり初期投資が発生することはある程度は当然のことです。
今後のコストカットにより回収するのが一般的な考え方ですが、今後の値下げに関しては触れられていません。
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まとめ
今後、国土交通省がうまく電子化に関しての対応ができれば運営が見直され、値下げの可能性がないわけではありません。
やはり経済の動向に注目し続けることが必要でしょう。