エスティマの燃費はどれくらい?歴史や魅力を解説
トヨタ自動車から「エスティマ」というミニバンが発売されていたことをご存知でしょうか。
初代エスティマは、1990年「天才タマゴ」という印象的なキャッチフレーズで発表され、日本だけでなく世界各地で販売が開始されました。
3代目まで開発・販売されていましたが、2019年に販売終了となっています。
本記事では、歴代エスティマの歴史や魅力、また燃費について解説していきます。
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INDEX
エスティマの概要
エスティマは、初代から3代目まですべてのモデルに「タマゴ型」と呼ばれる独特な丸いボディデザインが採用され、広々として室内空間を実現しているのが特徴です。
なお、エスティマは2019年に販売を終了しているため、現在は中古車しか購入できません。
ここでは歴代のエスティマの概要についてご紹介します。
初代エスティマ(TCR10/11/20/21)
初代エスティマは、「天才タマゴ」というキャッチフレーズで1990年5月に発売された独創性に富んだモデルです。
通常、ボディ前方のボンネット内に収納されるエンジンを、車体の中央床下に傾斜させて搭載する「スラントミッドシップアンダーフロアエンジン・レイアウト」を採用しています。
2WD(後輪駆動)と4WD仕様が用意されています。
エンジンは直列4気筒の2.4Lのみの設定で、日本だけでなく北米やヨーロッパでも発売されました。
メーカー | トヨタ自動車 |
車名 | エスティマ |
ボディタイプ | ミニバン |
ドア数 | 4 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,750×1,800×1,780 |
車両重量(kg) | 1,770 |
総排気量(cc) | 2,438 |
使用燃料 | 無鉛ガソリン |
燃料タンク(L) | 75 |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 4速オートマチック |
カラー(全5種) | ホワイトパールマイカ ダークブルーイッシュグレーマイカ シルバーメタリック スーパーレッドマイカ ダークターコイズマイカ |
※紹介グレードは「G」2WD仕様
2代目エスティマ(ACR30/40•MCR30/40•AHR10)
2000年1月11日に2代目エスティマが発売されました。
2代目から、一般的なフロントエンジンレイアウトに変更され、エンジンは車体前方に搭載されるようになりました。
エンジンは3Lと2.4Lのモデルとハイブリッドモデルが設定されています。
駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WDが展開されています。
このモデルはミニバンブームに乗って大ヒットしました。
メーカー | トヨタ自動車 |
車名 | エスティマ |
ボディタイプ | ミニバン |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,750×1,790×1,770 |
車両重量(kg) | 1730 |
総排気量(cc) | 2,362 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 70 |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | 4速オートマチック |
カラー(全9種) | ホワイトパールマイカ シルバーメタリック ブルーブラックマイカ カラークリアー スーパーレッドマイカ ボルドーマイカ シャンパンメタリック ダークグリーンマイカ ダークブルーマイカメタリック グレーイッシュブルーメタリック |
※紹介グレードはエスティマL 2.4L「G」7人乗り2WD仕様
3代目エスティマ(ACR50/GSR50•AHR20)
3代目エスティマは、2006年1月から2019年まで10年以上も生産された超ロングライフモデルです。
発売当初の仕様とモデルライフの後半では、外観だけでなくさまざまな変更が加えられています。
初期は3.5Lと2.4Lエンジンが発売され、トランスミッションはそれぞれ6速オートマチックとCVTでした。
後のマイナーチェンジではスペアタイヤからパンク修理キットへの変更や、2016年のマイナーチェンジでは本革仕様の導入、3.5Lエンジンの廃止、トヨタセーフティセンスの全車標準装備などの変更がありました。
メーカー | トヨタ自動車 |
車名 | エスティマ |
ボディタイプ | ミニバン |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,795×1,800×1,730 |
車両重量(kg) | 1760 |
総排気量(cc) | 2,362 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 65 |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | 6速オートマチック |
カラー(全8種) | ホワイトパールクリスタルシャイン シルバーメタリック ミディアムシルバーメタリック ブラック ダークレッドマイカメタリック シルキーゴールドマイカメタリック ダークブルーマイカ ライトブルーマイカメタリック |
※紹介グレードはエスティマ 2.4L「G」7人乗り2WD仕様 2006年仕様
エスティマの燃費性能
エスティマとエスティマハイブリッドの燃費性能について解説します。燃費性能は、走り方や車の状態によって変化します。ここでは「e燃費」の実燃費情報とカタログ燃費を比較しました。
駆動方式 | グレード | カタログ燃費 JC08モード (km/L) | 実燃費 (km/L) |
4WD | AERAS ハイブリッド | 17.0〜18.0 | 12.97 |
4WD | AERAS ガソリン | 11.2 | 9.93 |
2WD | ガソリン | 11.4〜11.6 | 9.49 |
ハイブリッドモデルはカタログ燃費と実燃費の差が大きくなっています。また、実燃費は2WDよりも4WDの方がわずかに上回っていますが、これらのデータは気温や積載量、走行速度によって変化します。
エスティマとの燃費比較
ここではエスティマと他メーカーの車の燃費を比較してご紹介します。
5代目オデッセイ
今回比較した各車のグレードは以下のとおりです。
- ホンダ 5代目オデッセイ(RC4):HYBRID/ABSOLUTE Honda SENSING/2WD
- トヨタ3代目エスティマハイブリッド(AHR20W):AERAS PREMIUM/2WD
車名 | JC08モード(km/L) |
オデッセイ | 24.4 |
エスティマハイブリッド | 18.0 |
※参考元:トヨタ自動車|旧車カタログダウンロード|エスティマ
ハイブリッドモデル同士で比較すると、設計の新しいオデッセイの方が6.4km/Lも低燃費であることがわかりました。
セレナ
今回比較した各車のグレードは以下のとおりです。
- 日産4代目セレナ(C26):20X S-HYBRID/2WD
- トヨタ3代目エスティマハイブリッド(AHR20W):AERAS PREMIUM/2WD
- トヨタ3代目エスティマ(ACR50W):AERAS SMART/2WD
車名 | JC08モード(km/L) |
セレナ | 15.2 |
エスティマハイブリッド | 18.0 |
エスティマ | 11.4 |
※参考元:トヨタ自動車|旧車カタログダウンロード|エスティマ
生産が終了している4代目セレナは大半のグレードがスマートシンプルハイブリッドを採用しています。そのため比較するエスティマはハイブリッドとガソリンの2モデルで比較しました。
エスティマはハイブリッドではセレナより優れていますが、ガソリンモデルではセレナの方が低燃費です。
エスティマの魅力
ここでは、エスティマの3つの魅力をご紹介します。
他にはないタマゴ型デザイン
初代から引き継がれるタマゴ型デザインは、エスティマの大きな特徴です。
最近では攻撃的なフロントフェイスのミニバンが多いため、エスティマの世界観に魅力を感じる人は購入しても後悔しないでしょう。
ちょうどよいサイズ
エスティマはミニバンでありながら、全高が1,730〜1,760mmに抑えられており、駐車場の全高に制限のある人に適したサイズ設定です。
ただし、室内高も低めになってしまうため、気になる方は事前に室内高をよく確認しましょう。
基本設計の古さを補う後期モデル
後期モデルでは衝突被害軽減ブレーキであるトヨタセーフティセンスやLEDライト、さらに走行性能を高める改良サスペンション、パフォーマンスダンパーの採用など大幅な改良が施されています。
エスティマの設計や装備の古さが気になるという人は、2016年6月のマイナーチェンジ以降の後期モデルを選択しましょう。
まとめ
トヨタ自動車が製造・販売するエスティマは、タマゴ形デザインの独自性が魅力のミニバンです。
3代目まで製造・販売されましたが2019年に生産終了となってしまいました。
2代目からはハイブリッドモデルが追加されています。中古車市場では、良質な車両が高値で取引されているところからも人気がうかがえます。
設計の古さはあるものの、マイナーチェンジでは大幅に改良されて商品力が向上しています。燃費性能も比較のうえ、中古車での購入を検討してはいかがでしょうか。
画像出典元:トヨタ自動車株式会社