新型ステップワゴンは原点回帰!?初代ステップワゴンの特徴や魅力をおさらい
2022年の5月。ホンダの人気ミニバンである「ステップワゴン」がおよそ7年ぶりにモデルチェンジを行いました。
新型ステップワゴンは「AIR」「SPADA」「SPADA MIREMIUM LINE」という3つのタイプに分かれています。
なかでも「AIR」は、初代ステップワゴンを彷彿とさせるシンプルかつ骨太なデザインが採用されています。
今回は、原点回帰ということで初代ステップワゴンの魅力を徹底解説していきます。
新型ステップワゴンとの比較もしているため、ぜひ最後までご覧ください。
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INDEX
初代ステップワゴンの魅力
初代ステップワゴンは1996年に発売されました。
現行モデルまでの間、実に5回ものフルモデルチェンジが行われています。
マイナーチェンジでいえばそれ以上です。
フルモデルチェンジで、内装や外装はがらりと変わってきていますが、全体的なコンセプトは一貫性を持っています。そのコンセプトとは「家族みんなの使い勝手を優先した設計」。
これらを重視して作成されているのが、ホンダのステップワゴンなのです。
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初代ステップワゴンの特徴
初代ステップワゴンはクリエイティブムーバー(生活創造車)の第2弾として発売されました(第1弾はオデッセイ)。
クリエイティブムーバーとは、当時流行っていたRV(レクリエーショナル・ビークル)のシリーズとしてまとめられています。RVとは、SUVやステーションワゴン、ミニバンなどの「屋外レジャー向けの乗用車」などを当時の日本では指していました。
つまり、初代ステップワゴンは当時でいうところの「屋外レジャー向け乗用車」という扱いで販売されていたのです。
初代ステップワゴンのデザインは?新型にも受け継がれている点とは
初代ステップワゴンは、どちらかといえばデザイン重視ではなくコスト面を重視して設計されています。
たとえば、モールディングと呼ばれる車の部品。樹脂やメッキが塗装されており、車の保護や装飾に使用されることがほとんどです。
場合によっては装飾として扱われるモールディングですが、初代ステップワゴンでは機能性を重視し、樹脂製の無塗装で設計されています。
また、 リアウィンドウは換気ができる程度しか開かず、スライドドアは左側のみなど、徹底的にコストを抑えた構造となっています。
新型ステップワゴンと初代の共通点とは?
新型ステップワゴン「AIR」の後方デザインを見てみましょう。
「リアコンビネーションランプ」と呼ばれるものが、初代を彷彿とさせる縦仕様となっています。
リアコンビネーションランプとは、ブレーキランプやウインカーランプなどがまとまったパーツのことです。
ブレーキやウインカーを出した際に光る、後ろのランプを指します。
初代ステップワゴンのボディサイズは?
直線を基調としたデザインの初代ステップワゴンは、華美な装飾もなく、そのシンプルさを売りにしていました。
全幅が1,695mmで全高が1,830〜1,845mmでしたが、全幅よりも全高の数値のほうが大きい寸法は、当時ワンボックス車以外では異例でした。
初代ステップワゴン | 新型ステップワゴン「AIR」 | |
全長 | 4,605mm | 4,800mm |
全幅 | 1,695mm | 1,750mm |
全高 | 1,830〜1,845mm | 1,840mm |
重量 | 1,410〜1,530kg | 1,710~1,840kg |
初代と新型を比較してみると、全体的なサイズは大きくなっているものの、全高に関してはそこまでの違いはないことがうかがえます。
歴代ステップワゴンの燃費性能について
1996年に発売された初代ステップワゴンから、2022年1月に登場した新型ステップワゴンまでで5回モデルチェンジを行っています。
今回は歴代ステップワゴンの燃費を比べ、新型ステップワゴンが登場するまでにどのような変化があったのかをみていきます。
【初代ステップワゴン】1996〜2001年
燃費:10.6〜11.2km/L(10・15モード)
この時期は、従来の燃費測定方法が定まっていませんでした。
現在は「WLTCモード」という測定方法で燃費を測りますが、当時は「10・15モード」という測定方法でした。
従来のカタログに表記されており、まずエンジンが暖まった状態からのスタートで最高速度70km/hにおいて緩やかな減加速で測定していたものです。
2009年10月1日以降に発売された車には、10・15モードとは異なる「JC08モード」燃費の表示が義務付けられ、すでに販売中の国産車および、輸入車に関しては2014年まで10・15モードからJC08モードへの移行期間が設けられています。
現在では主に「WLTCモード」で測定されています。
【2代目ステップワゴン】2001〜2005年
燃費:11.8〜13.2km/L(10・15モード)
【3代目ステップワゴン】2005〜2009年
燃費:12.2~13.2km/L(10・15モード)
【4代目ステップワゴン】2009〜2015年
燃費:14.8〜15.0km/L(JC08モード)
【5代目ステップワゴン】2015〜2021年
燃費:13.0〜13.6km/L(WLTCモード)
【6代目ステップワゴン】2022年〜
燃費:12.9〜13.9km/L(WLTCモード)
歴代ステップワゴンの燃費を並べてみました。
こうしてみると、4代目の燃費が一番よさそうにみえます。
しかし、注目していただきたいのが燃費測定のモードが異なる点です。
最近はWLTCモードが主流です。
WLTCモードとは、車の燃費を測る際の国際的な基準のことです。
燃費は乗り方などによって変化します。
かつては日本独自の「JC08モード」が使われていましたが、実燃費より2割程度数値が高く測定される傾向にあり、信憑性に欠けていました。
そのため、より実用的な燃費(実燃費)に近い数値を出すために作られたのがこの「WLTCモード」なのです。
WLTCモードは市街地や郊外、高速道路という、実際に車を走らせることの多いケースごとにモードを分けて測定しているのが特徴です。
さいごに
今回は原点回帰ということで、初代ステップワゴンの解説を行いました。
ステップワゴンが初めて登場したのは1996年。現行モデルが登場した2022年までに5回のモデルチェンジが行われました。
新型ステップワゴンは初代を彷彿とさせるデザインも一部取り入れています。
5回のモデルチェンジと、それ以上のマイナーチェンジを行なってもなお、ホンダがステップワゴンを出し続ける理由には、やはりその人気の高さがあるでしょう。
ステップワゴンは、モデルチェンジを経るごとに外装や内装、サイズなどさまざまなところが変化しています。しかし、そんな中唯一「家族みんなの使い勝手を優先した設計」というコンセプトだけは変わらず設定されています。
この点が、ステップワゴンが長く愛されている理由なのかもしれません。