日産ワンエイティー(180SX)とは?魅力や中古車の相場について解説

ワンエイティー(180SX)とは、1989年から日産が製造・販売していたスポーツカーです。

発売されてから30年以上経った現在でも一定数の根強いファンがいます。

リトラクタブルヘッドランプと傾斜角が強いノーズからリアデッキまで続く、空気抵抗の少ない滑らかなボディが特徴です。

1998年まで基本設計を変更せずに生産され続け、当時の若者に影響を与えた一台であるといわれています。

今回は、ワンエイティーがどのような車なのか、概要・魅力・中古車市場などの面から解説します。

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日産ワンエイティーの概要

日産180SX Back

ワンエイティーは日産自動車が製造・販売していたコンパクトスポーツカーであり、かっこいいクーペボディや力強い走りが人気のポイントです。

ここでは、ワンエイティーの特徴について詳しく解説します。

ワンエイティーの特徴

ワンエイティーは1989年~1998年まで販売されていたコンパクトサイズのスポーツカーです。

5ナンバーで取り回しがよいボディサイズであることや、ファストバックFRスポーツカーであり走行性能が高いことから、走り好きのドライバーから支持されていました

誕生した背景としては、同時期に発売されたS13型シルビアの北米モデルがベースとなり、逆輸入して国内向けに仕上げられたのが経緯です。

エンジン・プラットフォーム・トランスミッションなどの基本的な構造はS13型シルビアと同じであるものの、足回りのみワンエイティー用に調節されています。

そのほか、ワンエイティーの特徴としては3ドアハッチバッククーペである点や、ボディ表面の突起や段差を減らした空気抵抗が少ない設計である点なども挙げられます。

なお、ワンエイティーのカタログ燃費は、グレードやモデルによっても異なりますが8.1km/L~11km/L程度です。
燃費性能よりも走りの楽しさを追求しているタイプの車であったといえるでしょう。

ワンエイティーの名前の由来は排気量の1,800ccからきていますが、モデルチェンジで2,000ccになっても名前は変わりませんでした。

現在でも日産自動車の名車として語り継がれている一台といえるでしょう。

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日産ワンエイティーのモデルについて

日産180SX インパネ

ワンエイティーは前期・中期・後期と3つの世代に分けられます。

前期は1989~1991年、中期は1991~1996年、後期は199年~1998年です。

それぞれの時期でどのような特徴があったのか解説します。

前期モデル

前期モデルは、1,800㏄ターボエンジンを搭載しているコンパクトスポーツカーとして1989年に発売開始されました。

ターボモデルのみ販売されていたことから、スポーツ性の高いモデルとして位置づけられていました。

リトラクタブルヘッドランプ・大型バンパー・大型のハッチバックドアを持ち、前席シートがヘッドレスト一体型のスポーツ仕様になっている部分が特徴です。

グレードは簡易装備の標準的なタイプⅠと、パワーウィンドウ・オーディオなどが装備された上級なタイプⅡの2タイプです。

中期モデル

1991年にはマイナーチェンジが行われ、中期モデルとして排気量を2,000㏄へグレードアップしたモデルが販売され始めました。

前期モデルで特徴的だったフロントバンパーのデザインが屈伸され、よりスタイリッシュなデザインになりました。

中期のマイナーチェンジではインテリアにも、ハンドルにエアバッグが装備されたり、座席のシートが調節式になったりなどの細かい変更が加えられています。

なお、中期のグレードは、1991年~1994年と1994年~1996年で異なります。

1991年~1994年までは前期モデルのグレード展開にタイプⅢが足された仕様であったものの、1994年~1996年ではタイプR・タイプXを基本としたグレードが展開されました。

エンジンの出力が向上したことと、1993年に販売されたS14型シルビアの評判が思いのほかよくなかったことなどが理由で、中期モデルは人気が高まりました

なお、前期モデルからの主な仕様変更点は以下の通りです。

  • ABSの装備
  • リアブレーキの容量アップ
  • ドライブシャフトの仕様変更
  • デファレンシャルギアの仕様変更
  • タイヤ幅の変更

後期モデル

1996年に登場した後期モデルはワンエイティーの最終型となるモデルです。

仕様面については中期型から大きな変更点はありませんが、外観やインテリアなどが変更されています。

例えば、フロントバンパーやウィンカーのデザインが更新されたり、ヘッドレスト分離型のシートが採用されたりなどが挙げられます。

そのほか、新しくタイプG・タイプSという自然吸気エンジン(NA)を搭載したグレードも展開されました。

日産ワンエイティーの魅力

日産180SX シート

ワンエイティーは、手頃な価格・サイズのスポーツカーであったことから、車好きの若者を中心に人気が出ました。

硬派な走りをイメージさせる、スタイリッシュな外観デザインを採用していたことも人気の理由の一つです。

リトラクタブルヘッドランプやハッチバックが特徴的で、フェラーリを連想させるようなデザインになっています。

なお、ターボ車であるためチューニングパーツが豊富であり、カスタマイズを楽しめる点も魅力といえるでしょう。

日産ワンエイティーの中古車相場

2023年8月現在では、中古車販売店によると約139~550万円が相場です。

車の状態やグレードによっては、発売当時の新車販売価格を超える価格の約200~270万円以上で販売されていることもあります。

スポーツカーとして愛され、カスタマイズして乗車していた人も多いことから、走行距離や改造具合によって価格に幅があります

購入後にすぐ修理が必要という状況にならないためには、事前に実物を確認するとよいでしょう。

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中古車価格が高いワンエイティーの特徴

中古車であっても高く評価される車には特徴があります。

ここでは、中古車価格が高くなるワンエイティーの特徴について解説します。

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メンテナンスが行き届いている

細かくメンテナンスされている車ほど価格が高くなりやすいです。

例えば、法定1年点検・車検・定期的なオイル交換などが挙げられます。

走行性を保つメンテナンスは車を長く乗るために重要です。

なお、内装・外装も小まめにお手入れすることできれいな状態を維持できるため、査定時に高い評価を得られやすくなります。

修復歴がない

どれだけメンテナンスやお手入れを欠かさないようにしても、修復歴が1回でもあると買取価格が下がる可能性があります。

基本的に中古車市場では、交通事故や災害などの要因で修復歴・事故歴があると査定時のマイナス評価につながることが多いです。

過去に交換または修復されていると事故車とみなされるパーツは日本自動車査定協会によって定められています。

主なパーツは以下の通りです。

  • サイドバンパー
  • クロスメンバー
  • インサイドパネル
  • ピラー
  • ダッシュパネル
  • ルーフパネル
  • フロア
  • トランクフロア

過度にカスタムされていない車

チューニングパーツが豊富でカスタムしやすい車であることから、中古市場にあるワンエイティーは改造済みのものが多くなっています。

標準仕様のものが少ないことから、改造されていないワンエイティーの希少性は高くなり、価格も上がるでしょう。

中古でワンエイティーを購入したい人のなかには、ドリフトしやすいようにチューニングされたものを選びたい人もいるかもしれません。

しかし、購入後もできるだけ長く乗車するのが目的の場合は、過度にカスタムされた車は避けた方がよいでしょう。

チューニングされたワンエイティーに乗りたい場合は、パワーの出力を向上させたものではなく、エンジンを補強するカスタムがされているものを選ぶことをおすすめします。

まとめ

今回は、ワンエイティーがどのような車なのか、特徴・魅力・中古車市場の状況などについて解説しました。

スタイリッシュなデザインに高出力のターボエンジンを搭載した個性的な車であるため、販売が終了して約30年経った現在まで走り好きのドライバーから高い人気を誇っています。

中古車市場においてワンエイティーは、グレードや状態によっては高額で販売されていることもあります。

なお、ワンエイティーの買取を検討している場合、少しでも高額査定したいのであればできる限り外観・内装をきれいに保つようにしましょう

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