日産セレナの自動運転技術「プロパイロット2.0」とは
日産セレナの自動運転技術「プロパイロット2.0」とは、ナビ連動走行システムによって高速道路走行中のハンズフリー走行や追い越し・追い抜きの支援を行う技術です。
この記事では、自動運転技術や日産セレナについて詳しく紹介します。
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INDEX
自動運転とは
自動運転とは、ドライバーの操作を必要とせず、自動走行が可能になる運転システムのことです。
車に搭載されたセンサーやカメラが周辺のデータを集めて解析し、システムが自動的に運転操作を行います。
また、自動運転が用いられる乗り物は車だけに限りません。
船舶や飛行機などの乗り物全般への導入が想定されており、今後もさらなる進化が見込まれています。
自動運転技術の主な目的は、交通事故の予防です。
交通事故の多くは人為的なミスによるものとされているため、自動運転の導入によって未然に事故を防ぐ効果が期待されています。
また、高齢者や障がい者など、運転が困難な人へのサポートにも役立てられます。
他には、物流業界における運転手不足問題の解消にも寄与するでしょう。
なお、国土交通省では自動運転の技術レベルを1~5までに分類しています。
レベル5に達した場合、運転手による操作は必要なくなり、事前に設定した目的地へと自動で安全に連れて行ってくれるようになります。
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日産セレナの概要
続いて、日産セレナの概要について紹介します。
広さと収納力を備えたミニバン
日産自動車が製造・販売しているセレナは、ミニバンクラスの中でも随一の広々とした車内空間を誇る車です。
1列目から3列目まで全座席にゆったり座れるスペシャルシートに搭載しており、快適な移動時間を提供してくれます。全方位の視界が広く、運転しやすいのも嬉しいポイントです。
高い収納力があり、使い勝手がよいところもセレナの魅力として挙げられます。
広いラゲッジ空間を備え、3列目のシートを収納すれば26インチの自転車も積載可能です。自転車の前輪はセカンドシートの横スライドで固定できるため、安全に走行できます。
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快適な走行性能
セレナは、高い安定性と滑らかな走行性能を備えているのも大きな特徴です。
高性能サスペンションによって車体の傾きを軽減しているため、急なカーブもスムーズに走り抜けられるでしょう。
横風によるふらつきを抑え、風が強い日も安全に走れるところも魅力です。
さらに、遮音・吸音材を拡大することで静かな走りを実現しています。
また、セレナはあらゆる角度から車酔いについて研究し、快適な走行時間を実現してくれることでも有名です。
頭部の揺れを抑えるフロントシートや、長時間の走行でも快適な座り心地を叶えるゼログラビティシートなど、さまざまな面に機能性を持たせることで車酔いによる影響を軽減してくれます。
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日産 セレナ
メーカー | 日産 |
車名 | セレナ |
ボディタイプ | ミニバン |
ドア数 | 5ドア |
全長×全幅×全高(mm) | 4,765×1,715×1,885 |
車両重量(kg) | 1,850 |
総排気量(cc) | 1,433 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 52 |
駆動方式 | 2WD |
カラー(全13種) | ターコイズブルー/スーパーブラック 2トーン 利休-リキュウ-/スーパーブラック 2トーン カーディナルレッド/スーパーブラック 2トーン プリズムホワイト/スーパーブラック 2トーン ターコイズブルー 利休-リキュウ- プリズムホワイト インペリアルアンバー ダイヤモンドブラック カーディナルレッド ダークメタルグレー ブリリアントシルバー アズライトブルー |
紹介グレードは「e-POWER LUXION (2WD)」
日産セレナの自動運転技術「プロパイロット2.0」
ここからは、セレナの自動運転技術「プロパイロット2.0」について紹介します。
目的地までの高速道路での走行をサポート
プロパイロット2.0は、ナビで目的地を設定すると、高速道路に入ったときにナビ連動走行がスタートする自動運転システムです。
ナビ連動走行が可能になると、ディスプレイ表示と音で運転手に通知が届きます。
なお、運転手が手動スイッチでナビ連動走行を開始した場合は、あらかじめ定めた上限速度を元に、前を走る車と一定の車間を保ちながら走行支援を行うのが基本です。
ルート上にある高速道路の出口に近づくと、運転手に対してディスプレイ表示と音の通知が届きます。
その後、連絡路に入るとナビ連動走行は終了します。
状況に応じてハンズオフが可能
同一車線の走行時には、運転手が常に前方に注意を払い、車や道路、交通の状況に応じてすぐにハンドル操作ができる状態にあれば、ハンズオフ走行が可能です。
ハンズオフとは「手放し」を意味する言葉であり、上記の条件を満たしている場合に限りハンドルから手を離してもよいとされています。
ハンドル操作を自動運転に任せることで、走行時の疲労軽減などに繋げられるでしょう。
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追い越しや車線変更も支援
追い越しや車線変更の支援を行うのもプロパイロット2.0の特徴です。
運転手が設定した速度より遅いスピードで前方の車が走っている場合は、「追い越し可能」とシステムが判断したタイミングでディスプレイ表示と音で運転手に追い越しの提案を行います。
ハンドルに搭載されたスイッチで運転手が提案を承認すると、車線を変更し、追い越しを開始します。
前方車の追い越し後、車線変更を行うタイミングはシステムが判断するため、同様の操作によって車線変更が可能です。
また、運転手が自分の意思で車線を変えたいときは、ハンドルの方向指示器を操作すると、システムが車線変更可能と判断した際に車線の変更が行われます。
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ナビ連動走行を実現する技術
プロパイロット2.0のナビ連動走行を実現する技術の1つとして挙げられるのが、3D高精度地図データです。
高速道路の形状を細かくデータ化したもので、レーンの区分線情報や案内標識、速度標識などの情報を含んでいます。
これにより、カメラで見える範囲より先の勾配や曲率といった道路形状を先読みし、滑らかな速度制御などを行えるようになるのが特徴です。
なお、3D高精度地図データには、GNSS(GPSに代表される全地球測位衛星システム)による位置情報を使用しています。
通常のGNSSの場合、位置制度に10〜15mの誤差が出ますが、高度な技術により走行レーンに至るまで正確な特定が可能です。
他には、車両の周囲にある360度のセンシングによって、周辺の車両や白線、標識の検知が行われます。
インテリジェント インターフェースでは、周囲や道路の状況、制御の状態をリアルタイムで通知し、車線変更のタイミングを判断します。
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まとめ
自動運転は、交通事故の予防や物流の人手不足の解消など、さまざまな社会問題を解決するために欠かせない技術として注目されています。
現在もさまざまなメーカーが自動運転技術を搭載した車の開発を手がけていますが、日産自動車もそのうちの1つです。
日産セレナのプロパイロット2.0は、高速道路走行中のナビ連動走行システムによってハンズフリー走行や追い越し・車線変更支援を行います。
高度な技術により安全な走行を可能にし、運転手の負担を軽減してくれるでしょう。
画像出典元:日産自動車株式会社