スイフトRSの5MTとCVTを比較!特徴や性能を解説
スズキが製造・販売しているコンパクトカーの「スイフト」には、スポーティーな走りを楽しめる「RS」というグレードがあります。トランスミッションは5MTとCVTが用意されていますが、どちらを選ぶべきか悩む人もいるのではないでしょうか。
この記事では、スイフトRSの5MTとCVTを比較し、それぞれの特徴や性能を解説します。
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INDEX
スイフトRSの概要
スイフトRSは、欧州の道路で走ることを想定して設計されています。
外観や内装から、そのスポーティーさが伝わってくるようです。
また、スイフトRSは軽量・高剛性なボディに欧州で磨き込んだ足回りを合わせることで、高い走行性能を誇ります。先進安全装備の充実により、安心して運転することもできるでしょう。
5MTとCVTの比較に入る前に、スイフトRSの走行性能とデザインについて少し解説していきます。
軽量・高剛性なプラットフォームと、欧州チューニングされた足回り
スイフトRSは軽量化と高剛性を両立したプラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用しています。
ボディの広範囲に高張力鋼板を使用し、合理的な構造の滑らかな骨格を効率よく繋げることで車の基本性能を高めています。
また、欧州の高速道路や山道を実際に走って開発した足回りにより、路面にしっかりと追従した軽快なコーナリングが可能です。
スズキセーフティーサポートが事故を予防
スイフトRSは、スズキの予防安全技術「スズキセーフティーサポート」を標準装備しています。以下で主なスズキセーフティーサポートの機能を紹介します。
フロントグリルのレッドラインが目を引く外観
スイフトRSのフロントグリルに注目してみてください。
中央に引かれたレッドラインはレーシングカーのようなリアフォグランプも相まって、洗練されたデザインを想起させます。
曲線的なボディと合わせて、とても存在感と個性に溢れたデザインといえるでしょう。
高機能かつデザイン性の高いディスプレイ
無駄を削いだ盤面、細かく刻まれた目盛り、水温計や燃料計も配置することで視認性の高さも保ちつつ洗練されたデザインに仕上げられています。
スイフトRS専用チューニングの足回り
スイフトRS専用に調節された足回りが、速度域の高い欧州の道路環境に対応する、直進安定性としっかり感のある乗り心地を実現します。
スイフトRS用の足回りのセッティングは以下の通りです。
- 欧州チューニング サスペンション
車の上下動を抑制することで車をコントロールしやすくなっています。 - 欧州チューニング タイヤ
剛性を高めたタイヤにより、応答性の高い操舵と高い路面追従性を実現しています。 - 欧州チューニング 電動パワーステアリングコントローラー
直進安定性と操舵感の高さを感じられる、手応えのあるハンドリングが特徴です。
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スイフトRSの5MTとCVTの違いとは?
ここでは、スイフトRSの5MTとCVTにはどのような違いがあるのかについて解説していきます。
グレード | RS2WD・5MT | RS2WD・CVT |
全長 | 3,855mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 1,500mm | |
車両重量 | 870kg | 900kg |
燃料消費率 WLTCモード | 21.8km/L | 20.0km/L |
市街地モード | 17.3km/L | 14.8km/L |
郊外モード | 22.8km/L | 21.0km/L |
高速道路モード | 23.7km/L | 22.7km/L |
上記表をみてわかる通り、5MTとCVTのサイズによる違いはありません。今回割愛しましたが、室内寸法にも違いはありません。
違いがみられるのは車両重量と燃費です。
一般的にATよりはMTが、MTよりはCVTの方が燃費がいいとされていますがスイフトRSはその限りではありません。
スイフトRS|5MTの特徴
MT(マニュアル車)は速度に合わせて自分で運転中にギアの選択、変更を行う車のことです。
スイフトRSのようにMTの前に数字が書いてあることがありますが、これは段数を表します。
つまり、スイフトRSの場合ギアが5段階あるというわけです。
スイフトRSの5MTはギアの抵抗や振動が少なく、軽いという特徴があります。
そのため、ストレスなく操作ができるでしょう。
ギアの抵抗の削減、低振動により静粛性にも優れています。
スイフトRS|CVTの特徴
スイフトRSのCVTは副変速機構を備えています。
CVTとは無断変速機を意味し、ギアのあるATやMTと異なり歯車以外の機構で滑らかに変速する特徴があります。
今回搭載されている副変速機構は「変速領域を大きくとることができない(結果として燃費向上の打ち止めになってしまう)」という特徴を解消するためのものです。
エンジンルームが狭いとCVTに関する機能を小さくせざるを得ず、それが変速領域の狭さに直結しています。エンジンルームの狭さはどうしようもできないため、そういったコンパクトカーや軽自動車用に開発されたのです。
スイフトRSのCVT加速は低中速域では力強く、高速域では伸びやかなのが特徴です。
CVTは4WDも選択できる
5MTは2WDのみ選択可能ですが、CVTは4WDも選択できるのが特徴です。4WDは運転席に加えて助手席にもシートヒーターが装備され、ヒーテッドドアミラーも追加装着されるため、雪道のドライブに向いています。
CVT(4WD)の燃料消費率はWLTCモードで18.8km/Lと、2WDと比べてやや落ちます。これは4WDの車両重量が970kgで、5MTの870kg・CVT(2WD)の900kgより重いためです。
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スイフトRS、中でも特に5MTがおすすめな人とは?
これまで解説したスイフトRSの5MTとCVTの特徴や性能を踏まえた上で、5MTがどのような人に向いているのか説明します。
運転を純粋に楽しみたい人
スイフトRSの5MTをおすすめするのは、シフトレバーとクラッチの操作で車と対話するのが好きな人です。
操る喜びがあってきびきび走るスイフトRSは、まさに運転好きの人向けの車といえるでしょう。
燃費が良いコンパクトカーを求めている人
燃費性能の高いコンパクトカーに乗りたいと思っている人にも、スイフトRSの5MTをおすすめします。
スイフトRS|5MTのカタログ燃費は21.8km/Lとされています。
一方、スイフトのマイルドハイブリッドである「ハイブリッドRS(CVTのみの展開)」というグレードのカタログ燃費は21.0km/Lです。
スイフトRS|5MTはハイブリッド RSよりも燃費性能に優れています。
スイフトの中で一番燃費が良いスイフトRSの5MTも、狙い目ではないでしょうか。
ただし、実燃費ではなくあくまでもカタログ燃費である点は注意しましょう。
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MTを運転する際に気を付けたいポイントとは?
スイフトRSの5MTを運転する際は、どのような点に気をつけるべきでしょうか?そのポイントについて以下で説明します。
坂道発進に気を遣う
5MTには、坂道発進に便利なヒルホールドコントロールがありません。
MT車の教習で坂道発進は難しいと感じた人は多いのではないでしょうか。
坂道発進が苦手な人は、この点に留意しましょう。
後退時に衝突被害軽減ブレーキが作動しない
リアのパーキングセンサーには対応しているものの、後退時の衝突被害軽減ブレーキに対応していないのが惜しい点です。
オプションで全方位モニター用カメラを付けられるため、後退時のサポートが欲しい人は装着することをおすすめします。
まとめ
この記事では、スイフトRSの5MTとCVTそれぞれの特徴や性能について解説しました。
スイフトRSは洗練された内外装が目を引き、剛性が高く軽量なボディに欧州で鍛えられた足回りを組み合わせています。直進安定性やコーナリングに優れたしなやかな乗り味に、スズキセーフティサポートによる安心が加わった優秀なコンパクトカーです。
スイフトRSの5MTとCVTのどちらを選ぶかは、車に対してどのような目的で利用するのかによって決めると良いでしょう。