人気の中古車の相場をご紹介!中古車の選び方や注意点についても解説
中古車で購入したい車種やモデルがある場合、事前に販売相場を把握しておくことは重要です。
販売相場を知らなければ、その価格が高いのか、安いのかを判断することができず損をしてしまう可能性があります。
今回は中古車の車種別の相場や、探し方、金額以外に確認すべきポイントなどを解説します。
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INDEX
中古車市場の最新動向とは
比較的安定した価格帯で販売されていた日本の中古車市場ですが、中古車オークションサイトの「USS」のデータによると、2022年2月時点で国内取引された中古車の平均落札価格が2000年以降で初めて100万円を超えました。
その後100万円を切りましたが、2022年6月以降、10月まで継続して100万円を超えた状況が続いています。
中古車価格が高騰した理由としては、コロナウィルスやウクライナ侵攻によって生産・物流が滞り、新車が供給されるライン全体に遅れが生じたことが挙げられます。
新車の納期が遅れることにより、高年式で低走行距離の中古車へと需要が移行しました。
また、北米市場における日本車の人気の高まりも価格高騰の理由の一つです。
主にアメリカやカナダなどで、1990年~2000年代初頭までのハイパフォーマンスモデルの人気が高まっています。
この人気は若い世代だけではなく、高収入層や社会的地位の高い層などでも日本車のスポーツモデルが人気で、車によってはオークションサイトで高額取引が行われています。
関連記事:なぜ中古車が高騰するのか?その理由と今後の見通しを解説
中古車の車種別の相場を紹介
ここでは「ミニバン」「SUV」「セダン」「軽自動車」に焦点を当てて、人気車の中古車相場をご紹介していきます。
各人気車は中古車情報サイト「車選びドットコム」の2022年9月現在の人気ランキングをもとに選定してご紹介します。
人気車の中古車価格はどの程度なのか把握しておきましょう。
※価格相場は「車選びドットコム」のデータを参照。
人気のミニバン|トヨタ ヴォクシー
トヨタが販売するヴォクシーは、ファミリーカーとして人気のミドルサイズのミニバンです。
広々とした室内と運転のしやすさから家族での長距離移動やドライブに向いています。
発売当初は5ナンバーモデルと3ナンバーから選べましたが、現行モデルにあたる4代目は全て3ナンバーとなっています。
平均車両価格 | 最安価格 | 最高価格 |
約1,980,000円 | 約90,000円 | 約4,900,000円 |
※グレードやオプション・年式・走行距離によって異なります。
※2022年9月時点の情報
関連記事:ヴォクシー(VOXY)の燃費はどれくらい?カタログ燃費や実燃費を比較して解説!
人気のSUV|日産 エクストレイル
エクストレイルは日産が製造・販売を行っているミドルサイズのSUVです。
アウトドアに適した車であり、20〜30代の若者をターゲットとして2000年に登場しました。
悪路などの走破性に優れているだけでなく、スタイリッシュなデザインであることからアウトドアにも街乗りにも適した車です。
4代目にあたる現行モデルは日産のハイブリッドシステム「e-POWER」が全グレードに搭載されています。
平均車両価格 | 最安価格 | 最高価格 |
約1,850,000円 | 約200,000円 | 約4,600,000円 |
※グレードやオプション・年式・走行距離によって異なります。
※2022年9月時点の情報
関連記事:エクストレイルのサイズを他の車と比較!走行性や安全性についても解説
人気のセダン|レクサス IS250
IS250は、トヨタ自動車が展開する高級ブランドのレクサスが販売していたセダンです。
初代のレクサスISは「トヨタ アルテッツァ」の後継モデルとして登場。
IS250は、ベーシックグレードとなる標準仕様車、スポーティな走りができる「version S」、最上級仕様である「version L」の3つを設定しており、AWDが選択可能な点も魅力的です。
平均車両価格 | 最安価格 | 最高価格 |
約1,180,000円 | 約130,000円 | 約3,060,000円 |
※グレードやオプション・年式・走行距離によって異なります。
※2022年9月時点の情報
人気の軽自動車|ダイハツ タントカスタム
タントカスタムは、ダイハツが製造・販売するハイトワゴンタイプの軽自動車です。
2003年に登場しており、現行モデルは4代目にあたります。
タントカスタムは特に子育て世代のファミリーにおすすめの車です。
可愛らしいデザインに加えて開口口が広いため、荷物を積みやすく、実用性が高い軽自動車といえます。
平均車両価格 | 最安価格 | 最高価格 |
約1,060,000円 | 約28,000円 | 約25,000,000円 |
※グレードやオプション・年式・走行距離によって異なります。
※2022年9月時点の情報
関連記事:タントのグレードや機能は?カーリースでのメリット・デメリットも紹介【ファンクロス】
実際に中古車を探す際の注意点
ここからは、実際に中古車を探す場合の注意点やチェックポイントをご紹介します。
中古車探しの注意点
中古車選びにおいて大切なポイントは、目的を明確にすることです。
例えば「家族でアウトドアをしたい」「通学・通勤の送迎用として日常的に使いたい」など、車をどのような用途で使用するか明確にしてから選ぶようにしましょう。
その上で、収入に応じて予算の目安を設定します。
収入に見合わない中古車を購入してしまうと、予算オーバーとなり家計が逼迫し、生活が困窮してしまう可能性があります。
諸費用も含めた総支払額を事前にチェック
中古車販売サイトや販売店で表示されている車体価格には、諸経費が含まれていない可能性があります。
車体価格が安い場合でも、法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、印紙代)や諸費用を含んだ最終的な支払金額がいくらになるのかをしっかりと確認するようにしましょう。
中古車の種類をチェック
中古車の種類には大きく分けて4つのタイプがあります。
それぞれの特徴を把握し、目的や予算に合わせて中古車を選ぶようにしましょう。
登録(届出)済未使用車 | 新車登録済で走行距離が100km以下、メーカーの新車保証が十分に残っている状態の車。 新車同様の仕様も多いが、中古車の中でも価格は高め。 |
修復歴車 | 公取協(自動車公正取引協議会)において定義された部分が修理・交換されている車。 または、オークション市場が独自に規定した部分が修理されている車のこと。 比較的価格は安いものが多い。 |
並行輸入車 | 正規代理店を通さずに、輸入販売店などが独自に仕入れている車。 日本にはない車種やグレードが見つかる可能性もある。 |
認定中古車 | 国内正規ディーラーや、中古車専門の販売店が、品質のよさをアピールするために整備基準を独自に設定して認定された車。 整備内容は業者によってさまざまだが、保証が充実しているものもあり、品質が安定している。 |
修復歴や整備以外にも走行距離を確認しましょう。
いくらきれいに整備されていたとしても、走行距離が多いものは、エンジンやその他の機能が酷使されている可能性があるため、購入後の故障や不具合のリスクが高まります。
また、気に入った車があればできる限り実際に店舗に行って、試乗をしてみることをおすすめします。
サイトやカタログの写真ではきれいに見えていたものの、実際に見てみるとイメージと異なったということを防げます。
関連記事:走行距離で見る中古車の選び方を解説
金額以外でチェックすべき5つのポイントとは?
ここからは、中古車を購入する際に金額以外でチェックすべきポイントをご紹介します。
走行距離
中古車を選ぶ際に、走行距離は重要な要素です。
一般的には、走行距離が短いほど車の状態が良く価格が高くなり、逆に走行距離が長いほど価格が安くなります。
中古車の価格は3万km、5万km、10万kmなどの大台に乗ると急激に下落する傾向にあります。
特に、走行距離が10万kmを超えると故障のリスクが高まるため、購入を検討する際には注意が必要です。
ただし、10万kmを超える車であっても、修復歴がなければ問題なく走行可能な車も多くあります。
走行距離に関して、価格よりも車の状態や外観の新しさを重視するなら3万km~7万km、価格重視なら8万km~12万km程度を目安にすると良いでしょう。
なお、3万km未満の車はほとんどが3年以内の新しい車で、市場にはほとんど出回りません。
出たとしても、新車と同程度の価格であることが一般的なので、価格を抑えるために中古車を選択される方にとって、メリットは小さい可能性があります。
年式
年式も走行距離同様に重要です。
一般的に中古車選びでは、低年式車ほど走行距離が長く、劣化が進んでいる傾向があります。
また、複数のオーナーが乗った車は傷みやすいため、「ワンオーナー車」を優先してチェックしましょう。
4~6年落ちのワンオーナー車は状態が良く、価格も安く購入できるケースが多いです。
反対にレンタカー上がりなどの車は、年式や走行距離の割に比較的安く購入できるケースがあります。
状態の良さやデザイン性を重視するなら、6年落ち程度までを目安にすると良いでしょう。
価格を重視するなら、7~12年落ち程度までを目安にすると良いでしょう。
外装と内装の状態
外装や内装の状態については、おそらく多くの方が気にする項目だと思います。
中古車である以上、外装や内装には、少なからず傷や凹み、色あせ、汚れなどの劣化が見られます。
販売の段階で一部の修復はされるものの、細かい傷や凹みは放置されることもあります。
購入後に気が付くこともあるため、気になる方は購入前にしっかりとチェックしておくと良いでしょう。
装備の動作状況
中古車を購入する際には、装備が正常に動作するかも重要なポイントです。
最近では、インターネットや店舗に在庫を置いていないなど、現物を見ずに中古車を購入するケースも増えてきています。
そのような場合には、試乗や現車確認ができないため、装備の動作については、担当者や出品者に入念に確認することが懸命です。
具体的にはワイパーやウィンカー、パワーステアリング、パワーウィンドウ、ライト類などをチェックし、動作不良がないか確認しましょう。
また、車内装備も重要で、エアコンやカーナビ、カーオーディオ、バックカメラ、ETC、電動スライドドア、サンルーフなどの動作を確認しましょう。
また、納車時に査定内容との違いがないか確認することも重要です。
車検の残期間
車検が切れている中古車を購入する場合、名義変更前に車検を通す必要があります。
また、車検期間が残っているケースもありますが、車検の残り期間には注意が必要です。
車検費用は、おおむね5〜10万円程度です。
車検切れが近い場合、すぐに追加費用がかかることになるため、購入費用を抑えることも検討する必要があります。
なお、中古車の車検の有無については、①「車検整備付」②「車検整備別」③「車検整備無」の3つのパターンがあります。
手間と費用を考えると①→②→③の順におすすめです。
新車と中古車のどちらがよい?
新車と中古車のどちらを購入するのかを迷っている人は、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
中古車は車体価格が低い傾向にあるため、初期費用を抑えたい方におすすめです。
車体価格以外にも、購入時は税金などを含む法定費用や手数料を支払う必要がありますが、それらを合計しても新車よりはコストを抑えられる可能性が高いでしょう。
一方、最新の機能や外観、内装においても自分好みにこだわって選びたい人には新車がおすすめです。
新車であればオプションで付けられる機能なども自分の希望通りにカスタマイズできるため、自分だけの車がほしい人にも最適です。
しかし、オプションを付けることで価格は高くなる傾向があるため、改めて自分の収入を確認し、無理のない予算の範囲で選ぶようにしましょう。
関連記事:新車と中古車、コスパがよいのは?それぞれの特徴を徹底比較!
まとめ
中古車の相場は高騰が続いていますが、それでも新車よりは初期費用を抑えられる点が中古車の魅力です。
中古車の購入を検討する際は、車の状態や走行距離のチェックを忘れずに自分の使用用途や目的にあった中古車を探してみましょう。