車検は1ヶ月前がベスト?車検を受けるタイミングについて解説

一般的に、車検は1ヶ月前に受けるのがよいといわれています。

しかし、その理由が分からない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、車検を1ヶ月前に受けるメリット・デメリット、車検を受ける最適なタイミングについて紹介します。

また、必要書類や費用を抑えるコツ、お店の選び方も併せて解説するので、車検時期が近づいている方は参考にしてみてください。

関連記事:車検を早く受けると損?切れてしまったら?対処方法と車検の適切なタイミングを解説

車検を受ける時期は1ヶ月前が適切なのか?

車検は1ヶ月前がベスト

基本的に車検はいつでも受けられます。
車検満了日の1ヶ月前や2ヶ月前、極端にいえば半年前に受けたとしても、問題はありません

車検を受けられない時期は法律で定められていないのです。

そのような中で車検満了日の1ヶ月前から準備を始めるのがよい理由は、手間がかかるためです。

必要な書類を準備したり、見積もりの手配をしたりと、車検満了日ギリギリに準備を始め、万が一満了日までに車検が行えなかった場合、車検が完了するまでその車には乗れないという不都合が生じます。

関連記事:車検にかかる日数はどれくらい?車検での検査項目や流れも紹介

避けた方がよい月

次の月は、新生活の開始月だったり企業の中間決算期などが重なり予約が殺到することが予想されます。

  • 3月
  • 4月
  • 9月

この時期はしっかりと1ヶ月前に車検が受けられるように早めに予約を済ませておくとよいでしょう。

車検満了日までの日数によって損をする?

車検は満了日までの1ヶ月以内に行うのが理想的です。
理由は、「次の車検満了日が変わらない」ためです。

車検満了日から1ヶ月前~車検満了日の間であれば、いつ車検を受けても次の車検満了日は2年後の同日に設定されるのです。

たとえば、2022年6月15日が車検満了日の場合。
2022年5月15日~6月15日の間に車検を受けると、次回の車検満了日は2年後の2024年6月15日となります。

一方で、車検満了日から1ヶ月と1日以上前の2022年5月14日などに車検を受けると、2024年5月14日が車検満了日に設定されるため、1ヶ月半ほど有効期限が少なくなるのです。

しかし、事情があって1ヶ月以上前に車検を受けたいケースもあるでしょう。その場合は「指定自動車整備事業所(指定工場)」の利用がおすすめです。

ディーラーや1日車検を行う車検専門店の多くは指定工場に該当し、車検に合格する車検合格の仮ステッカー(保安基準適合標章)が発行されます。仮ステッカーの有効期限は15日間です。

車検満了日の1ヶ月前と仮ステッカーの期限が切れる日を合算することで、15日+1ヶ月で最大45日前から車検が受けられることになります

関連記事:車検の当日持ち込みは可能?当日車検のメリット・デメリットを紹介

車検が切れたらどうする?

日常的に車に乗らない人や、週末のみ利用する人の場合は「気付いたら車検の有効期限が過ぎていた」ということも珍しくありません。

車検が切れた車でも再び車検を受けることは可能ですが、車検切れの車で公道を走ることはできません

そのため、車検切れの車を車検に出すには仮ナンバーを申請するか、あるいはレッカー車を手配して運輸支局や車検工場に持ち込む必要があります。

仮ナンバーとは

仮ナンバーとは、車検切れの車を一時的に公道を走れるようにするためのものです。
赤い斜線が引かれたナンバープレートを見たことはありませんか。あれが「仮ナンバー」です。

仮ナンバーを申請して許可が得られれば車検切れの車でも公道の走行はできますが、利用できる期間と運行経路が限定されます

仮ナンバーは市区町村の窓口で手続きをすれば発行してもらえます。

また、自賠責保険が切れていたら再度加入する必要があります。
自賠責保険がない状態で公道を走ることも法に違反しているためです。

一方、レッカー車を利用するのもひとつの手段ですが、レッカー代が高額になる場合があります。

関連記事:車のナンバー変更前に確認!変更手続きの流れと必要なものを紹介

車検切れの車で公道を走ると?

車検切れの車で公道を走行すると法律違反となります。違反した場合、下記の罰則が科せられます。

  • 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 違反点数6点
  • 30日間の免許停止

自賠責保険も一緒に切れていたとなると、罰則は重くなります。

もし、過去に免許停止のような行政処分を2回以上受けている場合は期限なく免許取消処分になってしまいます。
車検切れの車は、必ずそのまま運転しないよう気を付けましょう。

また、車検が切れてしまった際の詳細は下記の関連記事をご参照ください。

関連記事:車検が切れたらどうなる?罰則内容や切れた場合の対処方法を解説

車検を受けるときの必要書類

車検を受ける際には以下の書類を準備しておきましょう。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 使用者の身分証明書

車検証・自賠責保険証明書

車検証と自賠責保険証明書は、車に乗る際に携帯が義務付けられている書類です。必ず車内に積んでおきましょう。積んでいない状態で公道を走ると50万円以下の罰金が科せられます。
万が一紛失している場合は、再発行の手続きが必要です。

関連記事:車検証の電子化にともない値上げ?値下げじゃないの!?

自動車税納税証明書

2015年4月から納税確認の電子化が開始されたため、自動車税納税証明書に関しては「自動車税を滞納していない」「納税から2週間以上経過している」という条件を満たしていれば、用意しなくとも問題ありません。

ただし、軽自動車税については電子化に対応していませんので、車検の際には準備が必要です。

必要書類を紛失してしまった場合の対処法

万が一、車検に必要な書類を紛失してしまった場合には、再発行手続きが必要です。
ただし、再発行の手続き先は書類ごとに異なりますので、注意が必要です。

車検証は、運輸局や運輸支局で再発行します。

自賠責保険証明書は加入している保険会社にて再発行できますので、自分が加入している会社の連絡先を控えておきましょう。

自動車税・軽自動車税納税証明書は、毎年5月頃に振込用紙が送られてきます。
コンビニなどで納税すると振込用紙の右側の半券が納税証明書になるので、車検までなくさないように保管しましょう。

紛失した場合は自動車税事務所で再発行の手続きをしてください。

車検を依頼する業者の選び方

車検を受け付けている業者は主に、ディーラー・ガソリンスタンド・カー用品店などがあります。
いざ車検を受けるとなると、どの業者へ依頼しようか迷うこともあるでしょう。

ここでは車検業者を選ぶときのポイントを紹介します。

品質・サービス内容で選ぶ

より安心して車検を受けたい場合は、品質とサービスを重視して選ぶことも大切です。

サービスの内容は業者によって異なりますが、割引サービス・代車無料サービス・アフターサービスなど、さまざまなものがあります。

ディーラー

ディーラーの場合、自社が取り扱う車に関する専門知識が豊富なため、高いレベルの整備が期待できます。
技術面で信頼できる業者を選びたい場合にディーラーが選ばれる傾向にあります。

車検専門店は整備士が多く在籍しており、サービスの質が比較的均一なことがメリットです。
早期予約やクーポン割引など、車検専門店ならではのサービスも受けられるでしょう。

ガソリンスタンド・カー用品店

カー用品店は車検限定の特典を用意しているケースが多く、代車サービスやポイントカード会員限定の割引が受けられます。
ガソリンスタンドでは、給油割引や洗車サービスなどを行っている場合があります。

まずは、普段利用している店舗に相談してみるとよいでしょう。

業者ごとの見積もりを比較して選ぶ

車検費用は以下の3つに分けられます。

  • 法定費用
  • 車検基本料金
  • 整備費用

このうち、法定費用はどの業者でも同じ金額です。
しかし、車検基本料金と整備費用は業者によって異なるため、少しでも車検費用を抑えたい場合は基本料金と部品交換代金が安い業者を選びましょう。

ディーラー

ディーラー車検の場合は、そのメーカーの車種に特化している上に販売員全員のスキルが一定の基準以上のものなので整備が手厚いという特徴があります。

また、部品交換において純正品を使用するといったところも特徴のひとつでしょう。

ですが、このために費用がやや高い傾向にあります
費用が高くても質の高い安定した対応をしてもらいたいと考えるのであれば、ディーラーに頼むのがおすすめだといえます。

ガソリンスタンド・カー用品店

ガソリンスタンド・カー用品店での車検の場合は、車検費用が比較的安価に設定されていることが多いです。

急いで車検を受ける必要がないのであれば、複数の業者に見積もりを依頼し、比較しながら選ぶことがおすすめです。

自分に合った業者に依頼することで、納得のできる料金・内容の整備が受けられるでしょう。

関連記事:車検はどこが安い?業者別の相場や特徴、安く抑える方法を解説!

車検のスピード感で選ぶ

車検を早く終わらせたい場合は、車検が完了するまでのスピード感も重要なポイントでしょう。

作業員の人数や部品の在庫状況、指定工場であるかどうかによっても車検にかかる日数は異なります。

また、細部まで点検する業者もあれば、チェックが必要な範囲のみに限定して点検する業者もあるなど、かかる日数に影響する要因はさまざまです。

関連記事:車検に必要な時間はどれくらい?時間を短縮するポイントを紹介

ディーラー

ディーラーの多くは指定工場での車検となるため、車検日数は1~2日程度が目安です。
車検専門店も同じく指定工場で行うため1~2日程度かかるのですが、中には1日車検をサービスのメインとしている業者も存在します。

ガソリンスタンド・カー用品店

カー用品店も指定工場であれば1日程度で車検が終わりますが、認定工場の場合だと数日かかるかもしれないと想定しておきましょう。

ガソリンスタンドの車検のスピードは店舗によって大きく変わります。
指定工場で国家整備士が在中している店舗であれば早く終わります。

しかし、整備工場を持っていない店舗だと数日かかる場合があります。

頼むところに関係なく、見積もり依頼時に日数も確認しておいた方が確実で安心でしょう

まとめ

車検はいつでも受けられますが、車検満了日の1ヶ月前から行うのが理想です。

早すぎると車検の有効期限が通常より短くなったり、車検満了月がズレたりするため注意が必要です。
よりお得なタイミング、もしくは損をしないタイミングを車検を受ける際は見極めましょう。

また、自分に合った車検業者を選ぶためにも、1ヶ月以上前から複数の業者から見積もりを取るなどの準備をすることをおすすめします。

車検が近づいている方は、ぜひこの記事を参考にし、車検の準備を進めてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

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