法定点検とは?車検との違いや検査項目を解説!
自動車は2年に1度(初回は登録から3年)、車検を受けなければなりません。
しかし、車の検査は車検だけでなく、12ヶ月に1度の「法定点検」も受けなければならないことは忘れられがちです。
今回は、法定点検と車検の違い、検査項目の内容などについて解説します。
車検との目的や内容の違いを理解して、忘れず受けるようにしましょう。
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INDEX
法定点検と車検の違い
法定点検と車検は、どちらも車の安全性や性能を維持するために必要な検査や整備ですが、目的や内容が異なります。
法定点検は「車が安全に走行できる状態にあるかどうかを確認するための点検」で、車検は「車が道路運送車両法に定められた保安基準に適合しているかを確認するための検査」です。
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法定点検(12ヶ月点検)の検査項目
自家用車の場合、法定点検には26項目の12ヶ月点検と56項目の24ヶ月点検がありますが、24ヶ月点検は通常、車検と同時に行われるので、あまり気にしたことのない方が多いかもしれません。
12ヶ月点検の項目は以下のとおりです。
車内点検
- ブレーキ・ペダル
- パーキング・ブレーキレバー(ペダル)
- クラッチ・ペダル
ブレーキ・ペダル
ブレーキペダルの点検は、ペダルをいっぱいに踏み込んだとき、フワフワと柔らかい感じがするとブレーキ液が漏れている疑いがあります。
ブレーキの効き具合以外にも、ブレーキペダルの遊びや踏み込んだときの床板とのすき間などをチェックします。
パーキング・ブレーキレバー(ペダル)
主に引きしろ(踏みしろ)と呼ばれるものを点検します。パーキング・ブレーキレバー(ペダル)をいっぱいに引いた(踏んだ)時のノッチ数が適正かどうかです。
また、踏んだ時の遊びがどのくらいなのかも検査します。クラッチ・ペダルも同様です。
エンジンルーム点検
- エンジンオイル
- 冷却水の量や状態
- バッテリーの状態
- 点火装置
- 排気ガスの色、CO、HC濃度
- エア・クリーナ・エレメントの状態
- パワー・ステアリング
エンジンオイル
量や状態を検査します。オイル交換を定期的に行なっていれば問題はないでしょう。
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点火装置
点火プラグの状態、点火時期、ディストリビュータのキャップの状態などを検査します。
パワー・ステアリング
ベルトの緩み及び損傷を点検することで、未然に事故を防ぎます。
下まわり点検
- ブレーキマスタ・シリンダ
- ホイール・シリンダ
- ディスク・キャリパ
- トランスミッション
- プロペラ・シャフト
- ドライブ・シャフト
どれもあまり聞き馴染みのない単語ですが、主に液漏れを点検します。
外まわり・足まわり点検
- タイヤ
- スペアタイヤの空気圧、ナット・ボルトの緩み
- サスペンション、ステアリング
- ブレーキ
タイヤ
空気圧、亀裂、損傷、溝の深さ、偏摩耗など全般を検査します。
検査というよりは、安全のためにも定期的な空気圧の調整が必要です。
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サスペンション、ステアリング
各部品の緩み、損傷の点検を行います。
ブレーキ
ディスクやパッドとのすき間、パッドの摩耗などの基本的な点検から、ドラムやライニングとのすき間、シュー摺動部分、ライニング摩耗などのやや難しい点検まで行います。
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ホイール
ナット・ボルトの緩み、亀裂、損傷などです。交換が必要な場合も出てきます。
24ヶ月点検で追加される項目
24ヶ月点検では30項目追加され、合計56項目の箇所が見られます。
追加されるのは以下のような項目です。
- 車内点検
- ステアリングホイールのガタ
- ステアリングホイールの異音
- エアコンの吹き出し口から異臭
- エアコンの効き具合
- エンジンルーム点検
- エンジンの異音
- エンジンの振動
- エンジンの排気ガスの色
- エンジンの排気ガスの臭い
- エンジンの冷却水の温度
- エンジンの冷却水の漏れ
- エンジンのオイル漏れ
- エンジンの燃焼室の異常
- 下まわり点検
- サスペンションの異音
- サスペンションの振動
- サスペンションの異常
- サスペンションの漏れ
- サスペンションの破損
- マフラーの異音
- マフラーの振動
- マフラーの異常
- マフラーの漏れ
- マフラーの破損
- ホイールの異音
- ホイールの振動
- ホイールの異常
- ホイールの漏れ
- ホイールの破損
- 外まわり・足まわり点検
- ブレーキの異音
- ブレーキの振動
- ブレーキの異常
- ブレーキの漏れ
- ブレーキの破損
- サスペンションの異音
- サスペンションの振動
- サスペンションの異常
- サスペンションの漏れ
- サスペンションの破損
法定点検は、車の安全性や性能を維持するために必要な検査ですので必ず受けなければなりません。
車検の検査項目
車検の主な検査項目は、法定点検の項目に加えて、灯火類や排出ガス、ブレーキの性能など、より細かな項目が含まれています。
このように、法定点検と車検は、目的や内容が異なるため、両方をきちんと受けることが大切です。
罰則の有無
法定点検は義務付けられているものの、罰則はありません。
一方で、車検は義務付けられているだけでなく、車検を受けなかった場合は、その車で公道を走行すると道路交通法に基づき罰則が科せられます。
罰則の内容は、以下のとおりです。
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 違反点数6点(30日間の免許停止)
車検は、車の安全性や性能を維持するために必要な検査です。
法定点検と車検は、どちらも車の安全性や性能を維持するために重要な点検整備ですが、その目的や内容には違いがあります。
まとめ
車検には罰則がありますが、法定点検には罰則がありません。
しかし、受ける項目自体は重要な部品やパーツが多く、重大な事故を防ぐために必要な項目と言えます。
決して忘れないようにして、安全な車体を保ちましょう。