走行距離課税とは?若者の車離れが加速する?どういうメリットがあるの?

自動車の所有者には「自動車税」という税金が課せられます。

現在自動車の所有者は、排気量応じて毎年決まっている税額を支払っていますが、2022年10月に新たに「走行距離税」の検討が開始されました

「走行距離税」という考え方は海外では導入されている国もあるようですが、この発表がなされた当初、日本では困惑の声が多数挙げられていました。

今回は、そんな走行距離税について、その議論が起こった背景や導入されるとどうなるのかについて解説します。

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走行距離税とは

走行距離税とは、2022年から政府が導入の検討を進めた新たな課税方式です

どんな背景から議論が起き、いつから導入されるのかについて説明します。

走行距離税導入の背景

現状の自動車税では、自動車の排気量に応じて納税額を決めます。

近年、ハイブリッドカー、電気自動車などの低燃費の環境に優しい車の普及、カーシェアリングの大衆化などにより、自動車による税収が少なくなったことが挙げられます。

2018年ごろから検討が開始されていましたが、2022年段階では経済の停滞期であるにも関わらず導入に触れられたため、多くの動揺や一部では怒りの声も上がっていました。

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走行距離課税はいつから始まる?

2018年ごろから検討が開始されていたとされますが、2022年10月末の議院予算委員会にて財務大臣が「走行距離課税はひとつの考え方である」と述べたことで波紋が広がりました。

様々な議論を呼ぶ「走行距離税」という課税方式ですが、2023年の11月末現時点でも検討段階であり、導入するかどうかについても発表されていません。

走行距離課税の明確な時期は依然として不明ですが、2030年ごろに導入されるのではないかと噂されています

その根拠としては、経済産業省による「カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が挙げられます。

この取り組みの中で、「2035年までに新車販売される乗用車を、すべて電気自動車とする」という目標が掲げれています。

そのため2035年までには導入したいのではないか、という推測があります。

走行距離課税のメリットはあるの?

現段階で考えられる範囲ではありますが、一応以下のようなメリットは考えられます。

走行距離が短ければ税金は安くなる可能性がある

走行距離課税が導入されれば、現在のような排気量に応じた自動車税は廃止されるでしょう。

そのため、場合によっては排気量の多い自動車を購入しても、税金が安く抑えられる可能性があります

大きな買い物である自動車を頻繁に買い替えることは難しいですが、良いタイミングで自動車の買い替えができれば節税対策は可能かもしれません。

また走行距離が元々短い人にとっては、税金が安くなる可能性があるため、メリットを感じられることもあるでしょう。

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中古車価格の高騰を抑えられる可能性がある

中古車の価格が高騰しており、中には新車を超える値が付いていることもあるようです。

しかし、走行距離課税が導入されれば、中古車は買った時点で走行距離が付いているので、最初から税金が高くなりそうです。

そうなると、中古車のニーズが弱まり、価格高騰を抑えられるかもしれません

ただし、税金がかかりますので、高度な計算が求められるかもしれません。

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走行距離課税導入の障壁

走行距離課税は2018年から検討をされており、他国での導入事例はあるもののいつから導入するか?どんな課税方式になるのか?ということはまだ明確になっていません。

ここでは日本で走行距離課税を導入する際の障壁となっていることを解説します

自動車の所有が必須な地方住民の負担が大きい

交通網が都市と比べて整っていない地方では、自動車を持っていないと通勤や買い物など日常生活に支障が出る場合が多々あります。

走行距離税が導入されると、日常的に自動車を使用し走行距離が長くなる地方民の負担が増えることは避けれらません。

自動車は重要なライフラインとなっている地方の農村部や山間部には、高齢者も多く住んでいます。

地方と都市の賃金格差もある中、走行距離税は大きな負担を強いることになり、ますます都市との乖離を生むことにつながるでしょう。

運送業界・交通業界への影響が大きい

長距離をトラックで運ぶ運送業界、バスやタクシーなど1台で相当な距離を運転する交通業界は大きな打撃を受けるでしょう。

高い自動車税を支払うために、今後送料や交通費が高くなることも考えられます

また走行距離によって税額が変わるため、複数台の自動車を所有する運送・交通業界の会社にとっては、税額の計算も煩雑になることでしょう。

走行距離を正確に測ることが難しい

走行距離による課税では、走行距離を正確に測らないと不公平が生まれてしまいます。

走行距離を正確に測るには、メーターやGPSによる計測が考えられます。

メーターでは距離を改ざんされないようにすることに配慮せねばなりません。

またGPSによる追跡は個人情報漏洩のリスクを考慮せねばならず、技術的・コスト的に非常に難しい課題と言えるでしょう。

自動車の税金に対する国民の声

自動車の税金に対して、現在でも「高すぎる!」と感じている人やエコカー減税の恩恵を受けている人、立場によって賛否両論あります。

走行距離課税の導入に関して、どのような声があるかを紹介します

EV、ハイブリッドにしたのに税金がかかる

脱炭素、カーボンニュートラル、SDGs、パリ協定など、環境に配慮した取り組みに関心が集まっています。

その上で、EVやプラグインハイブリッドなど、ガソリンを減らそうと買い替えた方々にとってはメリットが一瞬で取り消された気持ちでしょう

また現在エコカー減税などの恩恵を受けている人にとっては、走行距離という平等な指標での課税に変わることで、税金が高くつく場合もあり、デメリットになってしまいます。

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重すぎる車の維持費

自動車の維持費が高すぎて、若い世代に車を持てない方々が多くいます。

走行距離課税は「若者の車離れ」に拍車をかけてしまうでしょうか?

「たまにしか乗らないけど、かっこいい車を持ちたい」という人の中には、税金が少なく済むため維持費が昔ほどかからなくなると考える人もいるかもしれません。

また複数台自動車を所有するコレクターのような人にとってはメリットも大きい課税方式になるでしょう。

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まとめ

2018年から導入が検討され、2023年になっても導入時期や方法が明確になっていない走行距離税ですが、自動車の所有者にとっては気になる話題です。

現在税額が比較的少ない軽自動車を所有している人でも、走行距離が長いと税金が高くなります。

どのような課税方式になるかはまだわかりませんが、自動車の購入の際にはこれまで以上に維持費に考慮した車えらびをしたいものです。

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