ホンダ N-VAN e:2024年春販売 三菱と共にEV展開を本格スタート
9月28日ホンダは新型軽商用EV「N-VAN e:(エヌバン イー)」の情報を公開しました。
また、10月12日には三菱商事とEV普及拡大を見据えた新事業創出の覚書を締結しました。
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INDEX
ホンダと三菱のEV普及拡大
今後、両社の強みを活かしたサステナブルなビジネスモデルの構築に向けて、EVおよびその車載バッテリーを通じたユーザーの利用価値向上を目指し、以下の事業化を協議していくとのことです。
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バッテリーのライフタイムマネジメント事業
ホンダから2024年以降販売開始予定の軽EVに搭載されるバッテリーを対象とした、バッテリーのモニタリング機能を高度化します。
現状は、乗り終えた車はスクラップにするか海外への輸出が多い状態ですが、バッテリーを車載用から定置用への転用を行い、バッテリー資源の有効活用、車両ユーザーの経済的負担の軽減を通じて、ライフタイムマネジメントにより、バッテリーの価値を最大化します。
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スマート充電・V2Gを通じたエネルギーマネジメント事業
スマート充電とは、電力の需給に合わせEVの充電タイミングを自動制御する仕組みのことです。
V2G(Vehicle to Grid)とは、電力網からEVへの充電だけでなく、EVから電力網に供給する技術のことです。
この電力の先進制御技術により、電気代の低減などの車両ユーザーの経済的メリットを生み出します。
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N-VAN e:
ホンダは「2050年にカーボンニュートラルの実現」に向け、日本国内の四輪車販売において、2030年にハイブリッド車を含めて100%電動車とすることを目指しており、環境負荷低減の観点で企業からも電動化に対するニーズが非常に高いことから、軽商用車であるN-VANを皮切りにEV展開を本格スタートさせることで販売が開始されます。
デザイン
エクステリアは現行モデルのN-VANとあまり変わりませんが、ホンダの廃棄バンパーをリサイクルした「バンパーリサイクル材」をフロントグリルなどに使用し、循環型社会への姿勢を示しています。
インテリアは、収納、エアコン操作部やシフトポジションスイッチなどの機能をドライバー席側に集中配置するなど、利便性を向上させています。
また、助手席側のセンターピラーをなくした大開口部により、横からも大小さまざまな荷物の積み降ろしがしやすくなっています。
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運転しやすい、疲れにくい、安心できるクルマ
EVならではのスムーズな走りだし、低重心化による走行安定性、低振動、低騒音によりガソリン車に比べ走行時や停車中の音を軽減し、静かに移動・配送できます。
ブレーキ操作に対しては、リニアに反応する電動サーボブレーキを軽商用バンとしては初採用し、減速時に安心感のあるブレーキフィールを感じられ、スムーズなブレーキの掛かり方で、車内の積載物を荷崩れさせづらいコントロール性を実現しました。
また、積載時及び降坂時の走行性能に配慮し、ブレーキディスクローターのサイズアップや、Dレンジと比べて減速度を大きくするBレンジを設定しています。
このように、商用車に必要とされる「運転しやすい、疲れにくい、安心できるクルマ」と掲げています。
航続距離210km以上を目標に開発
電動アクスルの小型化、大容量かつ薄型化したバッテリーの採用、高電圧部品の集中配置により、商用車に必要な荷室空間と実用航続距離を確保し、配送業務に十分対応する航続距離としてWLTCモードで210km以上を目標に開発しています。
充電では、より短時間で充電が可能な6.0kW出力の普通充電器に対応します。
充電時間は約5時間と、夜間に充電を行えば翌日はフル充電の状態で使用を開始することができます。
また、充電時の使い勝手を考慮し、車両の前部に充電リッドを配置することで、充電・給電時にも充電コードなどを気にせずに、車の乗り降りやドアの開閉をすることが可能です。
「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を使用すれば、N-VAN e:のバッテリーで合計1500Wまでの電化製品を使用することが可能となり、停電時や災害時にも簡単に電気を取り出すことができます。
安全機能
先進の安全運転支援機能を全タイプに標準装備(Honda SENSINGはグレードによって標準装備)し、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備することで、安心・安全を提供します。
Honda CONNECT(ホンダ コネクト)
スマートフォンに入れたHondaリモート操作アプリにより、以下の設定を遠隔で行うことができます。
これらの機能を活用することで、快適な移動と電気代の抑制、航続距離を最大化します。
お出かけ前タイマー設定
アプリでお出かけ時間をタイマー設定することで、設定時間に合わせて車内の温度を快適にしておくことができます。
外気温が低い冬場でもバッテリーが温まった状態で走行できるため、航続距離の最大化に貢献します。
充電待機時間設定
バッテリーの充電時間帯を曜日単位で設定でき、電気代の高い時間帯を避けた充電設定ができます。
最大電流量設定
充電時の電流量の最大値を設定することで、ご家庭や事業所で電力会社との契約容量を超えないように充電することが可能です。
最大充電量設定
車を長期間使用しないときなど、充電量の上限を80%~100%の間で設定可能です。バッテリーの負担を抑え、性能劣化を抑制します。
外部給電下限SOC(残充電量:state of charge)設定
アウトドアやレジャーなどで電化製品を使用した際に、あらかじめ設定した残充電量になると自動で給電を停止し、給電による電気の使い過ぎを防ぎます。
JAPAN MOBILITY SHOW 2023で展示
東京ビックサイトにて開催されるJAPAN MOBILITY SHOW 2023(プレスデー:10月25日~26日、一般公開日:10月28日~11月5日)のホンダブースでプロトタイプ車両の展示が予定されています。
ぜひ実車を見てみてはいかがでしょうか。
画像出典元:本田技研工業株式会社