中古ハイブリッド車はやめたほうがいい?購入時の注意点や失敗事例を解説
車の購入を考えている人の中には、中古のハイブリッド車を検討している人もいるでしょう。
しかし、中古でも大丈夫なのか心配な人もいるのではないでしょうか。
本記事では中古のハイブリッド車はやめたほうがいいと言われる理由と、選ぶ際の注意点を紹介します。
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ハイブリッド車の中古購入が避けられている理由
ハイブリッド車は販売されている多くの車の中でも強い人気を誇る車種の一つです。
しかし、そんなハイブリッド車を中古で購入するのはできるだけ避けた方が良いと言われています。
考えられる理由としては、下記の5つです。
- メーカー保証が切れている可能性がある
- ガソリン車より修理費が高い場合がある
- 駆動用バッテリーの交換費用が高い
- バッテリーが経年や走行で劣化する
- 修復歴のある車や水没車の可能性がある
ネット上でよく見られる意見ですが、一部はハイブリッド車に限った話ではないのが事実です。
中古車を購入する時点で相応のリスクがあることは承知しておきましょう。
駆動用バッテリーの交換費用が高いのはハイブリッド車の特徴ですが、中古車の選び方でそのリスクをできるだけ回避することも可能です。
これについては、後述の「中古ハイブリッド車選びのポイント」にて詳しく解説します。
メーカー保証が切れている可能性がある
メーカー保証とは、定められた期間内に車が故障した場合に無料で修理してもらえる保証のことです(修理をしてもらうためには一定の条件をクリアしておく必要があります)。
メーカー保証は多くの場合、その保証期間は3〜5年程度に設定されています。
そのため、もし6年落ちなどの中古車を購入するとメーカー保証が切れており、保証が受けられない場合があります。
メーカー保証を受けたい場合は、各メーカーの保証期間を確認し、かつ年式が新しく走行距離の短いモデルを選ぶことでリスクを最小限に抑えるのが良いでしょう。
ガソリン車より修理費が高い場合がある
ハイブリッド車はガソリン車に比べて多くの電装部品が使われており、故障した際の修理費用が高いケースがあります。
電気システムで稼働しているハイブリッド車は、衝撃にも弱いため、部品が劣化している中古車や修理歴がある中古車は、購入後に故障のリスクが上がるのです。
駆動用バッテリーの交換費用が高い
ハイブリッド車の駆動用バッテリーは、修理や交換に高い費用がかかります。
最近では値下がりしているバッテリーもありますが、ひと昔前の駆動用バッテリーでは20万円以上するものもあります。
駆動用バッテリーは、高電圧の大容量バッテリーとなっており、高性能で蓄電性能が高いため、費用は高くなるので注意しましょう。
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バッテリーが経年や走行で劣化する
駆動用バッテリーは蓄電・放電を繰り返すため、月日が経つにつれて劣化していきます。
バッテリーが劣化すると蓄電容量が減り、ガソリンエンジンをアシストする時間が短くなり、その分燃費が悪くなります。
関連記事:SUVハイブリッドの燃費はいい?燃費のよさが魅力のSUVハイブリッドを紹介
修復歴のある車や水没車の可能性がある
可能性としては限りなく低いですが、悪質な中古車販売店はその車の修復歴などを隠して販売していることがあります。
多くはない事例ですが、万が一のことを考えて信頼度の高いお店を選んだ方が良いでしょう。
全国的に展開している中古車販売のチェーン店や、修復歴を公開している販売店、一般社団法人自動車公正取引協議会(公取協)に加盟している店などは、社会的に信頼があるためおすすめです。
中古のハイブリッド車を購入した失敗事例とは?
中古のハイブリッド車は、新車よりも低価格で購入できることやエコカー減税などの税優遇を受けられるなどのメリットがありますが、購入後に後悔しないためにも過去実際に起こったトラブルを紹介します。
メーカー保証が切れている事例
中古車購入時走行距離が1万㎞以内のため購入を決めたものの、メーカー保証の期間を過ぎていた事例です。
多くの場合、新車登録から5年以上経つと車の修理はメーカー保証の対象外となります。
実際にトヨタのハイブリッド車では、駆動用バッテリーの保証期間を「新車から5年間または10万km走行時点のいずれかの早い方まで」と決められています。
駆動用バッテリーは、経年劣化で交換が必要となりますが、交換には数十万円など多額の費用がかかります。
中古のハイブリッド車を購入する際は、思わぬ出費を避けるためにも、メーカー保証があるかどうかは確認するようにしましょう。
関連記事:車検整備付きの中古車とは?車検の概要や中古車の車検を受けられる業者を紹介
修復歴があった事例
安く購入したものの、購入後すぐに故障して修理代がかさんでしまった事例です。
修復歴がある車は、骨格部位などが損傷している車やその損傷箇所の交換や修復を行った車のため、購入後に故障のリスクが高くなります。
特にハイブリッド車は基幹システムがガソリン車より複雑なため、故障しやすいケースが高く修理代も高くつきます。
購入時には、前のオーナーの車の扱いや修復歴の有無を確認しましょう。
関連記事:中古車が故障した場合に修理はどこに依頼する?よくある故障を紹介します!
中古のハイブリッド車を購入する際の注意点とは?
中古のハイブリッド車を購入する際は以下の項目を確認しましょう。
- バッテリーの状態
- 年式と走行距離
- 水没車の確認
ここでは、購入前に確認するべき注意点についてそれぞれご紹介します。
バッテリーが劣化していないか確認する
中古のハイブリッド車は、購入前に試乗してバッテリーの状態を確認しておくことをおすすめします。
試乗の際に燃費計を確認し、燃費に特化したWebサイトなどで紹介されている燃費データと比較しましょう。
その際に、平均的な燃費を大きく下回る場合は、バッテリーが劣化している可能性があるため注意する必要があります。
また、メーカー保証の期間内かどうかや販売店の保証の有無も確認しましょう。
関連記事:失敗しない中古車の選び方とは?押さえるべきポイントを解説
走行距離と年式を確認する
中古のハイブリッド車を購入する場合は、走行距離と年式も確認しましょう。
ハイブリッド車は年式が新しいモデルほど性能が向上しています。
また、燃費性能もよく、バッテリーも新しいタイプのものが搭載されています。
万が一、バッテリーの交換や修理となった場合、新しいバッテリーのほうが修理費用が安く済むケースもあります。
年式が新しくて購入価格が多少高い場合でも、維持費なども含めた費用で考えることが重要なため、購入の際は総額を踏まえて検討しましょう。
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水没車かどうか確認する
水没車は、豪雨などで水没した車を指します。
水没車の場合、外観はきれいな状態でも電装系や排気系、エンジンが浸水することにより正常な動作ができなくなっている可能性があるため注意が必要です。
水没車を見分けるポイントとして、シートベルトを最後まで出してシミがないか、カーペットから異臭がしないかを確認しましょう。
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中古ハイブリッド車選びのポイント
走行距離の目安
バッテリーの品質は放置することでも悪化します。
適度にバッテリーを動かしていることが望ましいため、走行距離は長すぎてもいけませんが短すぎないこともポイントです。
走行距離は「1年あたり5000~1万キロ」が目安で、2万キロを超えると過走行と言えるでしょう。
修復歴・整備履歴の有無
事故車や修復歴は査定表や検査表に履歴が表示されており、「S」は新車と同等、数字が記載されている場合は大きい数ほど状態がよく、一般的に総合評価が4.5あれば優良中古車とされています。
「R」が記載されている場合は、修復歴が有ることを表しています。
バッテリーの劣化具合
バッテリーの劣化具合は、クルマの外観では分かりませんが、電圧のばらつきを数値化した「Δ(デルタ)SOC」を確認するとバッテリーの状態が分かるので、販売店で確認の依頼を行いましょう。
まとめ
本記事ではハイブリッド車の概要ややめたほうがいいといわれる理由、選ぶ際の注意点を紹介しました。
ハイブリッド車は、燃費性能が高い車として人気ですが、中古車の場合はガソリン車に比べてバッテリーの修理代などから支払い総額が高くなるケースもあります。
中古のハイブリッド車を選ぶ際は、バッテリーの状態などを確認するようにしましょう。
本記事で紹介した選ぶ際の注意点を参考にして中古のハイブリッド車の購入を検討してみてください。