車検取り直しとは?中古車購入時にかかる費用について解説
中古車を購入する際に注目しなければならないのが、車両本体価格と別にかかる費用です。
中古車の車検の取り直しとは、中古で購入した車が次の車検期間まで安全に運転できるよう、車検証の更新を行うことを指し、車両代と別にかかる費用の中でも高額になりやすいものの一つです。
この記事では、車検取り直しにかかる費用の詳細や費用を抑えるコツ、車検以外で押さえておきたい中古車の選び方について解説していきます。
中古車の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
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中古車の購入の際には車検が必要なのか?
基本的に、車検に合格している車でないと公道を走行することはできません。
また、車検は一度だけ受けるのではなく、定期的に受けることが義務付けられています。
中古車の購入時には「車検あり」「車検なし」「車検整備付き」の3種類があり、納期や費用が変わってきます。
ここでは、それぞれの条件ごとに詳しく見ていきましょう。
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車検ありの中古車の場合
車検ありの中古車を購入する場合、登録に関する手続きが済めば基本的にすぐに納車が可能です。
掲載価格には車両本体の価格に車検費用や諸費用が追加されており、総額を把握しやすいでしょう。
なお中古車販売店によっては、納車までに整備を行う「納車準備費用」別途かかる場合があるため、あらかじめ費用の内訳を確認することが大切です。
車検有効期間が短い場合は、納車してからまもなく車検を受ける必要があり、まとまった資金が必要になります。
車検の有効期間は、フロントガラス上部にステッカーで告知されているため、併せて確認することをおすすめします。
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車検なしの中古車の場合
車検なしの中古車を購入する場合、自身で車検取り直しの段取りをする手間が発生します。
また車検を依頼する場合、どこで受けるかによっても費用が変わってきます。
一般的に「ディーラー車検」と「ユーザー車検」があります。
ディーラーに依頼する場合は費用がかかりやすく、最寄りの運輸支局に車を持ち込んで自ら受検する「ユーザー車検」は、費用が抑えられる傾向にあります。
一方で、ユーザー車検はある程度車の知識が必要になり、整備が必要な箇所を把握しておかないと手間や時間がかかります。
ちなみに、車両本体だけの価格が掲載されるため、車検費用や諸費用が追加で発生することを念頭に置いておきましょう。
関連記事:中古車購入後の車検はいつどこで受ける?車検について要点整理
車検整備付き中古車の場合
車検整備付き中古車は車検が切れた状態で販売されているため、購入したら販売店経由で車検を受け、その後に納車されます。
整備箇所に関しては保証を受けられることもあり、より安心して走行できるでしょう。
掲載価格は、受ける必要がある検査の設備費用があらかじめ上乗せされているか、購入時に別途請求されるどちらかでしょう。
なお、整備費用以外の諸経費は価格に含まれていないため、注意が必要です。
関連記事:車検整備付きの中古車とは?車検の概要や中古車の車検を受けられる業者を紹介
中古車購入時にかかる車検取り直しの費用を解説
中古車購入の際にかかる車検の主な費用は「法定費用」と「車検基本費用」の2つに分けられます。
法定費用とは
法定費用は、車の重量や環境性能で区分される「自動車重量税」と、原動機付自転車を含むすべての自動車に加入が義務付けられている「自賠責保険」の2つです。
自動車重量税は、車の重量500kg単位で金額が変わります。
またエコカー減税という、自動車税と重量税が軽減される優遇措置もあります。
車検の際には、確認すると良いでしょう。
ほかにも、法定費用には車検の際に支払う「印紙代」も含まれています。
印紙 (証紙) 代とは、国や地方自治体に手数料を納めたことを証明する証票のことで、指定整備工場で車検を受けた場合、全車種一律1,200円です。
関連記事:車検費用における法定費用とは?内訳や支払い方法について解説
車検基本費用とは
車検基本費用は、整備を行う際に支払う費用で、基本点検技術料や整備技術料のことを指します。
法定費用は、どこの整備工場でも一律ですが、車検基本費用は整備を依頼する場所により異なります。
例えば、ディーラーは比較的費用がかかりやすく、ガソリンスタンドやカー用品店は安価な傾向にあります。
しかし、ディーラーの場合は細かく車の検査を行い、交換部品も純正品を使用するため、品質の高い検査を行ってくれる分、安心といえるでしょう。
関連記事:ディーラー車検の特徴とは?費用を抑えるポイントを解説
中古車の車検の費用を抑えるコツとは?
中古車購入時、車検にかかる費用はできるだけ抑えたいものです。
法定費用はどこで車検を受けても変わらないため、車検基本費用が安いところで依頼するようにしましょう。
ガソリンスタンドなどでは点検項目を最低限に減らして、車検基本費用を抑えているところが多いです。
カー用品店では、自社で取り扱う豊富なパーツから、費用や好みに合わせて選択が可能といった特徴があります。
ほかにも、事前に予約をすると割引を受けられるサービスもあるため、うまく活用すれば費用を抑えられます。
中古車の車検費用を抑えるコツとして、見積もり内容を照らし合わせて緊急性の低い部品の交換を見合わせるなど、整備内容を事前に打ち合わせできるところを探すようにしましょう。
ちなみにディーラーで車検を受ける際は、事前にタイヤやオイルの状態の確認をしておくことをおすすめします。
状況次第では車検前に交換する方が、一度に支払う費用総額を少なくできます。
なぜなら純正オイルやタイヤは定価に近く、高額になるケースが多いからです。
関連記事:エンジンオイルの交換時期はどうやってわかる?見分け方と交換方法を紹介
中古車の車検条件はどれを選べばよいのか?
中古車の購入にあたって、車検あり・なしまたは車検整備付きのどれを選べばよいのか、悩ましい人は多いでしょう。
ここでは、各条件がどのような人に向いているか解説していきます。
車検ありの中古車
とにかく手間をかけずに早く利用したい人には、車検ありの中古車を購入するのがよいでしょう。
自身で車検の準備をする必要がないため、納期がより短くなります。支払総額も分かりやすく、追加費用を気にせずに済みます。
車検なしの中古車
車の整備や費用に関する知識があり、とにかく安く購入したい人には、車検なしの中古車を購入をおすすめします。
前述した通り、車検なしの中古車は価格が低く設定されているため、安く車検を通すコツを知っている人であれば、総額費用を抑えることができます。
しかし、手間や時間はかかるため注意が必要です。
車検整備付きの中古車
車検の手間を考えずに中古車を購入したい人は、車検整備付きの中古車を購入するのがよいでしょう。
納車から2年間は、車検に関する手間や費用がかからない利点があります。
また、車両本体価格に整備費用が含まれており、支払総額を把握しやすいです。
一方で、購入手続きを終えてから車検に取りかかるため、納車までの時間が少しかかります。
車検以外の条件で押さえておきたい中古車の選び方
最後に、車検以外の条件で押さえておきたい中古車の選び方を解説します。
まず、押さえておきたいポイントとして「走行距離」が挙げられます。
走行距離は、車の状態を把握する際の大切な指標です。
一般的に、走行距離が短い中古車ほど価格が上がりやすくなり、走行距離が長い中古車ほど価格が下がりやすくなります。
次に「年式」も指標の1つとして役立ちます。
比較的新しい年式の中古車であれば、外装の損傷や内装の汚れが少ないケースが多いです。
ほかにも、事故歴や水没の有無、保証の期間と内容は必ず確認しておきましょう。
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まとめ
この記事では、中古車購入時にかかる車検費用について解説しました。
車検費用は、主に法定費用と車検基本費用があり、法定費用に関してはどこで整備を受けても一律の金額です。
また車検費用を抑えるには、ディーラーよりもカー用品販売店やガソリンスタンドで依頼した方が安くなることが多いです。
中古車は車検の有無や整備付きなど、さまざまな形態で販売されているため、自身の希望にどれが合っているのかじっくり検討した上で購入するようにしましょう。