セダンで車中泊はできる?快適に過ごす方法とおすすめの車を紹介
セダンは車の基本ともいえる形です。
以前は「3ボックス4ドア」といって、エンジンルームと人が乗る車内、荷室(トランクルーム)が分かれた形状が一般的でした。
しかし最近のセダンには、トランクルームと車内が繋がった形も登場しています。近年はキャンプ人気が高まっていることもあり、「セダンで車中泊ができるのか?」と思う人もいるでしょう。
この記事では、セダンの車中泊について、快適に過ごす方法とおすすめのセダンを紹介します。
関連記事:セダンを選ぶメリットとデメリットを解説!セダンの特徴やおすすめの人も紹介
INDEX
車中泊向きセダンの選び方、2つのポイント
「長距離ドライブにはセダンが楽だけど、セダンは狭くて車中泊しにくいのかな?」と思う方もいらっしゃるかと思います。
結論から言うと、セダンは一般的なミニバンと比較すると、車中泊に特化した設計ではありません。 車高が低く、寝起きの際の体の負担が大きくなりがちです。また、シートアレンジの自由度もミニバンほど高くなく、広々としたフラットなスペースを作り出すのが難しい車種が多いと言えるでしょう。
しかし、工夫次第でセダンでの車中泊は十分に楽しむことができます。 車種選びはもちろん、車内レイアウトや寝具など、快適な車中泊を実現するためのさまざまな方法があります。
まずは、車中泊に向いているセダンの選び方から解説します。
フルフラットシートにできる
車中泊を念頭にセダンを選ぶなら、フルフラットシートにできる車種がおすすめです。
フルフラットシートにしても段差や天井の高さが気になることがあるかもしれません。
可能な限り試乗して、できるだけ圧迫感や段差が少ない車を選ぶとよいでしょう。
トランクスルーにできる
セダンで車中泊をするなら、トランクルームと車内がつながる「トランクスルー機能つき」の車種がおすすめです。トランクスルーを活用すれば、よりフラットで快適なスペースが確保できるでしょう。
車内空間が広い
セダンで車中泊をするなら、車内空間の広さは快適さの鍵です。特に、運転席を倒して寝る場合は、全長だけでなく、実際に寝転がれる長さが重要です。
カタログ値だけでなく、ショールームで実際に寝転がって、自分に合った車を見つけることをおすすめします。
車中泊におすすめのセダンを3車種ピックアップ
車中泊向きセダンのポイントを押さえたところで、具体的にどのような車種が車中泊に向いているかチェックしていきましょう。
今回は3車種ピックアップしています。
マツダ MAZDA3
マツダのセダン「MAZDA3」は、後部座席の背もたれを前に倒せばトランクルームとつながる、トランクスルー機能を搭載したセダンです。トランクルーム内にあるレバーを引いてシートを倒すだけの簡単な操作でトランクスルー状態にできます。
また、マツダ独自の先進運転支援機能も標準装備となっているため、車中泊を伴う長時間運転による疲労軽減も期待できるでしょう。
トヨタ プリウス
トヨタでおなじみの「プリウス」は、2通りの車中泊アレンジができるセダンです。トランクスルー機能に加えて、運転席と助手席を最大限までリクライニングすることで、無理のない姿勢で横になることができます。
運転席と助手席で寝る際は、足を腰の高さまであげられるよう荷物やオットマン(足置き)などで高さを調整するのがおすすめです。
ホンダ インサイト
「インサイト」はホンダの代表的なセダンです。インサイトにもトランクスルー機能がついています。トランクルームそのものにゆとりがあるため、トランクスルーを使うとさらに広さを実感できるでしょう。
さらに、後部座席を6:4で分割可能な点もインサイトの大きな特徴です。
それぞれの座席を単体で倒せるため、1人での車中泊にも適しています。
セダンで車中泊。快適に過ごす方法3選
荷物は少なく
セダンはSUVやミニバンほど広くないため、車内に荷物があるだけで狭く感じてしまいます。
特にトランクスルー機能(※)を活用して車中泊をする場合は、トランクルームの荷物を極力減らす必要があります。
トランクルームも含めて、荷物は最小限に抑えるのがおすすめです。
※後部座席の一部を倒し、トランクルームと居住空間を繋げられる機能
関連記事:車中泊で注意したいリスクとは?自分でできる対策を紹介
人数は2人以内がベスト
人が寝るとなると、それなりのスペースが必要です。
シートをフルフラットにしたとしても、3人以上で横になるとどうしても狭くなります。そのため、この人数だと快適に車中泊をすることは難しいかもしれません。
セダンの車中泊を快適に過ごしたい場合、人数は1人〜2人をおすすめします。
快適グッズを用意する
セダンで快適に車中泊をするには、グッズを上手に活用していくのがコツです。
シートに横になったとき体を痛めないように、エアーマットのようなシートの段差を少なくするアイテムや、座席と足元の隙間を埋めるアイテムなどを用意しましょう。
車中泊をするときの注意点3つ
駐車場所に注意
場所によっては車中泊をNGとしている駐車場もあるため、車中泊が可能であるかの事前確認は必須です。
違反とならないよう配慮し、迷惑をかけないようにすることが基本のマナーといえるでしょう。
気温変化に注意
夏の夜、エアコンを切った車内は想像以上に冷え込む可能性があります。かといって、エアコンの付けっぱなしは動作音が周囲に迷惑となるうえ、車内を閉め切ると一酸化炭素中毒の危険性も伴います。冬も同様です。
気温変化に対応できるよう、寝具や服装などで対策を整えるのがマストです。
カギの閉め忘れに注意
車中泊ではカギを閉め忘れたまま寝てしまうケースもあるようです。基本的な防犯の意味でも、忘れずにカギを閉めましょう。
関連記事:車中泊で注意したいリスクとは?自分でできる対策を紹介
関連記事:車中泊でエアコンのつけっぱなしはバッテリーが上がる? 対処法を解説します!
セダンで車中泊するのにおすすめのグッズ
エアーマット・エアーベッド
車中泊の際、必須となるのがエアーマットまたはエアーベッドです。
フルフラットシートにできたとしても多少の段差は残るため、マットがあるとより快適に過ごせるでしょう。
ひとくちにエアーマットといっても、さまざまな種類のアイテムがありますが、バルブを開けるだけで空気が入るタイプのエアーマットは、外出先でも手軽に利用できるためおすすめです。
遮光カーテン
車中泊を快適に過ごすためには、外からの視線を遮ることも大切です。取り付けが簡単な遮光カーテンがあるとよいでしょう。
カーテンというと、座席横のウィンドウに付けるアイテムを想像する人が多いと思います。これに加えてフロントガラスのサンシェードやリアカーテンも用意しましょう。前方・後方からの視線を遮ることができます。
なお、運転席と助手席の遮光カーテンを閉めたままの走行は道路交通法違反のため避けましょう。
ランタン
エンジンを切ったあと、ルームライトを長時間付けていると車載バッテリーの低下を招く場合があります。対策として別途LEDランタンや懐中電灯といった照明を準備しておくとよいです。
ランタンの場合、アシストグリップ(座席上部にある握り手)に吊り下げ可能なものが便利です。明るすぎると目がチカチカするため、車中泊には暖色系の程よい明るさのランタンを用意しましょう。
寝袋・毛布などの寝具
夏であっても、場所によって夜に冷え込む可能性は否めません。気温変化に対応できる寝具は必須です。
コンパクトに収納できる寝袋は場所をとらないうえ、足まですっぽり覆えて快適に過ごせます。積載荷物の量に限りがあるセダンでの車中泊の場合は、寝袋の利用が特におすすめです。
関連記事:車中泊に使えるハッチバックテントとは?使い方やおすすめを紹介!
まとめ
今回はセダンで快適に車中泊をする方法や、車中泊向きのセダンの特徴について解説しました。
セダンで車中泊をするときは、快適グッズを上手に活用するのがおすすめです。
また、これからセダンの購入を考えている方は「フルフラットシートにできる」「トランクスルー機能付き」といった、シートアレンジが多彩にできる車種に注目してみてください。
車中泊にも向いているセダンの特徴を押さえて、日常使いにもアウトドアにも快適な1台を手に入れましょう。
関連記事:車中泊に使えるハッチバックテントとは?使い方やおすすめを紹介!