普通車の車検費用の内訳について。費用を抑える方法や行車別の特徴についても
車の所有年数が長いほど車検の費用が高くなる傾向にあります。
車検の費用が高くなる場合、まとまったお金が必要になるため事前に把握しておきたいところです。
そこで今回は、普通車の車検費用はどのぐらいかかるのか、相場や車検費用に関する豆知識を紹介します。
普通車を所有しており車検の費用について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
関連記事:車検に必要な時間はどれくらい?時間を短縮するポイントを紹介
関連記事:車検の見積もりにかかる時間や車検の見積もりの必要性について解説
INDEX
普通車の車検費用の相場
車検費用の相場について、各業者の平均費用を一覧表にしました。
◆業者ごとの車検費用の相場
普通自動車 1t | 普通自動車 1~1.5t | 普通自動車 1.5~2t | |
ディーラー | 約90,000円~ | 約90,000円~ | 約100,000円~ |
カーショップ | 約50,000円~ | 約60,000円~ | 約70,000円~ |
ガソリンスタンド | 約50,000円~ | 約60,000円~ | 約70,000円~ |
整備工場 | 約90,000円~ | 約90,000円~ | 約100,000円~ |
ディーラーで車検を依頼する場合、普通自動車だと10万円は最低でも必要と考えてよいでしょう。
軽自動車でも、ディーラーに車検を依頼すると少なくとも7万円前後の費用がかかると想定されます。
業者によって価格に大きな違いがあるため、自分が重要視したいものを明確にしたうえでどの業者に頼んだ方が良いのか見極めることが大切です。
各業者の特徴については後述します。
車検費用の内訳
車検費用の内訳は以下の3つに分けられます。
- 法定費用
- 車検基本料
- 整備費用
法定点検は業者によって価格の変化がなく、業者によって変化が生じるのは「車検基本料」と「整備費用」です。
詳細について解説します。
法定費用
法定費用は、道路交通法に定められた費用で「自賠責保険料」「印紙代」「自動車重量税」の総称です。
法定費用は税金や保険料など、業者によって変更できる費用ではないため、どこで車検を受けても価格の違いがない特徴があります。
普通自動車でおよそ4万円〜7万円ほど、軽自動車であれば3万円程度かかります。
車検基本料
車検基本料とは、24ヶ月定期点検や車検代行の手数料、メンテナンスなど車を検査する際に発生する費用です。
車検を行う業者の利益も含まれており、法律による価格の定めはありません。
依頼する業者によっても車検基本料は変動するため、車検費用を安く抑えたい人にとっては、車検基本料が安い業者を探し出すことがポイントになります。
普通自動車でだいたい4万円〜10万円ほど。
軽自動車の場合、4万円〜7万円ほどが相場でしょう。
整備費用
整備費用は部品に異常や大きな劣化があり、取り換えを行った際に発生する費用です。
どの程度の整備が必要になったかで費用に差が出ます。
車は走行距離が長くなるほど各部品の摩耗や劣化が進行しやすく、状態によっては複数箇所を交換しなければならないこともあるでしょう。
交換する部品が多ければ、それだけ費用が高くなります。
例えば安価なもの(エンジンオイルフィルターなど)は2,000円〜と安価なものですが、タイヤを交換するとなると4万円以上はかかってしまいます
車検とは?
車検費用の内訳などについて先に解説しましたが、車検の基本的なところについて改めて知っておきましょう。
車に乗り続けるには車検を行う必要がありますが、そもそも車検の目的とは何なのか、必要性や費用内訳について解説します。
車検の目的
車検の正式名称は「自動車検査登録制度」といい、車が保安基準を満たしているか検査する制度です。
検査の狙いとしては車の機能が正常に作動しているのか、排気ガスの規定が基準を満たしているのかなど、安全性や公害防止性能を検査することにあります。
なお、基準に満たない場合は整備した上で、再検査を受けなければなりません。
特に「検査自体を忘れてしまった」という場合の車検切れは、自賠責保険という必ず加入しておかねばならない保険も切れている可能性があります。
無保険での運用が発覚するとさらに罰則が重くなるので、更新期限のチェックは非常に重要です。
関連記事:車検は何年ごとに受ける?有効期間・申し込みまでの流れを詳しく解説
業者ごとの違い
車検対応をしてくれるところは、主に4種類に分かれます。
- ディーラー
- 整備工場
- 車検専門店
- ガソリンスタンド
ディーラーで車を購入した場合、ブランドのプロということもあり、安心感があるでしょう。
またかなり質の高いサービスを受けることが期待できたり、正規の部品を用意していたり、メリットも多くありますが、その分値段が高くなります。
整備工場は自動車整備のプロですが、工場によって技術に差がある恐れがあります。
また、輸入車など車種によっては対応していないところも多いようです。
車検専門店やガソリンスタンドは比較的安価でスピーディーに対応してくれるところがありますが、部品の在庫状況などによっては車検自体に時間がかかることもあります。
また、ガソリンスタンドに関しては対応スタッフ=車検専門のスタッフではないため、技術的に不安があります。
各業者の違いについてもっと知りたい方は、下記の関連記事がおすすめです。
関連記事:車検をディーラーに依頼すると高い?作業内容や費用を抑える方法を解説
車検費用が変動する原因とは?
業者ごとの違い以外にも、車検費用が変動する原因があります。
この章では車検費用が変動する原因について見ていきましょう。
車のサイズや排気量による変動
車検費用が変動する理由として、まず挙げられるのが車のサイズや排気量による変動です。
軽自動車〜特大車までサイズが分類されており、それに比例して費用が異なります。
例えば法定費用に含まれる自動車重量税は、車の重量が大きいほど税額が高いです。
走行距離と使用年数による変動
車の走行距離と使用年数が長ければ長いほど、車検費用が高くなる傾向にあります。
長く使えば使うほど、各部品の劣化による取り換え交換が必要になるからです。
目安として、走行距離が10万kmを超えた車の場合、車検費用が相場より高くなるでしょう。
車検費用を抑えるために知っておきたいこと
車検費用は高額になりがちなため、できる限り安く抑えたいと思う人は多いでしょう。
車検費用を抑える方法として、主に以下が挙げられます。
- キャンペーンや割引を上手く使う
- 相見積もりを取って車検費用が安い業者を選ぶ
- 車検の点検項目や整備範囲を見直す
- ユーザー車検を行う
キャンペーンや割引を上手く使う
車検費用は早めに予約したりWebで予約したりすることで、割引を受けることが可能です。
いくつか業者を調べてみて、何か特典がないか調べてみましょう。
相見積もりを取って車検費用が安い業者を選ぶ
複数の業者に見積もりを取って比較することが大切です。
車検を検討する際はいくつかの業者に相見積もりを取り、価格を少しでも抑えるようにしましょう。
応用編として、ほかの業者で取った見積もりを持参して、値引きを交渉する方法もあります。
車検満了日が近づいたら近くの業者をリストアップし、比較しながら検討するとよいでしょう。
車検の点検項目や整備範囲を見直す
車検の依頼業者を検討するにあたって、費用の内訳をしっかり確認することで、必要のない部品交換や整備範囲の見直しが可能です。
実は、車検における定期検査の項目を減らすことができるのです。
検査内容には、車検を通すためのものとそれ以外のものに分かれます。
車検を通すためのもの以外の方は予備検査的な色合いも強いため、省略しても問題はありません。
特に使用年数があまり経っていない車の場合は、必要最低限の項目で済むことが多くあります。
少しでも気になることがあれば、何が必要なのか相談しながら費用の調整を行いましょう。
ユーザー車検を行う
ユーザー車検は、車検業者に依頼せず自分で行うものであり、各地の運輸支局にて行うことができます(※要予約)。
自身で全て完結するため、かかる費用は基本的に法定費用のみとなり、大幅に費用の削減が可能になります。
ただし準備や手続き、点検などをすべて自分でやらなくてはならず、専門知識も必要となるため、時間と手間をかけたくない方には、あまりおすすめできません。
関連記事:ユーザー車検費用はどれくらい?メリットや書類、手続きの流れを解説
車検を受ける前に知っておきたい支払方法について
車検の支払方法は以下の3つがあります。
- 現金払い
- クレジットカード払い
- 車検ローン
法定費用は現金払いのみ可能なケースが多いため、法定費用分の現金は用意しておきましょう。
クレジットカード払いは、手元に現金がなくても車検を受けられるだけでなく、ポイントも貯まるためおすすめです。
ただ、クレジットカードに対応していない店舗もあるため、事前に確認するようにしましょう。
一括で支払えない場合、車検ローンを組むことも可能です。
車検ローンの種類は、ディーラーと提携しているローン会社や銀行のマイカーローンなどが挙げられます。
一方、ローンは金利が発生するため、あくまで最終手段として考えておいた方がよいでしょう。
まとめ
今回は、普通車の車検費用の相場や費用に関する豆知識を紹介しました。
車検費用は車のサイズや走行距離、使用年数などによって変わります。
また、車検を依頼する業者によっても変動するため事前の確認が大切です。
費用を少しでも抑えたい場合、キャンペーンの活用や早めの予約を心がけましょう。
車検を依頼する業者を選ぶ際は、複数の業者から見積もりを取って比較をした上で、自分に合った業者に依頼しましょう。