日産リーフの航続距離は40kWhで322km、60kWhで450km。実際はどのくらい?

日産が製造・販売しているリーフは、ゼロエミッションカー(エンジンを搭載せず排気ガスを排出しない車)として開発され、2010年12月に発表されました。

日産の長年の電気自動車の研究・開発の集大成モデルで、環境に優しく走行性能が高い車として、世界中で数々の賞を受賞するなど人気を博しています。

2017年に発表された2代目モデルからは、リチウムイオンバッテリーを大容量化するなどの開発を重ね、1回の充電での航続距離を初代よりさらに延ばしています。

この記事ではリーフのスペックと航続距離、そして充電時間やバッテリーの劣化について解説します。

関連記事:【2024年】国産BEV(電気自動車)一覧!メリット・デメリット・ランキングも紹介!

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ

日産リーフはどのような車か?

日本の電気自動車を牽引しているリーフですが、その概要とスペックを以下にまとめました。

日産リーフの概要

リーフは初代ZE0型と、現行モデルのZE1型が販売されています。

初代日産リーフ
初代日産リーフ
日産リーフ
2代目日産リーフ

2代目からはフルモデルチェンジし、初代では24kWhだったバッテリーが40kWhになり、航続距離も200km(JC08モード)から400kmまで伸びました(WLTCモードだと322km)。

また、発進、加速、減速、停止をアクセルペダルのみで行う「e-Pedal」、国産車初の自動駐車システム(プロパイロット・パーキング)が搭載されました。

その後に60kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載した大容量バッテリーモデル「日産リーフe+」も発表され、航続距離も450km(WLTCモード。JC08モードで550km)まで伸びました。

関連記事:EVとはどのような車なのか?EVの種類やメリットやデメリットを解説

日産リーフのスペック

日産リーフ

リーフの現行モデルのスペックの詳細は以下の通りです。
初代より外観も変わり、サイズも少し大きくなっています。ボディカラーも豊富で、15種類もあります。

メーカー日産
車名日産リーフ
本体車両価格(税込)4,448,400円
ボディタイプハッチバック
ドア数5
全長×全幅×全高(mm)4,480×1,790×1,560
車両重量(kg)1,520
総排気量(cc)0
使用燃料リチウムイオン電池
バッテリー容量(km)40
WLTCモード交流電力量消費率(Wh/km)155
駆動方式前輪駆動
カラーミッドナイトブラック(P)
ピュアホワイトパール(3P)
ダークメタルグレー(M)
ブリリアントシルバー(M)
ガーネットレッド(CP)
オーロラフレアブルーパール(P)
ピュアホワイトパール(3P)/オーロラフレアブルーパール(P)
オペラモーブ(M)/スーパーブラック
ミッドナイトブラック(P)/ダークメタルグレー(M)
ピュアホワイトパール(3P)/スーパーブラック
バーガンディー(PM)/スーパーブラック
暁-アカツキ-サンライズカッパー(M)/スーパーブラック
ガーネットレッド(CP)/スーパーブラック
ステルスグレー(P)/スーパーブラック
ビビッドブルー(M)/スーパーブラック
※参考元:日産リーフ | 主要諸元
※紹介グレードは「G(40kWh)」

関連記事:ハッチバックとは?特徴やメリット・デメリットについて解説!

リーフの航続距離について

日産リーフ

電気自動車で気になるのは1回の充電でどのくらい走るのかという事ですが、リーフの航続距離はどれくらいなのでしょうか。

カタログ記載の航続距離は以下の通りです。

リーフX(Vセレクション含む)、G

  • WLTCモード:322km
  • JC08モード:400km

リーフe+ X(Vセレクション含む)、e+ G

  • WLTCモード:450km
  • JC08モード:550km

リーフe+はバッテリー容量が大きいため、航続距離が約1.5倍伸びています。

日産リーフの実際の航続距離

ここでは「日産電気自動車総合情報サイト」内のQ&Aより、リーフのオーナーからの情報とカタログの航続距離を比較しました。

リーフ(40kWh)リーフe+(60kWh)
カタログ航続距離322km450km
実際の航続距離282.2km405.6km
※参考:電気自動車総合情報サイト | オーナーQ&A

オーナーの感想をまとめると、一充電走行距離において、リーフ(40kWh)については59%の人が不満なし、リーフe+(60kWh)だと85%の人が不満なしという結果が出ており、カタログ航続距離と実際の航続距離に大きな差はないようです。

関連記事:EV車のメリットとは?特徴やデメリット、今後の動向を解説

航続距離の目安と選び方は?

EVの航続距離は、一般的には200km〜600km程度になります。

60kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載した大容量バッテリーモデルの「リーフe+」の航続距離は400kmを超えるため、平均よりも長く走行できます。

航続距離で後悔しないためには、日常の使い方によって目安となる走行距離を把握することが大切です。

通勤や買い物などの日常使いであれば、200km程度の航続距離でも十分のため「リーフ」を。
遠出が趣味で休日にロングドライブ楽しんでいるという方は、400km以上のものがおすすめのため「リーフe+」を選ぶのがおすすめです。

関連記事:Honda e の航続距離はどのくらい?特徴や日産リーフとの比較を解説

充電時間はどれくらいかかる?

日産リーフ

リーフの充電時間は搭載されているバッテリーの容量と充電能力(3kWか6kW)で大きく変わります。
以下に自宅で充電した場合の時間とバッテリーの寿命についてまとめました。

充電時間

自宅で充電する場合、以下の3タイプの充電設備が利用できます。
充電時間の目安は以下の通りです。

普通充電コンセント

  • 充電能力:3kW
  • 満充電時間(60kWh):約23.5時間
  • 満充電時間(40kWh):約16時間
  • 充電ポート:普通充電ポート

普通充電器

  • 充電能力:6kW
  • 満充電時間(60kWh):約12.5時間
  • 満充電時間(40kWh):約8時間
  • 充電ポート:普通充電ポート

V2H

  • 充電能力:6kW(給電も可能)
  • 満充電時間(60kWh):約12.5時間
  • 満充電時間(40kWh):約8時間
  • 充電ポート:急速充電ポート

※参考元:日産リーフ | 航続距離・充電

外出先の場合

外出先で電気自動車用充電スタンドで充電した場合、60kWhバッテリー搭載車で約1時間、40kWhバッテリー搭載車で約40分で充電が終わるので、自宅で充電するよりかなり時間が短縮されます。

バッテリー

リチウムイオンバッテリーを使用し、バッテリー容量低下の抑制、耐久性が向上しました。これによりバッテリーの寿命が伸び、容量「8年160,000km」を保証しています。

関連記事:車のバッテリー交換時期は?寿命や劣化のサイン、長く使うコツまで解説

航続距離を長く保つコツ

日産リーフ

初代モデルから航続距離がだいぶ長くなりましたが、以下の運転習慣を付けると、より長く航続距離を保つことができます。

走行前

  • 不要な荷物は積まない
  • 充電ケーブルを接続した状態で、エアコンを作動させる

走行中

  • ECO(エコ)モードで走行する
  • アクセルペダルを踏み込む力を一定にし、一定の速度で走行する
  • 加速と減速時にはゆっくりとアクセルペダルの踏み込みと解除を行い、滑らかに走行する
  • 一定の車間距離を維持し、必要のない停止やブレーキペダルを踏んでの減速を避ける
  • エアコンの温度は控えめに設定し、こまめにエアコンを停止する。
  • 高速道路の走行中は窓ガラスを閉める

車両のメンテナンス

  • 推奨されているスケジュールに従って定期的にメンテナンスする
  • タイヤの空気圧とホイールアライメントを適正な状態に調整する

関連記事:車のメンテナンス方法とは?長く使うための基本項目一覧

補助金について

リーフは補助金、エコカー減税などさまざまな優遇策が受けられます。
以下にリーフ(e+ G)を購入する場合の例を紹介します。

自治体の補助金

電気自動車には、自治体によって独自の補助金が適用される場合があります。
例えば東京都ですと補助金が70万円受けられます。

さらに国からは、令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(CEV補助金)が85万円出ます(2024年4月〜)。

関連記事:令和5年度CEV補助金 救済処置で延長|対象車一覧を紹介

エコカー減税

エコカー減税とは、燃費や排ガス性能が優れた電気自動車などを購入する際に、自動車重量税が減税される制度です。
リーフ(e+ G)を購入する場合、4.85万円減税されます。

まとめ

この記事では、リーフの特徴やスペック、航続距離、受けられる補助金についてまとめました。

リーフは日本の電気自動車の代表格で、ゼロエミッションカーとして開発され、航続距離が長く、走行性能に優れています。

バッテリーの開発を重ねており、大容量バッテリーモデルの「リーフe+」の登場で、初代から航続距離がさらに伸びました。

また、補助金やエコカー減税が適用されるので、購入費用を比較的抑えることができます。

関連記事:EVを家庭用電源に活用するV2Hが普及!仕組みやメリットとは?

画像出典:日産自動車

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ

この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

カーナレッジはクルマの知識をわかりやすく提供する自動車ニュースメディアです。新車・中古車の最新情報やメーカー・ボディタイプ・メンテナンスなどの基本知識まで。自動車のことがすべて分かるWebマガジンです。

関連する記事

カテゴリーから記事を探す

error: このページの内容は保護されています。