日産「ブルーバード シルフィ」とは?歴代の車を一覧で紹介!
シルフィは日産自動車が2000年に生産・販売を開始したセダンです。
2020年に日本での生産が終了しましたが、現在でも、中国やアメリカなどで販売されています。
日本では珍しく、手に入れにくくなったシルフィをまた見たい方も多いのではないでしょうか。
今回は、シルフィについて2000年の初代モデルから歴史を追って紹介していきます。
懐かしいノスタルジックな気持ちになると同時に、中国、北米バージョンの新しいシルフィを見ていただけたら幸いです。
INDEX
初代 G10型 ブルーバード シルフィ(2000年)
初代のG10型「ブルーバード シルフィ」は2000年8月に発売されました。
「サニー」をもとに、「パルサー」「プレセラ」の統一後継車として誕生しました。
10代目となる「ブルーバード」も並行して販売されており、実質「11代目ブルーバード」の役割もになっていました。
ブルーバードは、「プリメーラ」の大型化により新規開発は凍結するも、反対の声が多く、11代目ブルーバードにもなったのです。
こうして「シルフィ」は、「サニー」「ブルーバード」「パルサー」「プレセラ」の4台分の後継車として登場しました。
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11代目ブルーバード
こうした経緯から、販売当初は「シルフィ」の名前で出そうとするも、ブルーバードの人気がありすぎました。
結果、2001年のマイナーチェンジで、「ブルーバード」と「シルフィ」のエンブレムの大きさがほぼ一緒になり、2003年のマイナーチェンジでは、「ブルーバード」の方が大きくなっています。
エコなエンジン
初代シルフィは、クリーンエネルギーであることも魅力の一つです。
1.8L・2WDのガソリン車としては日本初の「超-低排出ガス(★★★)」の認定を取得、当時のハイブリッドカーよりも高い排出ガス性能を誇り、都市の空気よりもクリーンな排出ガスを実現しました。
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2003年、大幅なマイナーチェンジ
フロントグリル、バンパーなどのデザインが刷新され、ティアナに寄せたデザインとなりました。
エコなエンジンは継続され、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」の認定も受けました。
また、中国では「サニー」、マレーシアや台湾では「セントラ」、オーストラリアでは「パルサー」、タイでは「サニーネオ」、韓国では「ルノーサムスン・SM3」の名前で販売されるなど、世界的な流通を見せました。
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2代目ブルーバード シルフィ(2005年)
ティアナ、ティーダに続く、日産モダンリビングコンセプト第3弾として、また最後のモダンリビングコンセプトとして、開発されました。
グランドピアノのようなダッシュボードや、日産の「S字モーション」を取り入れたエクステリア、「シャルシェイプデザイン」と呼ばれる、二枚貝が口を開いた形をしたシート形状が採用されました。
先代モデルは、室内長が短く狭かったことが不評だったため、ホイールベースを165mm延長。
車内の狭さを克服しただけでなく、女性に配慮したつくりとなっています。
同時期にコンパクトセダンとして、競い合っていたシビックは3ナンバーへ移行しましたが、ブルーバード シルフィは5ナンバーをキープし、運転性能を担保しています。
今モデルも、ロシアでは「アルメーラ」、中国では「シルフィ クラシック」「風神・A60」として世界に広く販売されました。
2009年 マイナーチェンジ
デザイン・機能面が向上、特にメーターのデザインが刷新され、燃費表示機能がついた液晶オド・ツイントリップメーターを装備しています。
3代目 シルフィ
2012年にフルモデルチェンジし販売された3代目シルフィは、ついに「ブルーバード」の名が外れ、「シルフィ」として再スタートを切りました。
歴代シルフィと同じく、アメリカでは「セントラ」、オセアニア地域では「パルサー」台湾では「スーパーセントラ」「セントラエアロ」から「セントラ」に統合、中国では「ヴェヌーシア」とかっこいい名前で世界展開しています。
2015年 特別仕様車 「Gルグラン」「Sツーリング」
2015年1月には「Gルグラン」8月には「Sツーリング」と立て続けに特別仕様車を販売しました。
Gルグランでは、黒を基調とした高級感のある内装、Sツーリングでは、エアロパーツをふんだんに施し、キセノンヘッドランプを標準装備しました。
2021年 日本での販売終了
2020年に生産を終了し、流通台数のみの販売でありましたが、2021年、ついに在庫がなくなり、販売終了してしまいました。
1938年、日産「ダットサン」以来の、日本市場の日産の基幹クラスのセダンから撤退する形になりました。
現存するシルフィは中古車しかありません。
4代目 シルフィ 2019年〜
日本では販売終了したシルフィですが、上海モーターショーで4代目シルフィが発表、販売開始されました。
アメリカでも「セントラ」という名で販売されています。
「シルフィ・ゼロ・エミッション」をコンセプトに掲げ、今までのクリーンエネルギーを保ったままバージョンアップしました。
また、2021年9月には、中国初の「e-POWER」が搭載されたモデルも販売されました。
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2023年 マイナーチェンジ
その4代目シルフィですが、2023年3月にマイナーチェンジを行いました。
中国では「ラグジュアリーセダン」と、高級セダンの立場にいるシルフィ。
今回のマイナーチェンジでは、大型のメッキグリルを採用するなど、さらに存在感を増しています。