スバルのアイサイトとは?おすすめの搭載車も紹介!
運転が好きな方も苦手な方も、車を運転するうえで「交通事故」に関して思うところが少なからずあるのではないでしょうか。
通勤や趣味など、交通手段としてマイカーを利用する人が多い昨今、事故を事前に防ぐための機能が重要視されています。
技術の進化に伴い、これらの機能も日々進化しています。
今回は、「事故を未然に防ぐ」ための機能のひとつとして、スバルのアイサイトを紹介します。
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INDEX
アイサイトとは
アイサイトとは、スバルの運転支援システムのことです。
「事故が起こる前に防ぐ」という考えのもと開発され、進化し続けているスバル独自のシステムです。
従来の「アイサイト」と呼ばれる装置にはステレオカメラのみを搭載していました。
しかし、2022年に発表された「クロストレック」には、さらに進化を遂げたアイサイトが搭載されています。視野の広い単眼カメラが加わることで、アイサイトの視野角が従来の約2倍(128度)になりました。
アイサイトの種類
アイサイトにはいくつか種類があります。
周囲の状況を検知するために使用される機能がそれぞれ異なります。
- アイサイト(バージョン1〜3まで)……ステレオカメラ
- 新世代アイサイト……ステレオカメラ、前後左右のレーダー
- 新世代アイサイト(クロストレック搭載版)……ステレオカメラ、前後左右のレーダー、単眼カメラ
- アイサイトX(新世代アイサイトのオプション)……ステレオカメラ、前後左右のレーダー、衛生・GPS
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「運転支援機能」?「安全機能」?よく聞くこれらの違いは?
「スマートアシスト(ダイハツ)」や「セーフティサポート(スズキ)」などの言葉を聞いたことはありませんか?
これらは事故を未然に防ぐために車へ搭載される機能の総称です。
各メーカーによって表現は異なりますが、概要に大きな違いはないといえます。
「予防安全装置」や「運転支援機能」などのワードも登場しますが、これらもほとんど同じ意味と捉えて問題はありません。
「スマートアシスト(ダイハツ)」や「セーフティサポート(スズキ)」、今回説明する「アイサイト(スバル)」などは、なにか特有の機能1つを指しているのではなく、複数の機能をまとめてそう呼んでいるケースがほとんどです。
アイサイトでいえば、「プリクラッシュブレーキ」などの機能が含まれています。
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「安全」に対する見方の変化
車に搭載されている安全装置には大きくわけて2種類あります。
「パッシブセーフティ(受動的安全)」と「アクティブセーフティ(能動的安全)」です。
パッシブセーフティは事故が起こった際、人体へのダメージを最小に抑えるための技術のことです。エアバッグやシートベルトがこれにあたります。
アクティブセーフティは、事故を事前に防ぐための装置の総称です。20世紀の終盤以降、この考えが広まりました。
1978年、とある自動車メーカーが「電子制御式ABS」と呼ばれるシステムを搭載。それまでのブレーキシステムだと、力いっぱいブレーキペダルを踏むとタイヤがロックされていました。
しかし、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は強くブレーキをかけても、自動的にブレーキのオンオフをしてくれるため、ブレーキをかけたままハンドル操作が可能なのです。
今ではほとんどの車にABSが搭載されています。
技術の進化に伴い、ABS以外にも「横滑り防止装置」など、さまざまなアクティブセーフティが搭載されるようになりました。
アイサイトなどの運転支援機能は、アクティブセーフティに含まれます。
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「アイサイト」に含まれる機能一覧
アイサイトとは「事故が起こる前に未然に防ぐための安全装置の総称」だというお話をしました。
では、どういう機能がどういう仕組みで事故を未然に防いでくれるのでしょうか?
この章では、アイサイトに含まれるシステムを詳しく解説します。
基本事項
アイサイトの主な機能は「ステレオカメラ」との連携によって成り立っています。
ステレオカメラによる高性能な認識と制御をベースに、さまざまなセンサーを組み合わせることで、あらゆる場面に合わせた運転支援を可能としているのです。
アイサイト コアテクノロジー
アイサイトには、ベースとなる「アイサイト コアテクノロジー」があります。
アイサイト コアテクノロジーに含まれる機能は下記の通りです。
プリクラッシュブレーキ | 前を走る車と衝突するかもしれないと検知された場合、ドライバーへ注意をうながします。 回避操作がない場合は自動的に減速、または停止してくれます。 |
後退時ブレーキアシスト | バックで駐車するときなどの後退時、障がい物と接触しそうな場合に音と表示で注意喚起します。 回避操作がない場合は自動的に停止します。 |
AT誤発進抑制制御 AT誤後発進抑制制御 | シフトレバーやペダルの誤操作による飛び出しを抑制します。 たとえば駐車場にて。誤って前進のアクセル操作をしてしまっても、停止時点で前方の障がい物を検知しているため、エンジン出力を抑えて発進をゆるやかにしてくれます。 |
ツーリングアシスト | 0〜120km/hという幅広い車速において、アクセルやブレーキ、ハンドル操作をアシストします。 まあ、区画線と前方車の2つを認識することで、自走するレーンをキープしてくれます。 |
全車速追従機能付クルーズコントロール | ノロノロとした渋滞時など、一定の車間距離を保ったまま走行します。 先行車が停止すると、ブレーキ制御で減速、停止。 |
アクティブレーンキープ | 車線の中央を走るようにハンドル操作をアシストします。 |
警報&お知らせ機能 | 運転時のふらつきを検知したら、音と表示でドライバーに注意をうながします。 |
新世代アイサイト
アイサイトのバージョン1〜3からさらに進化した新世代アイサイトには下記のような機能が加えられています。
プリクラッシュブレーキ(交差点対応) | 交差点での右左折時における歩行者や直線対向車などを検知し、衝突回避をアシストします。 |
前側方プリクラッシュブレーキ | 先行車との衝突を回避をアシストします。 ぶつかりそうだと判断した場合、警報や軽いブレーキをかけて注意を促します。 |
緊急時プリクラッシュステアリング | プリクラッシュブレーキだけでは衝突回避が困難な場合。周囲に回避スペースがあるかをシステムが判断して、ハンドル操作の制御も行うことで回避をサポートします。 |
青信号お知らせ機能 | 信号が青に変わったのに車が一定時間動かなかった場合、音や表示で知らせてくれます。 |
アイサイト セイフティプラス
基本的なアイサイトコアテクノロジーとはまた別に、「アイサイト セイフティプラス」という安全機能パッケージもあります。
アイサイト セイフティプラスは、「プラス」という名前のとおり、アイサイトコアテクノロジーに加えることでさらなる安全支援が期待できるものです。
後方なども監視し、運転支援を行う「運転支援」と、電子デバイスによって運転手の視野を広げる「視界拡張」、2種に分かれて提供されています。
含まれる機能は下記の通りです。
アイサイトセイフティプラス(運転支援)
スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)&エマージェンシーレーンキープアシスト | 車線変更時など、後方から来ている車を検知すると音などでドライバーへ注意をうながします。 車線からはみ出しそうになった際にはハンドル操作を補助し、逸脱を抑制します。 |
アダプティブドライビングビーム | 対向車や先行車の位置を検知し、ハイビームの照射範囲をコントロールしてくれます。 |
ハイビームアシスト | 前方の光を検知すると、自動的にハイビームからロービームに切り替えます。 |
アイサイトセイフティプラス(視界拡張)
スマートリヤビューミラー | バックドアガラスの内側に取り付けられたカメラの映像を、ルームミラーに表示します。 天候や車内の状態などによって見えづらくなる後方の視界確保の補助をおこないます。 |
デジタルマルチビューモニター | 死角となる部分をカメラでとらえ、ディスプレイに映し出すことで運転をアシストします。 |
アイサイトの注意点は?
アイサイトはあくまでも自分の運転をアシストしてくれるものだと忘れないようにしましょう。
高い認識性能や制御性能を持っているとはいえ、限界があります。
ドライバーの運転操作や道路状況(急カーブなど)、天候によってシステムが正常に作動しない場合も考えられます。
「アイサイトがあるから、脇見運転しても大丈夫でしょ」など、安全機能を過信すると大きな事故につながりかねません。
アイサイトは自分の運転を補助してくれる装置だと認識した上で、自分自身で安全運転を心がけましょう。
アイサイト搭載のおすすめ車3選!
レガシィ アウトバック
レガシィ アウトバックは日本の自動車メーカーSUBARUが製造・販売している車です。
日本では1995年8月から登場した5ドアクロスオーバーSUVです。
重心の位置が低く、前後左右の車体バランスに優れているため、どのような道でも安定した走行ができます。
さらに、直進性が高いために運転の最中に細かなステアリング修正の必要がありません。
2021年には「自動車安全性能2021ファイブスター大賞」を受賞し、安全性能についても高く評価されています。
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レヴォーグ
レヴォーグは、レガシィの後継車として2014年に誕生したステーションワゴンです。
車両安定性に優れ、ドライバーの運転のしやすさだけでなく、同乗者にも安定した乗り心地をもたらします。
2023年の8月ごろ、ビッグマイナーチェンジしたレヴォーグが発売予定といわれています。
まだ噂程度ですが、要チェックです。
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クロストレック
クロストレックはXVの後継となるクロスオーバーSUVです。
運転の性能にとてもこだわった1品です。
フロントシートは頭部の揺れを抑えるために人体構造まで深く踏みこんだ構造を採用しています。
大学医学部と連携して制作されたシートは長距離運転でも疲れづらく、スバルのこだわりが垣間見えます。
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まとめ
各自動車メーカーにおいて、事故を未然に防ぐための機能は開発がすすめられ、進化を続けています。
今回紹介した機能以上のものが今後現れるとしても、あくまでも自分の運転を補助するための機能という点は変わりないでしょう。
自分の運転技術はもちろん、運転支援機能の過信をせずに安全運転を心がけましょう。