ダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」とは?詳しい特徴や過去の機能まで紹介!

車を買おうと思いいたったとき。みなさんはなにを基準に選びますか?
人それぞれ「これは譲れない」というポイントがあると思います。
そのポイントが車に搭載された安全機能だ、という方も少なくはないでしょう。

みなさんは「スマートアシスト」という言葉を見かけたことはありませんか?
スマートアシストとは、ダイハツ独自の運転アシスト機能のことです。
衝突しそうなときに回避してくれる機能や、駐車時の支援機能など、運転が苦手な方でも安心して乗れるよう設計されています。

ダイハツの安全機能は2012年に「スマートアシストⅠ」が登場してから、進化を続けています。2019年に登場した「スマートアシストⅣ」が、ダイハツ内における最新の安全機能です。

今回はどの車を買おうか迷っている方へ向けて、ダイハツ車のポイントのひとつである「スマートアシスト」について深く解説していきます。

ほかの会社が強みとしている安全機能についての記事も、後日載せる予定です。
もし、どんな車を買おうか迷っている方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?

関連記事:ハッチバックの安全性とは?ハッチバックの特徴や安全性の高い車3台を紹介

関連記事:セダンの安全性は高いのか?セダンの特徴や安全性の高い車をまとめて紹介

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ

スマートアシストとは

ダイハツの予防安全機能の総称です。
車両に搭載されたカメラが周囲の状況を認識し、運転をサポートしてくれます。

この機能は現在多くの車種に搭載されており、2020年8月の時点で累計販売台数300万台を記録しました。

安全装置とは?

車に搭載されている安全装置には大きくわけて2種類あります。
「パッシブセーフティ(受動的安全)」と「アクティブセーフティ(能動的安全)」です。

パッシブセーフティは事故が起こった際、人体へのダメージを最小に抑えるための技術のことです。エアバッグやシートベルトがこれにあたります。

アクティブセーフティは、事故を事前に防ぐための装置の総称です。20世紀の終盤以降、この考えが広まりました。

1978年、とある自動車メーカーが「電子制御式ABS」と呼ばれるシステムを搭載。それまでのブレーキシステムだと、力いっぱいブレーキペダルを踏むとタイヤがロックされていました。
しかし、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は強くブレーキをかけても、自動的にブレーキのオンオフをしてくれるため、ブレーキをかけたままハンドル操作が可能なのです。

今ではほとんどの車にABSが搭載されています。
技術の進化に伴い、ABS以外にも「横滑り防止装置」など、さまざまなアクティブセーフティが搭載されるようになりました。

スマートアシストなどの予防安全機能は、アクティブセーフティに含まれます。

関連記事:コンパクトカーの安全性は実際どうなの?コンパクトカーの特徴や安全性の高い車と併せて紹介

関連記事:SUVの安全性は実際どう?SUVの特徴や安全性の高い車などをご紹介

スマートアシスト機能とは?

疑問、わからない、不明イメージ

いくつかの機能をまとめ「スマートアシスト」と呼びます。
「その機能がなにに特化したものなのか」で下記の4つに分けられます。

  • 衝突回避支援機能
  • 認識支援機能
  • 運転不可軽減機能
  • 駐車支援機能

ここからさらに細かく分けられます。
この章ではスマートアシストが具体的にどのような機能を持っているのかを説明します。

衝突回避支援機能

「衝突回避支援機能」は前方車両との衝突や車線の逸脱などを回避してくれます。
ブザーを鳴らし、運転手へ報告する警報機能や制御機能などが含まれます。

衝突回避支援機能は下記の8つです。

  • 衝突警報機能
  • 衝突回避支援ブレーキ機能
  • 誤発進抑制制御機能(前後)
    →エンジンの出力抑制と、ブレーキ制御の2段階で急発進を防ぐ
  • BSM(ブラインド・スポット・モニター)
    →死角を走る車を検知。サイドミラーの点灯(サイドビューランプ)やブザーなどで注意を促す
  • 車線逸脱警報機能
  • 車線逸脱抑制制御機能
  • 路側逸脱警報機能
  • ふらつき警報

認識支援機能

「認識支援機能」は、あらゆるものを運転手がいち早く認識できるようサポートしてくれます。

運転が苦手な方など、運転に集中しすぎて周囲にまで目を向けられないこともあるでしょう。一時停止などの標識を見落として、事故につながることもあるかもしれません。
そうならないよう、認識支援機能がアシストをしてくれるのです。

認識支援機能は下記の5つです。

  • 先行車発進お知らせ機能
  • 標識認識機能
    →進入禁止/最高速度/一時停止
  • オートハイビーム
  • ADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)
    →ハイビームで走行中に対向車を検知すると、部分的に遮光
  • サイドビューランプ
    →ハンドルを切った方向やウインカーを出した方向を補助灯が照らし、夜道をサポート

運転負荷軽減機能

「運転負荷軽減機能」は車の走行速度やハンドル操作をアシストすることで、運転手の負担を軽減する機能です。

運転負荷軽減機能は下記の2つです。

  • 全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
    →前を走る車との車間距離を保てるよう、車速をコントロール
  • LKC(レーン・キープ・コントロール)
    →車線の偏りをカメラが検知し、車道の真ん中を走れるようハンドル操作をアシスト

駐車支援機能

「駐車支援機能」では、前後左右に4つのカメラを搭載することで、人の目が届かないところまで検知しています。
これにより、狭いところへの駐車や路地から広い道へ出る際など、画面や音声によるガイドサポートを行います。

駐車支援機能は下記の4つです。

  • パノラマモニター
  • スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)
  • コーナーセンサー
    →前後左右のセンサーが、障がい物との距離を感知。接触前に3段階のブザーで警告
  • RCTA(リヤクロス・トラフィック・アラート)
    →バック時、後方の車両を検知。サイドミラーの点滅やブザーで危険を知らせてくれる

関連記事:軽自動車の購入ならダイハツはいかが?ダイハツ軽自動車の人気5台を紹介!

関連記事:ダイハツタフトのおすすめカラーは?9色全て紹介!後悔しない色選びを!

スマートアシストの注意点は?

注意点

スマートアシストはあくまでも「アシスト」であり、この機能を頼りに運転することは絶対にしないようにしましょう。
高い認識性能や制御性能を持っているとはいえ、限界があります。
ドライバーの運転操作や道路状況(急カーブなど)、天候によってシステムが正常に作動しない場合も念頭に置いておきましょう。

「スマートアシストがあるから、脇見運転しても大丈夫でしょ」など、安全機能を過信すると大きな事故につながりかねません。
スマートアシストは自分の運転を補助してくれる装置だと認識した上で、自分自身で安全運転を心がけましょう。

関連記事:車にできたガリ傷は自分で修理できるのか?

スマートアシストの進化

2012年にダイハツは軽自動車で初となる衝突回避支援システム、「スマートアシストⅠ」をムーヴに搭載しました。
そこから約2〜3年ほどの周期で改良がなされ、2019年には「スマートアシストⅣ」が登場。従来の機能に加え大幅な進化を遂げたスマアシは、ダイハツ車を支えています。

それぞれ、どのような機能が搭載されていたのか順番にみていきましょう。

スマートアシストⅠ

2013年ムーヴ:スマアシⅠ搭載

スマアシⅠは、基本的な3つの機能からスタートしました。

  • 衝突回避支援ブレーキ機能(車速30km/h以下)
  • 誤発進抑制制御機能(前方)
  • 先行車発進お知らせ機能

上記の3つはスマアシⅣにも搭載されています。

しかし、そのクオリティが異なります。
たとえば、初代の衝突回避支援ブレーキ機能は、車速30km/h以下で走っている場合に限られていました。
現在は車速50〜60km/hのため、その違いは一目瞭然でしょう。

スマートアシストⅡ

2015年タント/スマアシⅡ搭載

2015年、タントとムーヴ全車にスマートアシストⅡが採用。
スマートアシストⅠではレーザーレーダーのみだった検知システムに単眼カメラも加わりました。

さらに、車速30km/hから4〜50km/hと、より普段の運転に近い車速におけるブレーキ機能になりました。
従来機能のアップデートに加え、新機能も追加されたスマアシⅡは当時発売されていたウェイクにも搭載されています。

新たに追加された機能は下記の2つです。

  • 車線逸脱警報機能
  • 誤発進抑制制御機能(後方)

スマートアシストⅢ

2016年タント:スマアシⅢ搭載

大きく変わった点として、検知システムが挙げられます。スマアシⅠではレーザーレーダーのみ、Ⅱにおいて単眼カメラのセットが検知システムとして搭載されていました。
スマアシⅢで検知システムがガラッと変わり、現在も使用されている「ステレオカメラ」が搭載されたのです。

また、衝突回避支援ブレーキ機能が作動する車速も5〜60km/hと大幅にアップデートされました。
スマアシⅢは従来のアップデートが主な変更点で、新たに追加されたのは「オートハイビーム」のみでした。

スマートアシストⅣ

スマートアシストⅣは、Ⅲから大幅に変更されました。
従来の装備に加え、標準装備とオプションで装着できるものとが新たに登場しました。

追加された標準装備

  • 誤発進抑制制御機能(前後)
  • 車線逸脱抑制制御機能
  • 標識認識機能
  • コーナーセンサー
  • ADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)

オプションで装備可能な新たな機能

  • 全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
  • パノラマモニター
  • スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)
  • サイドビューランプ

関連記事:ムーヴキャンバスがフルモデルチェンジ!新型の特徴を解説!

スマートアシスト(ダイハツ予防安全機能)と並ぶ各社の予防安全技術は?

予防安全機能を開発しているのはダイハツだけではありません。

名前と、細かな機能が異なるだけでどのメーカーも独自の安全機能を採用しているのです。
下記に各メーカーの安全機能を紹介しています。後日、それぞれ詳しい記事を記載するため、ぜひチェックしてみてください。

メーカー名安全機能の名称
ダイハツスマートアシスト
スズキセーフティサポート
スバルアイサイト
マツダi-ACTIVSENSE

関連記事:Honda(ホンダ)が宇宙へ?JAXAと研究開発契約を締結!

関連記事:ソニー・ホンダモビリティ、新型EV「アフィーラ(AFEELA)」を公開!大きさはどれぐらい?

まとめ

車のイメージ

スマートアシストの機能は、オプションで追加しなければならないものもいくつかあると記事内で説明しました。
しかし、オプションを付けずとも標準の装備だけでかなりの安全機能が搭載されていることも、ご理解いただけたかと思います。

スマアシⅢは比較的最近の安全機能といえるため、中古車で探してみるのもよいかもしれません。
ぜひ、車を購入する際に参考にしてみてください。

また、スマートアシストは、おおよそ2〜3年のペースで進化をしています。
スマアシⅣが発表されてからしばらく月日が経っているため、もしかしたら次世代の安全機能の発表もあるかもしれません。

出光のカーリース・ポチモへ
出光のカーリース・ポチモへ


この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

カーナレッジはクルマの知識をわかりやすく提供する自動車ニュースメディアです。新車・中古車の最新情報やメーカー・ボディタイプ・メンテナンスなどの基本知識まで。自動車のことがすべて分かるWebマガジンです。

関連する記事

カテゴリーから記事を探す

error: このページの内容は保護されています。