PHV(PHEV)とはどんな車種?電気自動車(EV)との違いやおすすめの3台を紹介
PHVとは「Plug-in Hybrid Vehicle(プラグインハイブリッドビークル)」の略称です。
PHV車にはモーターとエンジンの両方が搭載されており、動力を切り替えながら走行することができます。
メーカーによってはPHEVと言ったりもします。
ヨーロッパ諸国や中国などでも地球環境に対しての政策として電気自動車(EV)の開発が推進されていますが、EV用の電池技術は開発途上のため、すぐには広まらず、代わりとしてPHV車が実用的かつ環境に配慮した自動車として認知を広めつつあります。
本記事では、PHVとはどんな車なのか、仕組みやメリット・デメリットについて解説するとともにおすすめのPHV車を3台ご紹介します。
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INDEX
PHV車とはどのような車種なのか?
PHV車は、電源コンセントから車体についている差込プラグを利用してバッテリーを充電し駆動するハイブリッド車です。
走行する際は、排気ガスやCO2を出さないという電気自動車の特徴と、状況に合わせてモーターとエンジンを併用できるハイブリッド車の特徴の両方を備えています。
一般的なハイブリッド車は外部からの電源供給はできないタイプが大半ですが、PHV車は外部からの充電が可能です。
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PHV車の走行の仕組み
PHV車は、バッテリーに充電した電力でモーターを動かし、エンジン動力を使用せずに走行する仕組みになっています。
使用する燃料は電気のみで、エネルギーを生み出す際にCO2が発生しないため環境によい車といえるでしょう。
また、ハイブリッド車のように走行時や減速時にエネルギー効率が悪くなるエンジンをモーターが補助して走行します。
その際に発生したエネルギーを充電しつつ、走行することができます。
また、エンジンとモーターによる動力を合わせることで、燃費よく走行できます。
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PHV車のメリットとデメリットを紹介
ここではPHV車のメリットとデメリットについて解説します。
PHV車のメリットについて
PHV車は、充電した電気がバッテリーに蓄積されている間は電気のみで走行できます。
EV走行の機会が多いと、その分、ガソリン消費を抑えられる点もメリットでしょう。
また、バッテリーもEV車と比較するとコンパクトなサイズを搭載していることが多く、同じ出力の充電器を利用した場合でも充電時間が短く済みます。
PHV車よりも大容量のバッテリーを搭載しているEVは、充電に時間をとられるケースも多いため、走行前にどのくらいの充電が必要か、事前に考える必要があります。
さらに、PHV車には自動車に蓄えられた電力を家電などに活用できるように装備されているタイプもあり、エンジンで発電も可能なPHV車は災害時などで役立ちます。
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PHV車のデメリットについて
PHVのデメリットとしては、車両本体価格が高い傾向にあるという点が挙げられます。
車両本体価格が高い理由としては、新しいシステムのため生産コストがかかるから。
また、ハイブリッド車やガソリン車と比べると車種が少ないため、選べる車の種類が限定的という点も気をつけておきたいところです。
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PHV車と電気自動車(EV)の違いとは?
電気自動車(EV)は、充電された電気を使い、モーターだけで走行が可能です。
また、ガソリンで動くエンジンが搭載されていないため、給油することができません。
走行に必要なエネルギーは、ガソリンではなく「電気」です。
一方、PHV車は充電した電気での走行と、ガソリンを使用した走行の両方を持ち合わせています。
つまり電気自動車はモーターのみの走行で、PHV車はモーターとガソリンでの走行が可能という違いがあります。
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三菱 アウトランダーPHEV
アウトランダーは三菱が発売しているSUVで、アウトドアなどの長距離走行にもおすすめの車です。
優れた操縦性と高い走行安定性を可能にする車両運動統合制御システムの「S-AWC(Super All Wheel Control)」によって走行の状況に合わせて7つのドライブモードを選択できます。
また、ボディサイズを生かした収納力の高さとラゲージスペースが広い点も魅力です。
2023年の12月にはマイナーチェンジが行われたアウトランダー。
従来のUSB Type-CとType-Aに加え、要望が多かった「HDMIポート」を全グレードに標準装備しました。
以下がアウトランダー PHEVのスペック表です。
三菱:アウトランダー PHEV XDSHZ M
メーカー | 三菱 |
車名 | アウトランダー |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 5 |
乗車定員 | 5名・7名 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,710× 1,860 × 1,740〜1,745 |
車両重量(kg) | 2,010 ~ 2,110 kg |
総排気量(cc) | 2,359 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 56 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | なし |
カラー (全8種) | ・ホワイトダイヤモンド※有料色 ・ブラックマイカ ・スターリングシルバーメタリック ・ブラックダイヤモンド※有料色 ・コズミックブルーマイカ ・レッドダイヤモンド※有料色 ・チタニウムグレーメタリック ・ディープブロンズメタリック |
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トヨタ RAV4PHV
トヨタが生産・販売しているRAV4は1994年に販売が開始され、モデルチェンジを繰り返しながら進化を重ねてきました。
2019年に登場した4代目が現行のもので、2024年の冬ごろにフルモデルチェンジの噂がまことしやかに囁かれています。
走行性能の高さとオフロードやアウトドアにふさわしいデザインを兼ね備えており、長年人気があります。
プラグインハイブリッドを選択できるなど、燃費性能の高さも魅力です。
以下がRAV4 PHVのスペック表です。
トヨタ:RAV4 PHV
メーカー | トヨタ |
車名 | RAV4 |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 5 |
乗車定員 | 5名 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,600×1,855×1,690〜1,695 |
車両重量(kg) | 1,900 ~1,920 |
総排気量(cc) | 2,487 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 55 |
駆動方式 | E-Four(電気式4輪駆動方) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
カラー (全8種) | ・センシュアルレッドマイカ ・アティチュードブラックマイカ ・アッシュグレーメタリック×アーバンカーキ ・ダークブルーマイカ ・ホワイトパールクリスタルシャイン ・アーバンカーキ ・グレーメタリック ・シルバーメタリック ・アッシュグレーメタリック×シアンメタリック |
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トヨタ プリウス PHEV
燃費性能の高さで有名なトヨタのプリウスは、ハイブリッド車の代表ともいえる車です。
車体にはトヨタの次世代プラットフォーム「TNGA」が採用され、快適性と走行性能が向上しています。
また、交流100Vコンセントを使用した充電が可能です。さらに、充電器の工事をすることで、自宅で単相200V電源としてコンセントをつなぎ一晩で満充電もできます。
現行モデルは、先代と比較してバッテリー容量が大きくなっているため、1回の充電あたりの航続距離が2倍以上の60km(WLTCモード)となっています。
以下がプリウス PHEVのスペック表です。
トヨタ:プリウス PHEV Z
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メーカー | トヨタ |
車名 | プリウス |
ボディタイプ | セダン |
ドア数 | 5 |
乗車定員 | 5名 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,670×1,780×1,430 |
車両重量(kg) | 1,570 |
総排気量(cc) | 1,980 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 40 |
駆動方式 | 前輪駆動方式 |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
カラー (全6種) | プラチナホワイトパールマイカ アッシュ アティチュードブラックマイカ エモーショナルレッドⅡ マスタード ダークブルー |
まとめ
PHV車は、電気自動車としての性能のよさとガソリン車のよいところを兼ね備えた車です。
今回はおすすめのPHV車として「三菱 アウトランダー PHV」「トヨタ RAV4 PHV」「トヨタ プリウス PHV」の3台を紹介しましたが、PHV車は各メーカーからさまざまな車種が販売されているため、自身の使用目的や走行距離などに応じた選び方をすることをおすすめします。