2人乗りの超小型電気自動車(EV)とは?超小型モビリティについて解説
世の中に「超小型自動車」や「超小型モビリティ」と呼ばれる軽自動車よりもさらに小さい自動車が存在することはあまり知られていません。
超小型と聞いて、どれぐらい小型なのか気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、「超小型自動車」や「超小型モビリティ」について解説します。
実は将来を担う存在なので、一度乗ってみたくなった方がいらっしゃれば幸いです。
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INDEX
超小型モビリティとは?
超小型モビリティとは、軽自動車より小さく原動機付自転車より大きい、公道を走行できる自動車のことを指し、近年ではEV(電気自動車)であることが多いです。
今の原付のように、近距離の手頃な移動に最適と考えられ、実験的に導入をされることが予想されます。
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超小型モビリティに免許は必要?
運転には普通自動車免許が必要で、原付が運転できる「原付免許」のように超小型モビリティのための免許の区分はありません。
最高速度は60km/hで、高速道路での運転はできませんが、近場や狭い場所での移動のためのセカンドカーとしての活躍が期待できます。
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ミニカーなど他の小さい車との違いは?
似たような形状の車として、ミニカー(マイクロカー・第一種原動機付自転車とも呼ばれます)が挙げられます。
第一種原動機付自転車とはいっても、道路運送車両法上は原動機付自転車ではあるものの、道路交通法上では普通自動車の扱いとなるため、ミニカーも普通自動車免許が必要です。
以下小さい車の違いを紹介します。
ミニカー(第一種原動機付自転車)
- 最高速度:60km/h
- 定格出力:0.6kW以下
- 全長:2.5m以下
- 全幅:1.3m以下
- 全高:2.0m以下
超小型モビリティ(型式指定車)
- 最高速度:60km/h
- 定格出力:0.6kW超
- 全長:2.5m以下
- 全幅:1.3m以下
- 全高:2.0m以下
超小型モビリティ(認定車)
- 最高速度:個別の制限あり
- 定格出力:0.6kW〜0.8kW
- 全長:3.4m以下
- 全幅:1.48m以下
- 全高:2.0m以下
軽自動車
- 最高速度:構造上の制限なし
- 定格出力:0.6kW超
- 全長:3.4m以下
- 全幅:1.48m以下
- 全高:2.0m以下
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超小型モビリティのメリット
次に超小型モビリティのメリットをご紹介します。
運転しやすい
車の運転は車体が大きいほど難しい傾向にあります。
カメラ型バックミラーなど、運転・安全性能は向上しているものの、やはり小さい車の方が運転はしやすいです。
普通自動車の運転をやめた高齢者の方でも操作しやすいでしょう。
環境に優しい
現行で販売されているモデルが主にBEVであることから、環境に優しい次世代モビリティを牽引していく存在となることが期待されています。
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駐車スペースが小さい
駐車自体は駐車場の決まりに従わなければなりませんが、トヨタの超小型モビリティC+podはアルファード1台分のスペースに2台駐車できます。
駐車場に困る可能性が低いことや、路上停車してもあまり邪魔にならないこと、宅配で家の前に停めやすいことがメリットとして挙げられるでしょう。
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珍しい
珍しいことはメリットなのかと思われるかもしれませんが、観光地などでは、お客さんを呼ぶ一つのきっかけになります。
実際に、C+podは2021年夏に横浜ベイエリアで活躍しました。
現行の2人乗り超小型モビリティを紹介
現行の超小型モビリティにはどのようなものがあるか、ご紹介します。
トヨタ C+pod
現行モデルとして、最も有名なのはトヨタのC+podでしょう。
2021年12月に、リースのみではありますが、個人ユーザー向けに一般販売されました。
野球のリリーフカーとしても使われるなど、知名度アップに貢献しました。
「超小型モビリティ」の代表格として有名なC+podですが、2024年夏頃に生産終了を発表しています。
法人向けの提供は続くようです。
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タジマモーター タジマ・ジャイアン
タジマモーターという自動車会社に馴染みのない方もいらっしゃるでしょう。
電気自動車や、先行開発車両、競技用車両の製造を行っている会社で、次世代モビリティに力を入れています。
タジマのジャイアンは、サイドブレーキを力をあまりかけずに動かすことができるので、高齢者にも優しい造りが特徴です。
タジマモーターは出光興産と提携し、「株式会社出光タジマEV」として4人乗りの超小型EVも発売される予定です。
超小型モビリティは、通常の自動車に比べると製造コストが抑えられるため、大手のメーカーだけでなく様々な会社で製造が行われています。
超小型モビリティが普及しない理由
街中で見かけない超小型モビリティですが、実はホンダ「MC-β」、アップルオートネットワーク「e-Apple」、軽自動車ですが、スズキ「ツイン」、今では逆にプレミア価格になっているアストンマーティン「シグネット」、など、開発自体はされています。
それでもなかなか普及しない理由として以下のようなものが挙げられます。
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普通自動車免許が必要
ミニカーの規格でも、運転をするには普通自動車免許が必要です。
高齢者などの運転にニーズがあるのですが、免許証を返納してしまった方は運転することができません。
また、観光地や宅配での使用でも、免許を持っていない方は働くことができません。
当たり前に思っている普通免許証ですが、ここでは障壁になってしまっています。
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目立ってしまう
普及していないので、通常街中で見かけることがあまりありません。
そこで超小型モビリティに乗ると目立ってしまいます。
目立つことは観光地などの話題性が必要な場合はメリットですが、一般人にとっては逆に選択しにくい車となってしまっています。
普及しだしたらあまり気にならないかもしれませんが、現在乗りたがる方は少数派かもしれません。
車両本体価格
超小型モビリティは、セカンドカーや高齢者のための移動手段など、メイン使いで使用するような車ではありません。
しかし、車両本体価格は、C+podは税込173万円〜、ジャイアンが税込159万円〜と普通自動車に比べると安いものの、決して安い買い物ではありません。
メイン使いではないのにコストがかかることも普及しない原因の一つでしょう。
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超小型電気自動車もCEV補助金の対象になる?
CEV補助金(クリーンエネルギー自動車補助金)はクリーンエネルギーを利用する自動車の普及を促進するための補助金制度です。
この補助金は、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)などの購入に対して支給されますが、超小型電気自動車も対象になっています。
現在は2人乗りの超小型電気自動車としてトヨタのC+pod、1人乗りのミニカーとしてトヨタのコムスが対象です。
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海外では免許を必要としない国も
海外では超小型モビリティには免許が必要でない国もあります。
EVシフトが世界中で進んでいる中で、力を入れている会社も多くあります。
- シトロエン:アミ
- オペル:ロックス-e
- マイクロ・モビリティ・システムズ:マイクロリーノ
などが代表例です。
マイクロリーノはBMWのイセッタをモデルとしており、アミは2万台を超える受注をしました。
中国企業の参入も顕著で、外国では超小型モビリティが加速するかもしれません。
また上記3つとも2人乗りの超小型電気自動車(EV)です。
今後の超小型モビリティの役割は?
- これまで車を持たなかった世帯、セカンドカーとしての役割
- 近場に特化した移動手段
- 運転のしやすさから、高齢者など、車の運転に危険を覚えた方への移動手段
- 観光地・離島などでの交通手段
- 配達のための移動手段
など、普通車では難しい役割を期待されています。
未来のためにこの機会に、ぜひ興味を持ってもらえたら幸いです。