ディーラーで値引きできる限界はどこまで?交渉のコツや値引きしやすい時期を紹介
新車を購入するのは人生の中でも大きなお金が動くイベントの一つです。
新車は高額であるため、ディーラー側もある程度は値引きすることを前提に販売を行います。
できるだけ出費は抑えるためには、ディーラーに対してどのように値引きの交渉を進めていけばよいのでしょうか。
この記事では、ディーラーで限界まで値引き交渉をするためのコツを紹介します。
INDEX
ディーラーで限界まで値引き交渉するには?
まずはディーラーで値引き交渉をする際に知っておきたい知識を紹介します。
ディーラーならではのポイントを押さえる
ディーラーで値引きを行うコツは、正しい値引き方法を把握することです。
間違ったやり方で値引き交渉をしてしまうと、「買う気がない要注意の客」として扱われてしまう可能性があります。
たとえば「値引きの相場」は、ディーラーで値引き交渉をする際に把握しておきたいポイントの一つです。
値引きの相場感をつかむには価格比較サイトや口コミサイトをいくつか見ておくとよいでしょう。
どれだけ交渉しても値引きができないラインを知っておくことは、限界ギリギリの値引き額を引き出せるポイントです。
また、ディーラーでは、納車後も営業の人との関係が続きます。
車体価格だけでなく、納車後のメンテナンスなども視野に入れて値引き交渉を行うこともポイントです。
車種によって値引きや販売戦略が異なる
値引き交渉をする際に把握しておきたいポイントの一つとして、車種によってディーラーの値引きや販売戦略が異なる点があります。
たとえば、販売価格が高い高級車は大きな値引きが前提とされているケースがあり、値引きの割合も大きくなります。
しかし、比較的安価な軽自動車やコンパクトカーは大幅な値引きは期待できません。車体価格がギリギリまで下げられているため、値引きが可能な額が小さいです。
高級車を購入するのであれば、車両本体価格を中心に値引き交渉を行い、コンパクトカーや軽自動車の場合は、オプションで値引き交渉を行うなど、車種によって値引き交渉の方法が異なることを把握しておきましょう。
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知っておきたい値引き交渉のマナーについて
次に、値引き交渉で知っておきたいマナーやポイントを紹介します。
強引な値引き交渉や結論の先延ばしはNG
ディーラーで値引き交渉をする際、気を付けたいのが強引な値引き交渉です。
中には横柄な態度で値引きを要求する人や、店長や責任者を呼び出そうとする人がいます。
しかし、こうした交渉のやり方では有利になるどころか値引きが望めない展開になる可能性があります。
責任者を呼び出して値引きの要求をした場合、現れた責任者に「値引きはできません」と断られてしまえば、そこで交渉は終わってしまいます。
また、長時間交渉を続けた上で結論を先伸ばしにするのも避けた方がよいでしょう。
「買う気がない客」と判断されてしまうと、受け合ってもらえなくなってしまいます。
余裕のある予算額を伝えてはいけない
余裕のある予算額を伝えてしまうのは、あまりよくありません。
あくまでも市場相場を把握した上で、適切な予算額を提示することが大切です。
予算額を多めに提示してしまった場合、担当者は「その金額まで下がったら購入してもらえる」と考えるため、それ以上の値引き交渉がうまくいかない可能性が出てきます。
ディーラーと信頼関係の構築を目指そう
ディーラーでの値引き交渉をスムーズ進めるために気を付けたいのは、信頼関係の構築です。
ディーラーは車を売るだけでなく、車検やメンテナンスなども大きな収入源としています。
購入後も顧客と関係が続くため、担当者と顧客と納車後の付き合いもあることを視野に入れて値引きを考えます。
そのため、交渉においては担当者と信頼関係を構築し、味方に付けるのがポイントです。
知り合いにそのディーラーで車を購入した人がいれば、紹介してもらうのも有効な方法です。
紹介者の顔を立てるためにも営業の人は大きな値引きを行う可能性があります。
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新車購入で値引きしやすいタイミングはあるのか?
ここでは、値引きしやすいタイミングを紹介します。
狙い目は年度末や中間決算期
大きな値引きを狙うのであれば、購入のタイミングも重要です。
自動車は、一年を通して需要が高い時期とそうでない時期に分かれます。
そのため、ディーラーが販売に力を入れたい時期や売上が伸び悩む時期が値引きのチャンスです。
特に年度末の2月や3月、決算期の9月はディーラーが販売に力を入れているシーズンです。
反対に4月や12月は車の販売台数が伸び悩む月といわれています。
モデルチェンジ発表後や発売前もチャンス
車のモデルチェンジが発表されると、新型モデルの発売まで購入を控える人が現れ、旧型モデルの売行きは落ちる傾向にあります。
加えて、販売店は旧モデルの在庫を早めに減らそうと値引きを行うケースが少なくありません。
そのため、モデルチェンジ発表後は値引き交渉をしやすいタイミングといえます。
しかし、前モデルの人気が高い場合は注意が必要です。モデルチェンジ後の車両のデザインやスペックによっては前モデルに注文が殺到し、値引き交渉が難しくなる場合があります。
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月末の販売キャンペーンを狙う
毎月、月末の販売キャンペーンを狙うのも一つの方法です。
月末は、ディーラーが販売目標を達成するため、特別な値引きを期待することができます。
メーカーのプロモーションやキャッシュバックを期待する
メーカーが期間限定で行う特別なキャンペーンやキャッシュバックにより、購入時のコストを削減できるケースもあります。
ただ、そうした情報を入手するのは簡単ではないため、販売担当者との関係値を深めておく必要があるでしょう。
値引き交渉時に想定されるやりとりは?
ここでは、2つの具体例を挙げつつ、値引き交渉をスムーズに行う方法を紹介します。
オプションについての交渉
値引き交渉時にしばしば登場するのがオプションです。
車両価格の値引きには限界がありますが、オプションは担当者の裁量で決められることが多いためです。
値引き交渉中に「これ以上は下げられないが、カーナビを安くする」と提案された場合は、オプションの値引きが狙えるチャンスといえるでしょう。
このような場面で、「他のオプションも付けるので、さらに値引きしてほしい」と交渉をすることで、大きな値引きを狙える可能性があります。
特にカーナビやETC車載器、カーコーティングなどは値引きがしやすいオプションです。これらの値引き交渉をすることで全体の費用を下げることが可能になります。
乗っている車の下取りなど
オプションとともに値引き交渉のポイントとなるのが、乗っている車の下取りです。
交渉中に「値引きは難しいが、今乗っている車を少し高く買い取りましょうか」と提案されることがあります。
お得のように聞こえますが、注意が必要です。
一般的にディーラーの下取り価格より中古車販売店に持ち込む方が高く売れるためです。
値引きの代わりに下取りの金額が高く提示された際は本当にお得か見極める必要があります。
中古車販売店で価格が付かない車であれば下取りに出してもお得になりますが、高く売れる車の場合は全体で考えると損をしてしまう可能性があります。
大きな値引きを追うだけでなく、本当にお得か判断するのも大切なポイントです。
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値引きに関するよくある質問について
ネット上やSNSにはさまざまな値引き方法が掲載されています。ここでは、値引き交渉でしばしば発生する疑問を紹介します。
保険加入で割引はあり?
ディーラーが代理店となっている保険に加入することで値引きが狙えると紹介されることがあります。
しかし、保険加入による値引きは注意が必要です。
場合によっては保険業法の禁止行為に触れる可能性があります。
禁止行為の中には「特別の利益を提供する行為」があり、車体価格の値引きは特別な利益に該当する場合があります。値引き交渉で保険の話を持ち出すと警戒される可能性があるため、避けた方がよいでしょう。
担当者から提案された場合も注意すべきです。
若手の方が値引きを狙えるのか?
一般的に値引きを狙うのであれば、営業成績が悪い若手の担当者を狙うべきといわれています。
しかし、実際は若手の人よりも、成績のよいベテランの人と交渉する方が値引き交渉はうまくいく可能性が高いです。
成績のよい営業の人は値引きのバリエーションを多数把握しており、最適な提案ができるためです。
また、ベテランの人は店長や上司から信頼されていることも多く、大きな値引きが可能な場合があります。
スムーズかつ最適な値引きを狙うのであれば、ベテランと話をしてみましょう。
ディーラーで値引いてもらうために押さえたいポイント
ここでは、ディーラーで値引いてもらうために押さえたいポイントについて解説します。
新車の相場を把握する
購入したい新車が決まった場合、まずは新車の相場をしっかりと把握しましょう。
何の情報も持たない状態では、交渉時に購入者側から適した金額を提示できません。
またディーラー側としては、できるだけ多く利益を残して売りたいため、必要以上に積極的な値下げをしてくることはないでしょう。
不適切な値引きを依頼した場合、購入者が相場を把握していないと担当者は分かるため、比較的高めの価格に落ち着いてしまうことが想定されます。
予算額を提示する
最初に購入者が予算額をしっかりと提示することも重要です。
多くの担当者は値引きの権限を与えられているため、購入者の予算を知ることでゴール(購入)に近づくための手段を考えてくれます。
また予算を提示することで購入者が本気で購入する気があることが伝わり、交渉がスムーズに進みやすいです。
予算を提示するためにも、相場の把握が重要になります。
自分が提示する予算額をどのような根拠で算出しているのかも一緒に示せるとよいでしょう。
例えばネット上に出ている新車販売価格などを参考にして、大まかな予算額を決められます。
複数の車を提示する
ディーラーによっては、時期によって強く販売したい車が変わることがあります。
購入を検討している車を複数提示することで、より値引きできる車を教えてもらえるかもしれません。
また担当者に「ほかのディーラーで似た車を検討している」と伝えるのも1つの方法です。
メーカーごとにライバル車があり、担当者としては他社に顧客を奪われたくありません。
そのため、顧客がライバル社の車を検討しているのであれば、もっと値引きをしてでも自社で購入してもらいたいと考えるでしょう。
当日中に買う意思を示す
当日中に買う意思があることを伝えるのも効果的です。
前述したように、担当者に本気度を見せることが重要で、「300万円まで下がったら、今日購入を決めます」のように、具体的な金額と今日購入する意思を併せて伝えましょう。
一般的には、担当者の権限で値引きできる金額には上限があり、一定の額を超えると上司に相談しなければなりません。
その場合でも、金額が下がれば今日中に買うと伝えるのは大変効果的です。
端数分だけでも値引きしてもらう
さまざまな交渉をした結果、最後に提示された金額に対して、端数を値引いてもらえないか交渉してみましょう。例えば最終的に2,535,000円になった場合、5,000円を値引いてもらうイメージです。
担当者としても、交渉の最後で契約が取れないのは痛手のため、端数値引きは比較的通りやすいでしょう。
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まとめ
この記事では、ディーラーでの値引き交渉時に気を付けるべき点を紹介してきました。
日常生活に欠かせない車は、新車で購入すると非常に高額です。ディーラーで新車を購入する場合、値引き交渉に応じてもらえる可能性があります。しかし、少しでもお得に購入したいと考えて、無理な交渉をすると逆に値引きできないという結果に終わる可能性があります。
交渉のコツを把握してお得に新車を購入しましょう。