車種の書き方とは?定義や判別方法について解説
車種といえば、自動車メーカーが定めた車の名称を思い浮かべる人も多いでしょう。
「車種」といっても、自動車業界と自動車保険業界で定義が異なるのです。
車種の定義や車種を簡単に判別できる方法を知りたいと思う人もいるでしょう。
この記事では、車種の定義や書き方を詳しく解説します。
車種の判別方法も詳しく解説するため、最後までご覧ください。
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INDEX
車種の書き方は?自動車業界の定義について
自動車業界と自動車保険業界では、同じ「車種」という言葉でも意味合いが異なります。
自動車業界においての「車種」とは、自動車メーカーが販売戦略を考える上で重要な役割を担う分類です。
一方で自動車保険業界の「車種」とは、リスク評価と保険料設定に利用されています。
ここでは「車種」の定義について、詳しく解説していきます。
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自動車業界における車種
自動車業界においての「車種」とは、自動車メーカーが販売している軽自動車やコンパクトカー、SUVなど車の大きさが分類されている種類のことです。
一般的に自動車の種類は車体の形状やエンジンの大きさ、搭載されている装備などによって分類されます。
また、自動車メーカーが定めた車の名称を車種と呼ぶ場合もあるようです。
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自動車保険業界における車種
自動車保険業界においての「車種」とは、車の種別のことを指します。
「車種」は自動車保険契約において車両の保険料を決定するために用いられる分類です。
保険会社は車種ごとにリスクを評価し保険料を設定しており、自動車事故や盗難リスク・修理費用の高さなどによって金額が異なります。
例えば2022年の車両本体盗難ランキング1位の、トヨタが製造・販売しているランドクルーザーは、盗難リスクが高いことから自動車保険料は高額になりやすい傾向にあります。
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用途車種の区分
自動車には用途や車の大きさの違いによってさまざまな車種があります。
保険会社では、車種区分が用途によって細かく分類されているのが特徴です。
ここでは保険会社が主に用いる「自家用8車種」を紹介します。
自家用普通乗用車
自家用普通乗用車は、個人が日常的な移動やレジャー目的で使用するステーションワゴンやミニバンを指します。
ステーションワゴンやミニバンに当てはまるのは、ヴォクシー(トヨタ)やセレナ(日産)などです。
ナンバープレートの分類番号が「3」から始まることから、「3ナンバー車」と呼ばれることもあります。
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自家用小型乗用車
自家用小型乗用車とは、運転のしやすさや省燃費性が評価されているコンパクトカーのことです。
パッソ(ホンダ)や、フィット(スズキ)などが当てはまります。
総排気量は2,000cc以下と定められているため、税金面が抑えられ維持しやすい区分の車です。
自家用小型乗用車は、ナンバープレートの分類番号は、「5」もしくは「7」から始まります。
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自家用普通貨物車
自家用普通貨物車とは、荷物を運搬するための車のことです。
乗用車に比べて積載量が多く、引っ越しや粗大ごみなどの運搬に役立ちます。
自家用区分となるため、運搬をすることで対価が発生するような営利目的で利用することはできません。
また、最大積載量が0.5t以下と0.5~2t以下の車で分類されているのが自家用普通貨物車の特徴です。
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自家用小型貨物自動車
自家用小型貨物自動車とは、荷物の積載に優れている車を指します。
代表的な車はハイエースバン(トヨタ)や、キャラバン(日産)などです。
ナンバープレートの分類番号から「4ナンバー車」とも呼ばれます。
普通乗用車と同様に通勤や買い物・趣味の活動などに利用でき、特に荷物を積み込む場面で活躍するでしょう。
引っ越しやアウトドアレジャーなど、利用用途は多岐に渡り利便性が高いです。
さらに、事業主が仕事道具を積み込んで現場に移動できることから、外仕事の人にも人気を集めている車種といえます。
自家用軽四輪乗用車
自家用軽四輪乗用車とは、一般的に軽自動車と呼ばれている車です。
小型自動車よりもコンパクトで初心者でも運転しやすいことから、人気を集めています。
乗車定員が4人のため、1人あたりのスペースが広いことから車内にゆとりが生まれやすいのも特徴です。
代表的な車として、N-BOX(ホンダ)や、タント(ダイハツ)などがあります。
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自家用軽四輪貨物車
自家用軽四輪貨物車とは、主に荷物を運搬するために使用される軽自動車のことです。
小型貨物自動車のような特徴を持ち合わせていながら、車両の大きさは軽自動車のため維持費が抑えられる特徴があります。
代表的な車はハイゼットカーゴ(ダイハツ)や、エブリィ(スズキ)などが挙げられます。
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特種用途自動車
特種用途自動車とは、自動車の使用用途が特別な種類に分類される車です。
救急車や消防車、警察車両、キャンピングカーなどが当てはまります。
ナンバープレートの分類番号から「8ナンバー車」とも呼ばれることが特徴です。
車種と混同されやすい枠組み
車種と混同されやすい3つの枠組みは以下の通りです。
- 車名
- 車型
- 車格
それぞれの定義を正しく理解しておくことで、車種と混同することはないでしょう。
ここではそれぞれの枠組みについて一つずつ定義を解説します。
車名
車名とは自動車識別のために付けられた名称のことを指します。
例えばトヨタが製造・販売している「プリウス」や「アルファード」などの名前が車名です。
車種と車名は特に混同しやすく、日常的にも間違われて使いやすいため「車名」は車種の名称と理解しましょう。
車型
車型は、車両型式を略した呼び方です。
車の構造や装置、性能によって分類する指標を指します。
車型は、道路運送車両法で定められている保安基準に基づいて実施する検査の際に必要です。
同じ車種でも構造や装置、性能が違えば異なる車型に分類される場合もあります。
車格
車格とは、車の大きさやエンジンの排気量などによる分類のことです。
車格は明確に定義されたものではありません。
車格の分類基準や分類方法はさまざまあり、国や情報誌によっては異なる分類がされている場合もあります。
車格は車の評価基準になりやすく、車を比較したい際に便利な指標になるでしょう。
車種の判断方法とは?
車種の判断には、以下の2つの方法があります。
- 車検証を確認する
- ナンバープレートを確認する
2つの方法で、「自家用普通乗用車」や「自家用普通貨物車」など、車種の判断が可能です。
ここでは、それぞれの方法でどのような項目を確認すればよいかを詳しく解説します。
車検証を確認する
車検証には車両番号や初度検査年数などさまざまな情報が記載されています。
その中で「自動車の種別」「用途」「自家用・営業用の別」の項目を確認することで、分類される区分の判断が可能です。
例えば「自家用普通乗用車」に分類される場合の、各項目の記載は以下の通りです。
- 自動車の種別:普通
- 用途:乗用
- 自家用/事業用の別:自家用
車検証では車種のほかにも車名や車検の有効期間満了日なども記載されています。
車の整備に関する確認においても必要な書類のため、一度確認してみるとよいでしょう。
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ナンバープレートを確認する
車種は、ナンバープレートの色や、地域名の右隣りに記載されている分類番号から車種を判断できます。
「白色の背景に緑色の文字」「黄色の背景に黒色の文字」のナンバープレートが自家用車です。
また、「緑色の背景に白色の文字」「黒色の背景に黄色の文字」のナンバープレートは事業用車になります。
ナンバープレートは規則に基づいて「地域名」と「数字」・「ひらがな」が記載されているため車種を含め多くの情報を読み取れます。
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通勤届(車両通勤許可申請書)の記載方法を解説
前述の内容を考慮し、通勤届(車両通勤許可申請書)の記載方法を見ていきましょう。
通勤届のフォーマットには、一般的に「車両・車両番号」というセクションが存在します。
基本的に、特に指示がない場合、車の使用目的やサイズ、構造などのカテゴリーを示すため「普通乗用車・小型乗用車」など記載を行います。
ただし、この書き方は就業する企業の規則によって異なる場合があります。
多くの企業では、他の従業員の車と区別するため、車の製造メーカーや車種の記載が求められることがよくあります。
もし、あなたがプリウスを所有している場合で例えます。
その場合の「車両・車両番号」欄には
『トヨタ プリウス(車両番号)』
といった形で記入することになります。
また、通勤届のフォーマットにおいて車種と車名を区別して書くケースでは、以下のようになります。
車種 = (自家)普通乗用車
車名 = プリウス
以上の点をふまえて、通勤届の記載してください。
繰り返しますが、会社によって異なる規則があるため、一度確認することが良いでしょう。
まとめ
車種の定義は、自動車業界や自動車保険業界によって異なります。
一般的に車体の形状や大きさからSUVやセダンなどに分けられるのが車種です。
一方で自動車保険業界では車の種別を指します。
車種は、車検証やナンバープレートを確認することで、簡単に判別可能です。
保険会社では一般的に「自家用8車種」が用いられます。
車種の意味や判別方法を把握し、いつでも見分けられるようにしておくとよいでしょう。