クロカンSUVとはどんな車?魅力やおすすめ車を徹底解説
近年は、複数人でのキャンプだけでなく、ソロキャンを楽しむ人の増加により、アウトドアやレジャー向けの車種の需要が高まりつつあります。
その中でも「SUV」は走行性能に優れており、山道や砂地など舗装されていない道でも安定した走行ができる車として人気を集めています。
そこで今回は、SUVの中でも「クロカン」こと「クロスカントリーSUV」に注目しつつ、SUVの定義やクロスカントリーSUVの魅力、おすすめの車を解説します。
これからSUVの購入を検討している人や、特にクロスカントリーSUVを探している人は、ぜひ参考にしてください。
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INDEX
SUVとは?定義と特徴を解説
SUVとは
SUVとは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略で「スポーツ用多目的車」のことを指します。
釣りやキャンプなどのアウトドアレジャーに適した装備や性能を持ち、街乗りはもちろん舗装されていない道や悪路でも、安定して走行できる多目的車のことです。
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SUVの定義と特徴
SUVにはサイズなどの明確な定義はありません。
特徴としては先述した通り「未舗装の道や悪路でも、安定して走行できる多目的車」であり、その見た目は主に全高がセダンよりも高く着座位置も高いことや、タイヤサイズが大きいことが挙げられます。
SUVは比較的新しい言葉で、以前はアウトドアでの使用を目的として製造された車を「RV」「クロカン」と呼んでいました。
1994年にトヨタが製造・販売する「RAV4」が注目を浴び、市街地の走行にSUVを利用する人が増えてきました。
その後、1997年に同社が「ハリアー」を販売するとSUVの人気がさらに高まり、さまざまなメーカーが取り扱うようになりました。
最近では、雪道や砂地など悪路を走破することを想定されて製造された「クロスカントリーSUV」よりも、主に市街地での快適な走行を目的とした「クロスオーバーSUV」が多く販売されています。
現在では、スーパーカーを製造・販売するポルシェやランボルギーニでもSUVを取り扱うようになり、国内メーカーにおいてはセダンよりもラインナップが豊富です。
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クロスカントリーSUVとは?
クロスカントリーSUVは舗装されていない道でも安定して走行できる特徴を持ちます。
舗装されていない道においてSUV以外の車種で走行すると、タイヤがぬかるみにはまるリスクが高まります。
一般的な乗用車は「モノコック構造」のフレームを採用し、ボディパネル全体で衝撃を吸収する仕組みになっています。モノコック構造はフレームとボディが一体化しているもので軽量かつ強度が高いという特徴を持ちます。
しかし強度が高いといっても、悪路向きとは言い難いのです。モノコック構造はその性質上、ボディ全体で受ける衝撃には強いものの、一点の衝撃などには弱い側面をもちます。
ティッシュの箱を底面から落としてもあまり変形はしませんが、角から落ちてしまうとそこが凹んでしまいますが、それと似たようなイメージです。
一部でも損傷があるとモノコック構造本来の強度は保てず、またラダーフレームと異なりその一部分だけ修理に出すと言うこともできません。
そのため、SUVではモノコック構造が採用されていないのです。
クロスカントリーSUVでは、はしご状の頑丈なフレームを使用した「ラダーフレーム構造」を採用しています。
フレームとボディパネルの役割を分担させるため、フレームが損傷しない限り走行が可能です。
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クロスカントリーSUVの魅力を紹介
続いては、クロスカントリーSUVの魅力を詳しく解説していきます。クロスカントリーSUVの主な特徴は以下の通りです。
- 走破性の高さ
- 耐久性の高さ
- デザイン性
- 実用性の高さ
- 広い室内空間を持つ車もある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
走破性の高さ
クロスカントリーSUVの大きな魅力として、高い走破性が挙げられます。
大雨による冠水などの自然災害時においても、他の車種と比べてクロスカントリーSUVの方が走破性に優れており、水深60cmの道でも走行できた事例もあります。
耐久性の高さ
クロスカントリーSUVにはラダーフレーム構造が採用されています。
ラダーフレーム構造ははしご状のフレームの上に車のボディが装着されているような仕組みです。ミニ四駆を触ったことがある方はイメージがしやすいかもしれません。
鉄の骨格が上からの荷重や路面からの衝撃を吸収してくれるため、とても頑丈な作りです。
SUVだけでなく、多人数乗車のバスや、たくさん荷物を積むトラックに採用されている構造であることからもラダーフレーム構造の頑強さを知ることができるでしょう。
また、仮になにかにぶつかったりしても、基本部分にはダメージが少ないのものメリットのひとつです。
デザイン性
クロスカントリーSUVはあくまで機能優先で製造されていますが、デザイン性も優れた車が多いです。
車内空間を確保するための角張ったシルエットと、悪路走行を想定してデザインされたシンプルな外装が無骨でクールな印象を与えます。
実用性の高さ
現行のクロスカントリーSUVは、アウトドアはもちろん市街地や高速道路でも快適なドライブが楽しめるように改良されています。
快適装備が標準装備されているものも多く、アウトドアだけでなく日常使いができる点も魅力です。
また、衝突安全機能や予防安全機能が搭載されている車もあり、実用性と安全性を求める人におすすめできます。
広い室内空間を持つ車もある
クロスカントリーSUVの魅力として、広い室内空間も挙げられます。
ミニバンに比べると少し狭いかもしれませんが、多彩なシートアレンジにより、乗車人数や荷物の量に合わせて空間を自由に変更できるクロスカントリーSUVも多いです。
クロスカントリーSUVのおすすめ3台を紹介
スズキ ジムニーシエラ
「ジムニーシエラ」は、スズキが製造・販売するクロスカントリーSUVです。
ベースこそ軽規格の兄弟車「ジムニー」と同等ですが、ラダーフレームやパートタイム4WDの採用、最低地上高205mmにより悪路での走破性が高く、国産SUVの中でも本格的なクロスカントリーSUVとして人気です。
ボディサイズは軽規格のため小回りが利き、市街地や狭い路地でも安心して走行できます。
1.5Lのエンジンを搭載しており低速からトルクを出す設計のため、動力性能に不満を感じさせません。
ジムニーシエラのスペックは以下の通りです。
メーカー | スズキ |
車名 | ジムニーシエラ |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 3 |
全長×全幅×全高(mm) | 3,550×1,645×1,730 |
車両重量(kg) | 1,080~1,090 |
総排気量(L) | 1.460 |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク(L) | 40 |
駆動方式 | パートタイム4WD |
トランスミッション | 4AT/5MT |
カラー(全11種) | キネティックイエロー×ブラック シフォンアイボリーメタリック×ブラック ブリスクブルーメタリック×ブラック キネティックイエロー シフォンアイボリーメタリック ブリスクブルーメタリック ミディアムグレー ブルーイッシュブラックパール ジャングルグリーン シルキーシルバーメタリック ピュアホワイトパール |
トヨタ ハイラックス
トヨタが製造・販売する「ハイラックス」は、国産車で唯一のピックアップトラックです。
全長5,340mmを誇り、アメリカのピックアップトラックにも劣らない迫力のあるボディで、頑丈さと相まって海外でも需要が高い車です。
最大500kgまで対応できる広いデッキが特徴で、アウトドアが趣味の人や多くの荷物を載せたい人にとって、重量を気にせず積載できるのが魅力です。
また、4WDシステムへの切り替えが可能な点や、後輪左右を直結する「リアデフロック」により、悪路でも安定した走破性を誇ります。
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ハイラックスのスペックは以下の通りです。
メーカー | トヨタ |
車名 | ハイラックス |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 4 |
全長×全幅×全高(mm) | 5,320~5,340×1,855~1,900×1,800~1,840 |
車両重量(kg) | 2,080~2,110 |
総排気量(L) | 2.393 |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク(L) | 80 |
駆動方式 | パートタイム4WD |
トランスミッション | スーパーインテリジェント6速オートマチック |
カラー(全5種) | スーパーホワイトⅡ シルバーメタリック アティチュードブラックマイカ オキサイドブロンズメタリック ダークブルーマイカ |
トヨタ ランドクルーザー
「ランドクルーザー」は、トヨタが製造・販売する最高級のクロスカントリーSUVです。
全長4,950mm以上、全幅1,980mm以上の大柄なボディと洗練されたデザインが国内外で高い人気を誇っています。
悪路における高い走破性以外にも、各スイッチ類やモニターの配置最適化による操作性のよさや、多彩なシートアレンジによる車内の快適さが魅力です。
ディーゼルエンジンの採用により、爽快な加速と低燃費を実現しています。
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ランドクルーザーのスペックは以下の通りです。
メーカー | トヨタ |
車名 | ランドクルーザー |
ボディタイプ | SUV |
ドア数 | 5 |
全長×全幅×全高(mm) | 4,950~4,985×1,980~1,990×1,925 |
車両重量(kg) | 2,360~2,560 |
総排気量(L) | 3.345~3.444 |
使用燃料 | 軽油/無鉛プレミアムガソリン |
燃料タンク(L) | 80 |
駆動方式 | フルタイム4WD |
トランスミッション | 電子制御10速オートマチック |
カラー(全5種) | ホワイトパールクリスタルシャイン プレシャスホワイトパール グレーメタリック ブラック ダークレッドマイカメタリック アバンギャルドブロンズメタリック |
まとめ
今回は、クロスカントリーSUVの魅力、おすすめの車を解説しました。
近年では、主に街乗り向けの「クロスオーバーSUV」も多く販売されていますが、悪路の走破性の高さや迫力のある見た目により、クロスカントリーSUVも根強い支持を得ています。
これからクロスカントリーSUVの購入を検討している人は、この記事で紹介した特徴や魅力などを参考に、自身のニーズに合う1台を見つけてみてはいかがでしょうか。
画像引用元:スズキ株式会社