軽自動車の車検の相場はいくら?費用が高くなるケースも紹介
軽自動車は普通車と比べて維持費が抑えられることもあり、人気を集めています。
維持費の中でも車検の費用は大きな割合を占め、少しでも抑えたいと考えている人は多いでしょう。
そこでこの記事では、軽自動車の車検費用の詳細や相場・費用が高くなるケースについてまとめました。
車検の時期が近いという人は、ぜひ参考にしてください。
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INDEX
軽自動車の車検費用の相場を項目ごとに紹介
まず、軽自動車の一般的な車検費用について、普通車と比較しながら説明していきます。
軽自動車の車検費用は5〜10万円が相場
軽自動車の車検費用の相場は5〜10万円といわれており、普通車の相場6〜15万円と比較しても安いです。
なお、車検費用は「法定費用」「車検基本料」「整備費用」に分けられています。
各項目の相場は以下のとおりです。
項目 | 軽自動車 普通車 |
法定費用 | 約30,000円 30,000~70,000円 |
車検基本料 | 10,000~50,000円 10,000~60,000円 |
整備費用 | 約20,000円 約20,000円 |
合計 | 50,000~100,000円 60,000~150,000円 |
法定費用
法定費用とは、自動車重量税、自動車損害賠償責任保険料、印紙代のことです。
車種ごとに決められており、車検を行う場所によって差はありません。
関連記事:車検費用における法定費用とは?内訳や支払い方法について解説
自動車重量税
車検を行う2年ごとに支払う国税です。
車の重量によって金額が決まっています。
軽自動車と普通車の税額は以下のとおりです。
軽自動車 普通車 | |
エコカー対象 | 0~5,000円 0~30,000円 |
エコカー対象外 | 6,600円 8,200~49,200円 |
新車登録から13年経過 | 8,200円 11,400~68,400円 |
新車登録から18年経過 | 8,800円 12,600~75,600円 |
軽自動車は基本的に6,600円で、重量500kgごとに税額が高くなる普通車とは、数千円〜数万円の差があります。
また、国が定めた燃費基準をクリアしたエコカーの場合、免税や減税が可能です。
関連記事:自動車重量税はいくらかかる?納付時期や納付方法も合わせて解説
自動車損害賠償責任保険料
車を所有するうえで加入が義務付けられている保険で、自賠責保険と略されることが多く、次回の車検までの2年分を支払うのが一般的です。
- 軽自動車:19,730円
- 普通車:20,010円
※参考元:国土交通省|自賠責保険とは
関連記事:車を買い替えるとき、保険は何をすればよい?必要な手続きや条件を解説
印紙代
検査や登録にかかる手数料を国や自動車機構に支払う印紙や証紙の費用です。
軽自動車 普通車 | |
指定工場 | 1,500円 1,600円 |
認証工場 | 1,800円 2,100~2,200円 |
指定工場とは、車検のための整備が可能かつ検査設備が整っている工場です。
認証工場は車の整備は可能ですが検査する設備がなく、運輸局で検査を行うための手数料がかかります。
車検基本料
車の点検や検査料、検査代行手数料、書類作成費などの基本料を指します。整備を行う業者が設定しているため差があるのが特徴です。
業者 | 軽自動車 普通車 |
ディーラー | 30,000~50,000円 40,000~60,000円 |
自動車整備工場 | 30,000~40,000円 40,000~50,000円 |
ガソリンスタンド | 10,000~30,000円 10,000~40,000円 |
カー用品店 | 10,000~30,000円 20,000~40,000円 |
車検専門店 | 10,000~20,000円 10,000~20,000円 |
ディーラーは車種(車両重量)によって金額に差があることが多く、車検専門店やカー用品店は車種に関係なく一律となっている店舗もあります。
関連記事:ディーラーに車検を依頼するメリットとは?他の業者との違いを比較
整備費用
車検に合格するために行う整備費用で、車の状態により違いが出るのが特徴です。
消耗品や劣化した箇所の部品代、作業工賃などが含まれます。
以下が、車検時に交換が推奨されている基本的な項目です。
少なくとも20,000円前後はかかると考えておくとよいでしょう。
項目 | 交換部品費用 |
エンジンオイル オイルフィルター | 4,000円~ |
ラジエーター液 | 5,000円~ |
ブレーキオイル | 6,000円~ |
ワイパーゴム | 2,000円~ |
ほかにも、車の種類や状態により交換部品は大きく異なります。
関連記事:エンジンオイルの交換時期はどうやってわかる?見分け方と交換方法を紹介
車検費用が高くなるケースとは?
一般的に車検費用がかさんでしまうパターンは下記のとおりです。
- 年式が古い場合
- 部品交換が必要な場合
詳しく解説します。
年式が古い場合
自動車重量税は、新車登録から13年・18年が経過すると増税されます。
これは軽自動車も同様で、エコカー減税非対象車だと13年経過すると8,200円 で18年経過すると8,800円と値上げします。
また、年式の古い車の車検費用がかさんでしまう原因はこれだけではありません。
年式が古い車は整備箇所が増えるケースが多く、その分部品交換が必要となりがちです。
部品交換が必要な場合
部品交換すべき箇所が多いと、当然部品代や工賃がかかります。
特に車の使用年数が長いと劣化や消耗する部品が多くなりますが、走行距離が長い場合もこれに当てはまります。
バッテリーやタイヤ、ブレーキパッドなどは、部品代だけでも数万円もかかる消耗品です。
ほかにも、ゴム素材部品の劣化や走行距離5万km・10万kmを目安に交換が推奨される部品などがあります。
工賃も業者によって変わるため、きちんと検討して選ぶことが車検費用を抑えるポイントとなりそうです。
車検費用をできるだけ安く抑えるコツについては、次章で解説します。
関連記事:タイヤの空気圧を点検する意味は?適正ではない空気圧によるデメリットについて
関連記事:PIT in plusとは?カーメンテサービスで定期的なオイル交換を!
車検費用を安く抑えるコツ
車検費用をなるべく安く抑えるコツは、下記の3点です。
- 数社から見積もりをもらう
- 普段からメンテナンスを行う
- できることは自分で行う
詳しく解説します。
数社から見積もりをもらう
費用を抑えたい場合、数社から見積もりをもらうことが必須とも言えるでしょう。
車検費用をできるだけ抑えるため、前提として覚えておきたいことは車検基本料と整備費用が業者によって異なることです。
数社を比較することで、似通った整備内容であったとしても業者によって金額が違うのが確認できるかと思います。
今回は費用を抑えたい場合のコツとしてご紹介しましたが、費用以外で気になる点がある場合でも数社から見積もりをもらうことは必ず行うようにすると良いでしょう。
普段からメンテナンスを行う
普段からメンテナンスを行うことで、車検当日に交換する部品が少なく済むでしょう。
メンテナンスを定期的に行わない状態で車検を受けると、整備費用が高額になりがちです。
エンジンオイルの点検や交換、タイヤやバッテリーといった消耗品の点検などは数ヶ月に一回程度は行っておくと良いでしょう。
できることは自分で行う
エンジンオイルの点検や交換のように比較的簡単なものは、車検に出す前に自分で行っておくと良いでしょう。
経験がある場合はほかのパーツ交換なども行っておくと、さらに費用を抑えることが期待できます。
ただ、経験のない人がすると車の故障につながる恐れがあるため、避けましょう。
車が故障すると逆に費用がかさんでしまいます。
車検の流れや必要な書類
続いて、車検を受けるタイミングや必要書類、流れについて説明します。
車検を受けるタイミング
自家用として利用している車の場合、新車購入してから3年後に初回車検、以降の継続車検は2年ごととなります。
軽自動車も普通車もこの期間に違いはありません。
必要な書類
車検を業者に依頼する場合、主に以下の書類を用意します。
- 自動車検査証
- 自動車損害賠償責任保険証明書
- 軽自動車税納税証明書
- 点検整備記録簿
軽自動車税納税証明書は、支払いを済ませた納税通知書の右側部分です。納税通知書は毎年5月頃に郵送されます。紛失しないように保管しておきましょう。
点検整備記録簿は過去の点検・整備の記録です。車検証と一緒に保管されていることがほとんどです。
関連記事:2023年1月4日より車検証電子化!今の車検証はどうすればいい?
車検の流れ
一般的な車検の流れをまとめました。
- 見積もり・業者の決定
- 予約・書類等の準備
- 入庫
- 完了
見積もりの際は車を持ち込む必要があります。
費用を抑えたい人は、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
見積内容に納得したら予約を取り、当日までに必要書類を揃えておきます。
当日になったら依頼先に向かい、車を預けます。
完了まで短時間で済む場合は、店内で待つことも可能です。
時間がかかる場合で代車が必要な人は、見積時に伝えておきましょう。
完了の連絡が入ったら、車を引き取りに向かいます。現地で支払いを済ませて終了となります。
関連記事:車検に必要な時間はどれくらい?時間を短縮するポイントを紹介
車検を依頼できる業者
車検を行っている業者は多く、どこに依頼してよいか悩む人も多いでしょう。
ここでは、各業者のメリットをまとめたので、自分に合う業者を見つける際の参考にしてください。
ディーラー
ディーラーは細かなサービスと質の高さで安心できます。
新車を購入した店舗であれば、車検の時期になると知らせてくれたり、担当者がついたりとサービス度が高いです。
自社の車に関する専門性が高い点や交換部品も純正品を使用する点など、安全面を考慮した整備で安心できます。
自動車整備工場
自動車整備工場には、さまざまな車に対応できる幅広い知識と経験豊富な整備士が揃っています。
気軽に相談ができ、車検以外でも頼りになる存在です。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは土日や24時間営業の店舗もあり、手軽に車検を依頼できる身近な業者です。
店舗ごとにキャンペーンや特典があり、お得に車検を依頼したい人に向いています。
カー用品店
カー用品には車の部品が豊富に揃っており、費用を抑えた素早い車検が魅力です。
また、土日も営業しているため、自分の都合に合わせて車検を依頼できます。
車検専門店
車検を専門としており技術に関して信頼性が高いです。
また、早くて費用も抑えられます。
車検に合格することを第一とし、整備内容に無駄がありません。
関連記事:車検のやり方・流れを紹介!業者を介さないユーザー車検も解説
車検を受ける際に気を付けておくべきこと
最後に、車検を受ける際の注意点をまとめます。大切な車を安全に乗り続けるためにも、事前に理解しておきましょう。
- 車検の満了日を確認する
- 時間に余裕を持って依頼先選びを始める
- 指定・認証工場であることを確認し予約する
- 見積内容の詳細を確認する
車検の満了日を確認しておくことが大切です。
車検が切れていると公道を走行することができません。
仮ナンバーを取得するなど、車検を受ける前の段階で手間がかかってしまいます。
また、業者選び・車検の予約は余裕を持って行いましょう。
希望日が埋まっていると、その間に車検切れとなってしまうリスクがあります。
早期予約キャンペーンを行っている業者もあるため、早めに業者選びやスケジュール調整を行うのがおすすめです。
なお、業者選びの際は価格だけにとらわれず、指定工場もしくは認証工場であることを確認しましょう。
ディーラーや大手カー用品店は問題ありませんが、未認証の整備工場に依頼しないよう注意してください。
ガソリンスタンドの場合、指定もしくは認証工場に委託していれば問題ありません。
見積時の注意点は、作業内容について確認と理解をすることです。
車検完了まで何日かかるのか、代車料金の有無、支払方法など明確にしておきましょう。
まとめ
この記事では、軽自動車の車検費用や車検の流れ、業者の種類、注意点などを解説しました。
車検費用のうち法定費用は抑えられません。車検費用が変わってくるポイントは、業者と整備内容です
。車検の時期が近付いている人は自分の状況に合わせて業者を選び、円滑に車検を進められるよう時間に余裕を持って行動してみてください。